リンファの物語4
「わ、笑わないでくれ。」
レイリイが、枕でますます頭を押さえて隠した。
なんだか、この男が可愛くなってきてしまった。
「レイリイ。あなた…」
そう言うと、彼はぴくっと肩を揺らした。
リンファは、そっと枕をどかした。
レイリイが頭を掻いて、照れながら彼女を見上げた。
笑いを堪えて、屈み込んだ。
彼の頬にキスした。
「リンファ」
嬉しそうな彼に、微笑んだ。
「ありがとう、あなた。私、あなたのこと好きになれそう。」
そう言ったら、レイリイは、はにかみながらも彼女の頬に優しくキスを返した。
愛しいな、と思った。
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レイリイの仕事は、とても忙しかった。
日中、彼が屋敷にいるのをほとんど見ない。
商談に行ったり、買い付けに行ったり。
たまに何日間か出掛けていないこともあった。
リンファは、彼がいない時は商売について勉強した。
少しでも、彼の役に立ちたいと思った。
レイリイは、リンファの実家である王室に、結納金と称して多額の金銭を贈っていた。
おかげで、借金は無くなり、財政は何とか立ち直りそうな状況だ。
申し訳なくて、やるせなかった。
彼のために、自分も何か手伝うことはないだろうか。
「リンファ!」
しばらく家を空けていたレイリイが帰って来た。
出迎えた彼女に、飛び付くように駆け寄り、抱き上げた。
「ただいま…会いたかった…」
ほっと息を吐きながら紡がれる言葉に、リンファは微笑んだ。
応えるように、日に焼けた夫の首に手を回して抱き締めた。
「…私も…」




