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40/72

#40 尻をもう少し…

お待たせでやんス

宜しくねでヤンスよ


僕達はトレーニングルーム内のブルーマット

の上でストレッチをしている

ミリアは痛めている右足首に負担が

掛からぬように理恵さんの指導でストレッチ

をしている

ストレッチポールを使い、寝ながら

クニャリと姿勢を変えてストレッチする姿が

気になるのかチラチラと視線を送る和真君


「和真! ミリアを見てないで雷兎君を

 指導して!!」


理恵さんの厳しい指摘にバツが悪そうに

下を向き、そして僕を見る和真君

ウン…知ってるよ…和真君がムッツリスケベ

って事は… 

ミリアが顔を真っ赤にして和真君を見てる

だけど嬉しそうだな


「すいません、雷兎さん」

 

謝ってくる和真君


「気にしないで…僕も理恵さんをチラ見して

 いたから…」


和真君はニカっと笑い


「雷兎さん、チラッっとじゃなくガツンと 

 姉ちゃんを見てあげてください」


軽口を叩きながら和真君は座り、足を

90度程開き、上半身を倒し込み手元の

ストップウオッチを30秒に設定して動かす


「和真君、柔らかい!」


もうちょっとでマットに胸が付きそうだ

僕の感嘆の言葉にに和真君は


「ちょっと痛いかなぁって何処で30秒程の

 静止時間我慢するのが秘訣です!」


和真君のアドバイスに従い

30秒静止ストレッチをすると…


「うわっ、二度めがかなり柔らかくなった?」


僕は思わず驚きの声を上げる


和真君の説明によると、30秒伸ばした状態で

静止するとジワジワと筋が伸び段々と

柔軟度が高まり柔らかくなる


「一度で無理して伸ばすのは怪我をする

可能性が高いので安全第一で行きましょう」


約10分程でストレッチが終わり、今度は

ストップウォッチを10秒に設定して

その場で全力足踏みを4セット

セット間のインターバルも10秒

お手本を和真君が見せてくれる


少し腰を落として両手は顔面左右をガードす

るかの様に軽く構える

この状態で10秒間全力で足踏みを開始


ドドドドドドドドドドドドドドドっと足踏み

和真のお手本が終ると理恵さんからの

説明が入った


「私達の意識は覚めてても身体はまだ

 ちゃんと目覚めてないの!」


だから10秒全力足踏みで血液の循環を高めて

アップをすると説明してくれた

そして僕と雷兎君と理恵さんで足踏みを開始

ミリアはストップウォッチ係り


「始め!…………ストップ!」


一度目はまだまだ余裕がある…二度目は少し

キツくなってきた

3度目は脚が重い…最終セットの4度目

キ・ツ・イ・フグゥゥっまじにキ・ツ・イ

だけど身体が暖まりギアが1段あがった

要は調子が上がったって事だ

ちなみにインターバル中はジッとしてるので

はなく、ゆっくりと腿上げしながら歩行だ

10秒間の緩やかなクールダウン

こうして僕はシッカリと身体が目覚めた!


「今日のメニューは低重量の高レップスの

 セット数4回で、フォームの確認等々と

 使う部位の筋肉の意識的コントロールの

 確認等々を実施していく予定です!」


和真君は物々しい言い方をした後、理恵さん

にミリアを頼むねって言い、僕の指導を

受け持った


「まず初めにBIG3トレーニングを

 しましょう!」


ベンチプレス・バーベルスクワット・そして

物騒な名称のデッドリフト、がBIG3

トレーニングですっと和真君


最大高重量を扱う種目ですっと和真君が言い

身体の中でも大きな筋肉を使うので力が

出せる分、扱う重量は重くなるとのこと


「ウエイトトレーニングにおいて先ず大事な

ことは、勢いをつけない事と無茶な限界の

越え方をしない事、コレは怪我をしない為

の大事なルールだから忘れないで下さい!」


とても大事な事だからとリピート説明を

してくれる和真君

そして次に大事な事は


「各種目の動作に意識を置くのではなく

 動作に依って伸び縮みする筋肉に意識を

 置いてください!」


和真君の説明は更に続く


「筋トレは多種多様な種目が有り、見た目

の動作と違って力を入れてる場所が違う

場合があります…コレからトレーニングを

しながら説明をします!」


俺が今から自重スクワットをするから、見

て下さいと言って、和真君はゆっくりと

スクワットを始めた



肩幅位に足の間を開き、中腰よりちょっと

したまで腰を下ろす

お尻が後ろに少し…出された姿勢でピタッと

止まった和真君は自身の裏腿を指差し


「この体勢をするとココの部分の筋肉が

 張ります!」


和真君はそう言って立ち上がり


「雷兎さん、今の体勢を取ってください!」


僕は真似てやってみた

中腰よりちょっとしたまでお尻を下ろす


「もうちょっとお尻を後ろに出す感じで…

 ハイッ、その姿勢でストップ!」


っと和真君から追加の指示


「あっ、確かに裏腿がパツンと張る?!」


前に雇った筋トレのトレーナーは、ココま

で細かく指示しなかった


「ハイッ、それでは今から俺と一緒に10回

 ゆっくりとスクワットをしましょう!

 大切なポイントは、腰を下ろす時に必ず

 お尻を後ろに出す、裏腿の張りを感じる

 コレダイジデス!!」


あれっ、和真君? 突然カタコト口調だ

視線が僕じゃ無くて僕の右後ろを見てる

そっと右後ろに顔を向けると

理恵さんとミリアがいた

ジャージ姿じゃないだとぉっ?!

理恵さんはスポーツブラとハーフスパッツ

上下黒のお揃いだ

スポーツブラの真ん中に小さな黄色の

イナズマの模様があるのだけれど

横幅が、にょ〜んって伸びてる…凄い!

丸出しの腹部の薄っすらと見える

シックスパックに腹斜筋

一度見てるけど、2度見ても凄い 

いや、何度見てもずっと凄い

ハーフスパッツから伸びる脚は細からず

太からず、だけどシッカリと筋肉が付いて

カッコいい

艷やかな髪の毛を纏めて

ポニーテールにした理恵さん

その姿はマッスルフェアリー族の

小さな無敵少女マッチョメ

マッチョメ降臨だ!!



姉ちゃんと同じく上下黒のスポーツウェア

だけどミリアの着てるのはチビT風の物だ

伸縮性の高い物みたいでボディーラインが

クッキリと出ている

丈はみぞおち辺りまでで、袖は二頭筋の

手前までの短さ

二重に着込んでいるから薄っすらと 

スポブラの線が盛り上がっているのが

俺には分かる…ツマリ、変身があと一回残っ

ているって事だ…

鳩尾から見えている腹部は姉ちゃん程では

無いが、週刊誌に載るアイドルの水着で

見える腹より遥かに締まっている


可愛らしいおヘソの下は

黒のロングスパッツで腰から

足首までをピチッと包み込んでいる

腰から足首までのラインが艶めかしく…

むぅっ、見える…俺には見える

スパッツの生地に僅かに盛り上がる下着の

線が…



「コラッ、和真! あんた見すぎ!!」


姉ちゃんの声に我に返る俺

真っ赤な顔のミリアと視線が合い

恥ずかしくて、慌てて

隣の雷兎さんを見ると…

口を半開きにして姉ちゃんをガン見してる


「姉ちゃん、雷兎さん…まだ戻って無いよ」


「うん、わかってる…けど、私を見る目に

 イヤラしさが無いんだよね」


ミリアと二人、赤い顔しながらそう言う

姉ちゃん


雷兎さん、すっげぇキラキラした目で

姉ちゃんを見てる?

なんだろう? 

…どっかで見た事ある表情…


「あっ、分かったよ!! 」




小さい頃、俺と姉ちゃんは母さんに

連れられて、松屋デパートの屋上で

ご当地ヒーローショーを見に行ったんだ


「雷神戦隊ガッテンダー見参!」


赤・青・黃・緑の4色のヒーロー達

当時、台東ケーブルテレビに加入してると

毎週日曜日午前6時30分から午前7時までの

30分間の番組放送を見る事が出来る

あの時、目をキラキラさせてヒーローを

見ていた姉ちゃんと同じだ


「大きくなったらガッテンイエローに

 なる!!」


当時、良くこう言ってたな姉ちゃん…

だけどね…ライジンイエローは女性の

フォルムしてたけど、男の人が演じてたよ

変身前は女性が演じていたけど…

しかもイエローが一番デカい、んで強い

変身前は一番小さく弱いのに変身すると

一番デカ強い…絶対、笑いを取ろうとしてた

よね

演じていたのが当時、売れてない芸人達

だったから




「分かったって何がわかったの?!」


姉ちゃんの問に俺は素直に答えた


「えっ、私がヒーロー?!」


雷兎さんの亡き実父烈兎さんと義父ヴァン

さんにより、姿カタチを与えられた

ETERNAL✮LOVERSのメインキャラの1人

マッスルフェアリー族のマッチョメに

そっくりな姉ちゃんを見て感慨深い物が

雷兎さんに在るんじゃ無いかな

ソコに大好きな姉ちゃんもプラスされたら

破壊力半端ないしょってトコロ


「そっかぁ、でも戻って来てもらわないと」


そう言ってモジモジする姉ちゃん


「雷兎さん、スクワット始めますよ!!」


大きい声で雷兎さんに声を掛ける


「えっ、あれっ、ごっ、ゴメンねッ、見惚れ

 ちゃった…」


正気に戻った雷兎さん

早速自重スクワットをするに当たり

裏腿をハムストリング又はハムストリングス

と名称が付いていると教えて


「自重スクワットの後にバーベルスクワット

 が控えているので、自重スクワットは

 軽く100回位で良いかな?」


俺がそう言って姉ちゃんを見ると


「イイんじゃないかな?」


と姉ちゃん!


それ位やればハムストリングに対する

感覚もシッカリと意識出来るはず


「100回を何セットやるの…」


なんだか元気がない雷兎さんの声


「1セットだけです、後にバーベルスクワット

 が15もしくは10回を4セットで脚は終わり

 です!」


チラッと姉ちゃんを見ると


「私も参加するよ、ミリアは見学しながら

 イメージトレーニングねっ!」


お互いが見える様に陣を組み、顔を合わせる

さぁ始めますよと俺は声を掛ける


「自重スクワット開始! イ〜チ、ニ〜イ……」




暑いから皆も気つけるでヤンスよ


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