表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】花の聖女と秘密の庭 ~伯爵令息の溺愛スローライフ計画は成功しない?~  作者: ru
【第一章】花の聖女と秘密の庭 ~伯爵令息の溺愛スローライフ計画は成功しない?~
13/87

13.セドリックは嗤う

 

 大聖女エレナ・フィオーレの葬儀というか、神に召された祝福の儀式は、教会主導の下、ひそやかに行われた。

 民衆には神に愛された大聖女が殉死したことは広く伝わったが、当然それが王太子に見初められた聖女だとは伝わっていない。


 セドリックはその儀式の鐘の音を、ダリウスとともに王宮で聞いた。

 ダリウスは臣下の前では祈りの姿勢をとったのみだったが、セドリックと二人になると椅子に深く沈み込み、長く黙禱していた。

 おそらく心から、どこかで生きていることを願っているのだろう。


 ◆◆◆


 大聖女として召し上げられた……事になったか。


 セドリックは王宮の廊下を歩きながらひっそりと嗤った。


 思ったより上手く行った。神官と駆け落ちし、野党に惨殺されたように見えるようにしたが、おそらくそれを信じた教会が保身に走ったのだろう。


 あんなに愛していたエレナが自分を裏切っていたとの証拠が出れば、さすがのダリウスも諦め、下手に探さないだろうと思っていた。

 遺体がないために、ダリウスは死んだことを疑っているが、もう探さないと言っていたので結果的には問題ない。


 このように死んだとされれば、今生きているエレナはもう『エレノア・アッシュフォード』として認識されるだろう。


 エレノア・アッシュフォードは身寄りのない男爵令嬢。人づきあいの悪い伯爵令息に見初められて、その領地の別邸で幸せに一生を終える。自然な成り行きだ。


 ヴァル・フルールは、書類上は領内の村の一つに属する集落という扱いになっているが、実際はセドリックとセドリックが選んだ限られた人間しか知らない。外の情報も入らないようにしている。


 エレナは、書類上はエレノア・モンフォール伯爵夫人として、何も知らずに幸せにヴァル・フルールで暮らせばいい。


 エレナが聖女になるのは必然だろうと思っていた。そうなればダリウスが妃にと求めるだろうと言う事も予想ができた。

 アルバローザが咲かない可能性があることを知っていたのはセドリックだけだ。なので、咲かなかったら拐おうと、手を尽くした。


 セドリックが願った通り咲かなかった。花の神はセドリックにほほ笑んだのだ。


 そして首尾よくエレナはセドリックの手中にある。


 ああ、早く、ヴァル・フルールへ帰りたい。

 ダリウスのお召しはいつ頃まで付き合えば良いだろうか。




読んでいただきありがとうございます。

続きは明日投稿いたします。


ブックマーク、評価、いいね、ポチッとしていただけると大変励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

お気に召しましたら是非こちらも
ライバルだったふたりが、イチャイチャしながら運命に立ち向かう物語

敗北した騎士令嬢、淑女を目指すが、最強わんこ騎士が離してくれない

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ