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15.ソフトクリームには目がないのに…


ソフトクリームを買い損ねた古谷。

「また、明日来るからいいか」

「明日はもう来ないよ。帰りは西武秩父からだから」

素っ気ない組長の言葉に肩を落とす古谷。

「そうなの…」

「どっかで他で食べられるよ」

慰める日下部。

けれど、この旅行で古谷がソフトクリームを口にする機会は訪れなかった。


バスに乗る。すると再び雨が降り始めた。

ホテルに着くころには本降りになった。

高台のホテルから見下ろす秩父の街並みも靄に包まれていた。


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