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2)「餓鬼」とはどんなひとたちか

さて…グロ描写の始まりです。お食事前の読み手さんは後で読むことを推奨ですが、まあ自己責任でのご判断を;

 

 具諸惡業受報差別以惡業故受三十六種餓鬼之身…



「いろいろな悪業で身に受ける報いは種類があって、悪業が原因で受ける餓鬼さんたちには、細かく分けると36種類があるんだ。


「いわゆる、


 01)薛茘多鬼、つまりふつうの餓鬼。

 02)車耶鬼、つまり影鬼。

 03)健駄鬼、つまり食香鬼。

 04)布瑟波鬼、つまり食花餓鬼。

 05)偈婆耶鬼、つまり食胎藏鬼。

 06)阿輸遮鬼、つまり食不淨鬼。

 07)婆多鬼、つまり食風鬼。

 08)烏駄訶羅鬼、つまり食精気鬼。

 09)駄羅質多鬼、つまり嗔悉心鬼。

 10)質多鬼、つまり悪心鬼。

 11)バンロ耶鬼、つまり食祭祀鬼。

 12)視尾多鬼、つまり食人寿命鬼。

 13)バ莎鷄駄鬼、つまり食肉食脂等鬼。

 14)蛇底鬼、つまり食初産子鬼。

 15)羯ダ布單那鬼、つまり奇臭鬼、その身は火葬の骨のような臭いがするョ。

 15)鳩盤荼鬼、つまり守宮鬼。

 16)畢舍遮鬼、つまり廁神、守廁詞人で、前後の穴から出る汚いものを食うョ。



「など、だョ。」



 あれ、半分しかいないような……?

 説明省略したのかもしれませんね、それとも漢文訳も数に入れちゃったのか?

 とりあえず続きを行きましょう。前回で四衆のみなさんたちが見たやつです。



「悪業が深いから、燃え上がる火のように飢えて渇き、灼熱の炭のように嫉み妬む。常に飲食を貪りたくてお粥と水とを渇望するけども、どこにあるかを知らないんだ。そういったいろんな苦悩はもう説明も不可能なほどで、自分の身が大火で焼かれてるような感覚なんだ。

「その姿は徹底的に痩せ衰え、枯れて干からびてる。脚や腕は細く弱く、脚はひっくり返ったお盆のようで、肌も肉も乾燥し、血管は破損して乾いてしまってる。腹は太鼓のように大きく張っている(低ナトリウムによる慢性カリウム中毒?)。喉は蜂の針くらいに細く、息の空気さえなかなか通らず、常に猛火がその中で燃えている。顔は縦横に五つの山脈のような皴で覆われ、赤赤と燃える炎が絶えず肌を燃やし続けている。。

「身を動かそうとすると、体の穴という穴から火が燃えだす。いつも飢えと渇きに苦しみ、大火は見も心も燃やし尽くしてしまう。


「東西に走り回り、『うわあーッ! うわあーッ!(噴涙)』と哭き叫びながら飲食物を探し続けてる。

「美味そうなものを見つけると、なんとかしてかじりつこうとするけれど、その悩み貪りの報いのせいで、素晴らしいご馳走も、悪臭の漂う血や膿に変わって流れ落ちてしまう。

「大河や清涼な湧き水を見つけてそれを飲もうとするけれど、それぞれの水場を守ってる神様は『うわっ、バッちい、クサい、キモい! 来ないでバカッ!(泣)』とばかりにマサカリや杖で餓鬼をぶっ叩いて追い払っちゃうんだ。もし水場に守護者がいなかったとしても、その清涼で冷たかった水が、飲もうとしたとたんに火焔になって燃え上がってしまう。


「そうやって焼かれてる体にさらに、ワシやカラスなど様々な猛禽が鉄の嘴で目玉をついばみ、飢えたトラや餓えたオオカミや恐いヘビや野犬やトカゲなどといった猛獣の牙で説明もできないほど苦しめられ、その体を食われ毛髪もひん剥かれ、その毛の一本一本にはそれぞれ一万八千匹もの小さな毒虫が食いついているんだ。


「餓鬼さんたちは、飢えがあまりに切迫してるから、心はいつも怒っててお互いにも殺傷しあう。頭からはみ出した脳髄とかをお互いに食い合う。

「五百劫(2,410,000,000,000,000年以上)の間、お粥というものは名前さえ聞くことができない。目にするものはたとえようもなく数え知ることもできない、酷い苦悩だけだ。

「さらに言うなら、百千億劫(48,200,000,000,000,000,000,000年以上)のあいだ酷い色の肌をして酷い人生(鬼生?)を送り、ようやくそういう境遇から抜け出せる時が来ても、トイレの周りに棲んでる虫や小動物に生まれ、あるいは悪臭のする汚物の流れに浸かって生きることになるんだヨ。


諸善男子しょくんのみなさん。この餓鬼さんたちはみんな、前世で愚かな間違った考えをしていて、悩み貪り、こだわり執着し、心は鉄のように剛情だったんだ。ただ自分の楽しみのために、他人を嫌がらせ不足させたりしてまで他人の物をはぎ取り、父母妻子にさえも誰にも、何かを分け与えることはしなかった。教えさとしてくれる先生がいても汚いウ▼コのように感じ、下女や親友にも施しをしなかった。

「このようにケチる人は、『無常』ってことを考えないから…」



 『無常』とは、『諸行無常』、つまり『すべてのものはいずれ失われる』ということで、ぶっちゃけると『永遠に自分のものにできる物など、自分の命もふくめて何もない』という考え方です。逆に言うと今は無いものでもがんばれば作れる可能性があるという意味でもありますが……。



「…『無常』ってことを考えないから、財物を惜しみ守り、百年が過ぎようとも、さらに他の物をさらにと貪り求め、貯めこみ積み上げていこうとする。

「無常を知らず、ついに老いや病いでその身を害され、悪病によって自分の命が長くないと知って黙って悩む。

「『私は生きてる間、がんばって苦労して財産を求めた。私がもし死んだら、悪人たちが猛火のように激しく私の財産を奪い、私の屋敷はカラッポにされてしまうだろう……うわあ』


「こう考えてると、自分の悪業のせいで、羅刹の獄卒が悩める人となってその命を奪い取り、悪人のところへ行き、彼らを火に投げ込む。

「罪人はこれを見て歓喜するけど、この因縁のせいで彼らも悪業の道に入る。中陰(死んでから転生するまでの間)に風がふいて道を失い体も崩れていく。

「このせいで冷たく埃っぽい風が発動し、この風が筋肉や血脈を傷つけていく。口の中は渇き、顔は狐のように痩せて刃がむき出しになり、全体が萎えていき色も悪くなる。腹は膨れ荒錆のような青黄色い脈が肌に現れる。飲み食いしても消化できず身体は衰え痩せる。口の中は苦くて小便のように黄色くなり、目もよくは見えなくなりただ火が燃えてるように見えるだけになる。喉はタンや腫物で塞がれ息が苦しくいつもゼエゼエと喘ぎ、心臓も頭も悪臭を放って喉にせりあがってくる。声ははっきりせず気分は最悪で身長が縮みカサブタやデキモノが体を包んでしまい、膿と血で臭くて爛れ、もう大変な苦しみを受けるんだヨ。


「命が終わるときにそんなこと(貪り)を考えてるから、鉄のボールが喉に飛び込んで押し開き、大火の中に包まれて、暗闇の中に座らされることになる。

「『頼む、この火の光とめっちゃ寒い状態から助けて、こんななのイヤだよ!』

「そう叫ぶと、獄卒が名医の姿になる。そして、鉄の玉を素晴らしい丸薬の幻に見せ、彼に与えて口に入れさせる。」

「また、拷問用の大きな車輪を金色の蓮の花に見せる。花の上には可愛い童子が鼓を叩いて舞い踊り、病人はこれを見て愛着の心を起こしてしまい、体が熱くなって、これで寒さを除けるにちがいないと思ってしまう。


「こんな状態で息が止まり命が終わると、鉄の玉が無限大の空間に満たされる。

「これが、地獄の中で餓鬼道に入る苦悩の始まりだ。」



 ……そう。これはまだ始まりに過ぎないのです(大涙)



「そこに鉄の山がある。広さはタテヨコ25由旬(約300km?)。この山の東に、摩伽陀斗(?)のような小さな孔がある。孔からは黒煙が出で、彼はその中に入れられてる。毒虫や牙のある虫がその体を食っている。煙が目にしみて火焔を見ることもできず、ただもがいて走り回り鉄の山肌に頭をぶつけてる。乳酪ヨーグルトのようなものを入れた瓶が割れたのと同じように頭が砕けて脳髄がはみ出し、そこから鉄の玉が入り込んで(体の中を転がり)足から飛び出す。

「詳細は略すけど、死にたいけど死ねず、生きたいけど生きられない状態なんだヨ……。


「そんな罪の償いをようやく終えても、食涕唾鬼(他人の鼻水やヨダレしか食えない餓鬼)や食血膿鬼(他人の血や膿 以下略)、トイレに棲むものなどに生まれ変わってしまい、『ボットンと落ちるアレ』を取って食うしかない一生を送ることになる。

「その罪の償いを終えても、次は畜生に生まれ変わり、多くは汚っちゃない野良犬みたいなものになる。

「その罪の償いが終えても、貧窮の人に生まれ変わり、家族もなく家もなく、皮膚病や内臓病を患い、すべてが衰えるというオシャレをする(皮肉?)。人からは嫌われ、凍え、飢えて、そして死ぬ。自分の業の報いによって姿に好悪はあるけれど、救われる機会があっても毛を逆立てて拒否してしまう。


「まあ、つまりは、さっき(3D映像で)見た通りだネ。だからキミたちは、大いにこういった苦難を悲しみ、彼らを救いたいという気持ちをおこしてほしいンだ。


「つまりこういうことだョ。

「この餓鬼さんたちはみんな、過去のキミたちや、父母兄弟姉妹たちで、『世俗から出ることの楽さ』を否定してしまい、間違った愚かな考えをしていたことによって三界(過去/現在/未来)に恋着し、たくさんの罪を造ってしまった。

「その業の力で餓鬼の中に生まれ変わってしまって、苦悩にまみれ、そこから離れて脱出することができないンだ。永く人間に生まれることはできず、人間になれないから善い友とも遠く離れてしまい、善い友と離れてるから重い疑いの網にからめとられてしまって、それから永いあいだ阿耨あーのく多羅たーら三藐さんみゃく三菩提さんぼだい(アーヌッタラサムャクサムボーディ、最終的な最高の悟り)を得るチャンスがなくなってしまうんだ。


「ここで知っとかなきゃならないのは、こういうひとたちはとっても傷み愍れみ、苦厄を抜いて解脱を得させるべき対象なんだってことサ。」


 その時、一同の中に一人の菩薩がいた。名を月愛げつあい菩薩と言った。

 この話を聞いて体を震わせ、筋や脈がねじ切れるほど悩み悲しんで、涙で目を満たしながら……



 長くなりましたのでここでいったん、お話を区切らせていただきたく;

 次回はこの餓鬼たちを助ける方法について、すすり泣く月愛菩薩さんの質問から始まります!



 - つづく!


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