第4話 大規模テスト試合12 予想通りの結果とお粗末な対応(通常版)
予想した通り、数十秒後に飛来する砲弾が視認できた。それらは同じく予想通りの相手となる、エルフィのニュージャージーへと降り注ぐ。どのぐらいのダメージが入るのかと戦々恐々の彼と、それを見守る俺達だ。
すると、こちらも予想通りの展開に発展する。降り注ぐ46cm主砲弾がニュージャージーに着弾するが、それらは全て跳弾し続けたのだ。本来ならその一撃で甲板に大穴が空いたり、主砲や副砲などに着弾すれば破損しただろう。それを見事なまでに跳弾させたのだ。
ただ、艦橋付近は重装甲ではないため、流石の防御力3倍効果であってもダメージは入っている。しかし、そのどれもは過貫通扱いとなるため、受けたダメージは微々たるものだった。
それに、実際の着弾の場合は艦橋周辺が破壊される。そこはゲーム内であるため、艦橋に着弾の痕跡こそ残るが物自体は破壊されていない。相変わらず何ともまあな感じだわ・・・。
この結果を見た俺達は、ガッツポーズ的な感じで雄叫びの警笛を鳴らした。これは事前に総意に伝えていたもので、作戦通りの展開であれば警笛を鳴らす手筈でいた。今正にその通りになったため、警笛を以ての合図としている。それに直ぐさま他の面々も警笛で応えだした。
その中で、恒例の某未来から到来する機械兵士の作品のテーマが警笛により流れ出す。出所は間違いなくミーシェだわ。それに同じく呼応し、同様のテーマの警笛を鳴らしだす総意だ。
端から見れば呆れる様相ではあるが、同時にそれは反撃の狼煙そのものだ。推測していた作戦が通用する事が判明したのだから。となれば、後は突き進むのみである。
同時期、先発隊として航空隊を発艦させているルティネス。更にデュリテの日向からも、航空隊を発艦させていた。それらが手始め的に一番最前線にいる敵大和に雷撃を敢行した。
双眼鏡を使っての視認をしてみるが、ここからでも分かるぐらいに対空砲が放たれだしている。凄まじいまでの弾幕なのだが、何と襲来している航空隊に着弾するも耐え抜いていた。これから推測するに、特殊艦船の防御力3倍効果は艦載機にも発揮されているようだ。
そう言えば、先のトリプル大和の試合時もそうだったようだ。実際にデュリテの特殊日向から発艦した航空隊が敵大和に肉薄するも、それらは撃墜されずに全て帰還している。本来なら確実に被害が及ぶだろう。
こうなると、特殊艦船の有用性が浮彫になってきそうだ。相手が超大な火力でなく、並の火力である点。更にこちらが見合うだけの装甲厚を持っている点。その条件が揃っているのなら、問題なく耐える事が実証できたからだ。今後の参考になるだろう。
そんな事を思っている間に、航空隊こと雷撃隊からの魚雷投下がされる。狙うは最前線の敵大和だ。デュリテは歴戦のプレイヤーなので無論だが、初心者的なルティネスも見事なまでの雷撃を披露している。
そして、これも予想していた展開へと発展した。それは、飛来する魚雷を回避しようとする敵大和の図だ。それらを先読みしたルティネスとデュリテの雷撃は、誘導的に相手の進行を指定の方向へと向かわせる。一番近くの別の敵大和、右側のものだ。
ただ、これもCOMの悲しき定めなのか、回避してきた敵大和に対して全く対応をせずに追突する別の敵大和である。これは推測ではあるが、回避した敵大和自体が味方であり、その回避法が攻撃属性ではないために動かなかったのだと思われる。
確かに理に適った判断ではあるが、実にお粗末的な対応だと言わざろう得ない。相手側からそこを突かれる事により、大混乱を巻き起こすのを把握できていなかった証拠だ。
「・・・テリス様、もう少し戦闘ロジックを見直した方が良いかも知れません。」
「で・・ですね・・・。」
総意が予想していた流れへと発展していく様に、呆れ雰囲気で語るデュリテ。その語り先は今は一介のプレイヤーに扮しているテリスである。元はゲームマスターなので、これも良い実戦経験となるだろう。
「ですが、引っ切り無しに回避し捲くっていると、攻撃が疎かになったりしますし。これはこれで良いと思いますよ。」
「ある意味、実に可愛いものですしね。」
同時に補足も入る。COMが引っ切り無しに回避行動をしだした場合への懸念点だ。それはゲーム関連に博識のアセリスから語られた。ゲームマスターサイドの見解に近い。そして、それを可愛いものだと一蹴するヴィジェラである。
ヴィジェラ自身もアセリスやデュリテと同様に、生粋のヲタク気質である。更にかなりのプログラミングの力量も持っているため、それらを含めて今の解釈となったのだろう。言わば弱点的な部分は設けた方が良いという感じだ。
まあCOMが適確に動き出した場合、相当な手練れと化していくだろう。だが、流石に現状から即座に判断できる生命体には絶対に敵わない。これは今後の課題なのだろうが、間違いなく超えられない壁であろう。
「んがー! 四の五の言わずに暴れるのだ! 我はウズウズしっ放しだぞ!」
「フフッ、そうね。丁度相手も射程内に入った事だし、反撃に出るとしましょうか。」
「イェッサー!」
「何とも・・・。」
色々な討論に発展しかねないと思ったのだろう、ミーシェから止めの叫びが入る。同時に暴れたくてウズウズしているのが手に取るように分かった。それに同調するナーシュである。
既に最前線の敵大和から後方に至るまで射程圏内に入りだしているため、何時でも攻撃が可能となった。今も身内達が攻撃をしなかったのは、様子見の部分もあったからだ。唯一例外として、先発隊的な感じでの雷撃による様子見だけは先行していた。それが味方同士の接触事故である。
漸く攻撃ができるとあってか、ナーシュの言葉に敬礼的な合図で返す四天王。それにニヤリと微笑む姿を感じ取れた。既に総意の暴れたくてウズウズしている様相は、否が応ぐらいに感じ取れている。
同時に四天王の合図が総合攻撃の合図となったようで、他の面々も端的に警笛により返しを行いだした。流石に例のテーマは使っていない・・・。
第4話・13へ続く。
元ネタのワルシプでもそうですが、敵COM艦や味方COM艦の総合COM艦は攻撃に関してはスペシャリスト的な実力を有していますが、防御や回避に関してはアマチュア以下の様相という@@; これは今時のAI機構にも伺いましたが、AI自体の仕様からどうしようもないのだとか。むしろ7エンパなどの武将の様相を見ると、回避行動よりは防御耐え抜きの方が理に適っているのかも知れません。
何にせよ、大艦長の劇中は、自分の理想的な環境やらが散りばめているので、どう考えても有り得ない仕様などは暖かい目線で見守ってやって下さい><; 何ともまあ(-∞-)




