リンファの物語5
もう忘れよう。
前世のことなど
ゼノのことを
憎しみを
愛した日々も
あれは全て夢だった。
そう思おう。
レイリイの温かさは、彼女を癒す。
もう一度、人を愛したい。
心の奥底に、ゼノへの想いは未だこびりつく。
でも、それでもレイリイに寄せる気持ちは、愛情だと感じた。
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「はあ、疲れた。」
ベッドに倒れ込み、レイリイは言った。
労るように髪を撫でてあげると、気持ちよさそうに目を細めた。
「リンファ…」
彼が手を差し出すので、彼女は夫の胸に身体を寄せた。
ぎゅっと抱き締めて、レイリイは甘えてくる。
「あなた。」
「…リンファ、今度家を空ける時は一緒に行こう。」
「え?いいの?」
「ああ。離れるのは、さ、淋しいから…」
レイリイは、照れて彼女の髪に顔を埋めて言った。
「私も、淋しかった。」
彼を見上げて、リンファは言った。
「リンファ…。」
「私、勉強したの。あなたの手伝いがしたくて…だから…」
「知ってるよ。リンファがどんなに頑張っているか、気付いてた。」
優しい声で、レイリイは言った。
「俺は忙しくても、リンファのことは見てるつもりだ。だって好きだから…」
言った途端に、レイリイは枕で顔を隠そうとした。
リンファは彼から枕を取り上げた。
「返してくれ、恥ずかしい…」
悶える彼に笑うと、リンファは唇を寄せた。
「好きよ、あなた…レイリイ…」
「リ…」
リンファは、彼の唇にキスした。




