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ロイの性癖?4

隊商は東へと進んでいる。

半年以上かけて決まった道程を巡り、出発地点へ戻る。ロッドは仲間の商人と一年おきに、そうした隊商を編成して回っていた。


最初の街から出て1ヶ月。道のりは長い。

ロッドの屋敷のある最初の街へ辿り着いたら、そのままそこで働く者もいる。また、月々の給金とは別に、最後に売り上げにより賞与が出るので、それを元手に商売や新たな仕事を始める者もいる。


ロイは、ロッドがそうした旅の途中で拾った。生まれたばかりで布にくるまれて泣いていた。既に跡継ぎの息子が二人いることもあり、養子こそしなかったが代わりに将来の自由を与えた。赤ん坊だった彼を育て、物心ついてからは仕事を与え経済的に支援をしたのはロッドの愛情に他ならない。

実は隊商の者は、ロイの仕事上、彼の魔法を知っている。だが、彼を守るために外部へ公言しないと決めているのだ。知られれば、物珍しさからロイがどんな扱いを受けるか想像に難くない。

彼の力を恐れず、人の役に立つ力だと誇りを持たせてくれたロッドは、ロイには恩人で父親なのだ…と、テレサから私は聞いた。


Γそうだったの。」


魔法はよくわかってない。それほど稀だからだ。神に縁のある者、神に愛された者が与えられる力だと物語では語られている。

だが今のこの世界には、あまねく存在していた神々は去った。残るのは…ただ一柱。

それは確かだ。本人から聞いたのだから。


膝の上に置いた拳をぐっと握り締める。

まさかね。


テレサの操る馬車の御者台の端に腰掛け、斜め後ろの視線を感じている。


Γねえ、テレサ。ロイは、あんな風で大丈夫なの?」

Γ……ルリが来る前は、もちっとキリッとしてたんだけどねえ。」


テレサが、ちらっと後ろに目をやり、溜め息をついた。

馬車の斜め後ろを何人かと護衛するロイが、一人馬に乗っている。フラフラしながら…

ぼうっとしながら、私の背をずっと見ている、気がする。途中、木にぶつかりそうになったり、道端から川に落ちかけた。三度ほど。

心配で振り返ったら、目が合うとうっとりと頬を赤らめている。


Γあの子があんなになるなんて…」


呆れてテレサが首を振る。


Γ……ロイ。」


この前のアレが刺激が強すぎたようだ。可哀想になってきた。純粋な少年を汚した気分だ。


Γ本当は…凄く強いんだよ、あの子。」


それが真実だと理解したのは、更に1ヶ月後のことだった。


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