#39 以外と美味しいね?!
あちゅい
僕は和真君を連れて自室へと向う
リビングから坂巻夫妻と母さんと
ヴァン父さんが出てきた
「私達は帰るけど、明日は一緒にラビット社
に行くからね!」
和真君にそう言って僕を見て理恵を
ヨロシクネって言い、バチコンッって
ウインクする理津子さんと
力無く笑う恵さん…
お姫様抱っこの件、本当にすいません
母さんは僕と和真君に
「私とヴァンは坂巻夫妻を下まで見送りに
降りるから、あなた達もう寝なさい」
「「「「オヤスミ!」」」」
「「おやすみなさい!」」
互いに声を掛け、僕達は部屋に入った
部屋の右手の壁中央のドアを開ける
「コッチが寝室何だけど…」
和真君は部屋に入ると周りを見て
「?! これってドラムセット、それに
エレキギターにシンセサイザー…木琴……」
和真君が驚くのも当たり前だよね
寝室で、バンドしようぜって僕が言い出し
ても不思議じゃない位の演奏器具が揃って
いる
勿論、立脚マイク立ても2本ある
「作詞作曲してるんだ、ミリアにも手伝って
もらってる!」
そう言って突き当りの収納ドアを
スライドすると、布団が二組
実は理恵さんと和真君が帰った後、直ぐに
布団一式を注文したのだ
「もしかして、光と風のマリアージュを
作詞作曲したのは…」
そう言って布団を敷きながら和真君が僕を
見る
そうだよね、そう思うよね木琴まであるん
だし…ETERNAL✮LOVERSのオープニングと
エンディングの曲は章の最初に限って
僕とミリアが作詞作曲する事になっている
勿論、作詞作曲者の名は非公開だ
光と風のマリアージュの出だしは木琴で
始まる
これには狙いがあって、ほぼ全ての人が
知っている楽器の音色で始める事で
ノスタルジックな気持ちを湧かせて
初音で惹きつける作戦だ
小学校の音楽の授業で必ず木琴使うからね
長期アニメなので1章で3回オープニングと
エンディングが変わっている
最初以外の残りの2回はキチンと
コンペティションを開き最優秀作を採用だ
「僕とミリアだよ!」
「光と風のテンペストは?」
「それも僕とミリアだよ!」
「ふあぁ凄い!!」
光と風のテンペストはボイスイメージと
曲調から猫屋敷リーンさんに歌い手を
頼んだ
「第三章のオープニングの題名は決まって
いるんだ、光輝風暴火激水乱ランペイジ!」
4つの加護が揃い踏み大暴れする
魔大陸大冒険編
4人のキャラを演じる僕達が歌うのが
大前提になっている
「この歌は4人で歌うのが大前提…だから
僕たちは様々なジャンルの歌を歌って
歌唱力を上げておかないとねっ!」
コレは建前…イヤ、間違ってはないんだけど
理恵さんと歌をもっと一緒に歌いたいし
和真君と喋るのも楽しい
ミリアも理恵さんと凄く楽しくしてるし
和真君とキャッキャッうふふっしてるし
4人でいると楽しすぎる
コンナの初めてだ
大切な人に心許せる友を手に入れた
浮かれまくる雷兎だが…
午前5時起床、僕のスマホは基本のアラーム
を鳴らし、和真君のスマホはコケコッコーと
鳴きまくっている
お互いアラームを解除して
「おはよー!」 「おはよーございます!」
僕は理恵さんに、和真君はミリアに
モーニングコールをする
「おはよー!」「オハヨー!」
和真君の提案で顔と歯を磨いたら
テラスに出て太陽光を少し浴びる事に
「ふぁぁぁ、凄い眺め…」
理恵さんは近辺で突出した高さを誇る
サイオーンタワーマンションの最上階の
眺望に感嘆の声を上げてくれた
「そう言えば昨日は夜景を見なかったから
今夜は見ようよ!」
ミリアのナイス提案に皆が頷き、僕は
「後で簡易テーブルを出すよ!」
俺も手伝いますと申し出てくれた和真君
朝日を浴びてスッキリした僕達は部屋に戻り
トレーニングウェアに着替える
トレーニング後、ルーム内のお風呂に
入る為に着替えも準備して置く
荷物を持ち、部屋を出て
「もしもし、コチラは準備OKです!」
スマホで理恵さんに連絡を入れる
「は~い、今出るね!」
暫らくしてガチャとドアが開きミリアを
支えて理恵さんが出てくる
「えっ、ジャージ…」
理恵さんが着ているのは
姫之城中学校の指定ジャージ、ちょっと
ダボッとして身体のラインを分かり難くし
ている
ミリアも通っている富士中学校の
指定ジャージだ?
「姉ちゃん、何時もと違うくね?」
不思議そうに和真君が聞く
ミリアも何時も着ているトレーニングウェア
じゃない
「「だって恥ずかしぃんだもん!!」」
ピチッとしてボディーラインをハッキリと
わからせるトレーニングウェア姿を
理恵さんは僕にミリアは和真君に
見られるのが恥ずかしいと言う理由だ
「でもジャージの下に着てるよ…」
真っ赤になりながらそう言ってくる理恵さん
ミリアも真っ赤になってるから着てるな
「和真の荷物は私が持つから、ミリアを
お願い!」
荷物を理恵さんに渡しミリアをお姫様抱っこ
する和真君、そして一言
「コレより、全力をもって、西恩寺雷兎
ビルドアッププロジェクトを開始します
リビングに向かいましょう!」
めっちゃ真顔の和真君??
あれっ、ナンカおかしくなくない?!
なんだか寒気を感じる…僕どうなっちゃうの
かな?
理恵さんを見ると……顔は微笑んでるけど
目が、目がね…笑ってない……
理恵さんは左手で和真君の荷物と自分と
ミリアの荷物を持ち右手で僕の左手を
ガッチリとミシッとなりそうな位の握力で
恋人繋ぎを強引にする
「行こっ!」
微笑みながらそう言って僕の左手を
引く理恵さん
なんだろう?…ダンプトラックに鎖で
繋がれて引っ張られてる…そんなイメージ
しか湧かない
「うっ、うん行こう…」
僕は理恵さんに引かれながらキッチンへ
和真君はミリアをソファーに座らせて
「これから毎日、コレを飲んで貰います!」
和真君が理恵さんに預けていた荷物のザック
からデカい袋を取り出す
○av○spr○tein
「それってプロテインだよね!」
過剰に筋肉を付けると動きが悪くなるん
じゃないの?
つい口から出てしまった
「長期戦の競技に拠っては筋肉の増加は
マイナスですね!」
マラソンとかは筋肉モリモリだと
エネルギーの消費が激しく、自身の体重が
膝と足首に多大なダメージを与えますね
そう言って和真君は僕を見てニカっと
微笑む
「雷兎さんは俺を見て過剰に筋肉が付いて
いると思ってますか?」
「わからないけど…カッコいいと思っ
ている…」
僕の感想を聞きながら、ザックから4つの
カップを取り出す和真君
カップ自体は透明だが蓋付きで蓋の
縁周りが色違いだ
赤・青・黄・緑の4種
4つの蓋を開けてプロテインの袋を開く
袋の中に入っていた計量スプーンらしき
物で、4つのカップに1杯づつ入れていく
そして我が家の冷蔵庫を開くと
「あれっ、なんでそんなに牛乳が…」
1リットルパックの牛乳が5つ入っている
「昨日、買っときました」
事も無げに言う和真君
和真君の荷物の中に入っていたのか?!
慣れた手付きで牛乳を4つのカップに注ぎ
切り、フタをして激しくシェイク
僕に赤、理恵さんに青、ミリアに黄を差し
出して和真君は緑
「取り敢えずコレを飲んで下さい!」
勢い良く飲み干す理恵さん
「朝はバニラが1番ね!!」
へえ~っバニラ味なんだ、そう言って
飲み干すミリア
「ササッ、飲んでください!」
そう言った和真君はすでに飲み干している
3つの視線に注目サレながら僕は飲み干す
「以外と美味しいね?!」
あっあっあちゅい




