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恋姫OROCHI(仮)  作者: DTK
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伍章・参ノ伍 ~鬼の出所~

どうも、DTKです。

お目に留めて頂き、またご愛読頂き、ありがとうございますm(_ _)m

恋姫†無双と戦国†恋姫の世界観を合わせた恋姫OROCHI、91本目です。


今回は張三姉妹救出後の動きです。




「ところで一刀さん、どうして一人なの?」


しばらく抱き合っていた俺たちだったが、落ち着いて恥ずかしくなったのか、人和が輪から離れるとそう聞いてきた。


「あぁ、うん。あんまり大勢で来たら怖がらせちゃうかなぁ~って思ってさ。みんな近くで待っててくれてるよ」

「なーんだ。そうだったんだ~」

「気配が一つしかないのはおかしいって、人和が警戒しちゃったんだからね!」

「あ、そうだったんだ?」


気を遣ったつもりが、かえって気を遣わせちゃったみたいだ。


「ごめんな、人和」

「ううん。そういうことなら構わない」


人和もすっかり調子を取り戻したようだ。


「それで、他の人たちと合流しないの?」

「折を見て来てってお願いしてあるから、そろそろ来るんじゃ…」

「たーいちょーー!」

「ほらね」


タイミングよく沙和の声がした。


「北郷隊の人たちが来てくれたの?」


沙和の声だと分かったのか、よくライブの警備を担当していた三人の顔が地和の頭に浮かんだのだろう。


「いや、北郷隊は沙和だけで…」

「一刀さまー!って……あ、ああぁーーっ!!こ、この方たちがあいどるですかっ!?」

「こら、ひよー!待ってってば…もう、すいません、一刀さま…」

「お、お待たせしました。一刀さま」


沙和に続いてわらわらとやってくる三人。

湖衣の頬が少し赤く、微妙に俺と目を合わせてくれないのは、多分さっきの光景を見ていたからだろう。


「あぁ、紹介するよ。この娘たちは………いっッ!」


両手に走る痛みと背中に感じる寒気に、思わず言葉が詰まる。


「一刀♪この娘たち、だ~れ?」


俺の右手の甲を抓りながら、顔は笑っているが、何故か声は全く笑ってない天和。


「ちゃんと説明しなさいよね!?」


同じく左手の甲を抓りながら、ファンには見せられないような目で俺を刺してくる地和。


「いや、だから今から紹介と説明を…」


背にはしんしんと冷たいビームみたいな視線が人和から放出されているようだ。


「え~…まず最初に言っておかなきゃいけない事は、彼女たちにはちゃんと好きな人がいてだね……」



…………

……



「……とまぁ、簡単に説明すると、こんな感じなわけだ」


早くシャオたちにも合流しなきゃいけないので、掻い摘んで今の状況を説明した。


「何が簡単によっ!難しすぎて意味分かんない!」


切れる地和。


「私たちが遭遇した化け物は、私たちとは別の時代のもので、一刀さんの甥とその女の子たちもその時代の人間で、何故か揃ってこの時代に現れた。今はこれだけ分かってれば充分ってことですよね」


人和がさらに手短にまとめてくれる。


「うん。それだけ分かっててくれればいいかな」

「そんなことより、一刀の周りに女の子が増えたんじゃなくて良かった♪」


割と大事な話をそんなこと扱いされてしまったが、この辺が天和の良い所だ。


「よろしくね。ひよちゃん、ころちゃん、湖衣ちゃん」


天和は完全に毒気の抜けた満面の笑顔を三人に向ける。


「くぁっ…!スゴいよころちゃん!この可愛さが、あいどるなんだねっ!」

「うん…この威力は、確かに凄い…」

「…同性でも惹き付けられますね」


どうやら天和のカリスマ性を三人とも肌で感じたようだ。

戦国時代で言えば豊臣秀吉、つまりはひよが同じようなタイプなのだろうけど、天和は薔薇のような、華やかで美しく、見るものを魅了する感じだけど、ひよは向日葵のような、元気よく周りの人を笑顔にしてくれる、そんな違いがあろうか。

まぁ、俺のカリスマ評はさておき…


「それじゃあ、そろそろシャオたちの方へ向かおうか。もう終わってるかもしれないけどね」


俺たちは天和たちが逃げてきた方、鬼たちがいる方へ足を向けるのだった。






――――――

――――

――




「それでは全軍、掃討戦に入ってくださーい」


本陣では穏が総攻撃の指示を出していた。


明命の合流によって戦線を立て直していた張三姉妹の護衛軍。

その後到着した孫家の援軍で、戦局は一気に逆転した。


「あーあー…大したことなかったわね~」


結局何もやることがなかった総大将・小蓮は、床机に座ったまま気の抜けた声を出した。


「そんなこと言っちゃダメですよ小蓮さま~?あれを一匹倒すのは凄く、すごーーっく、大変なんですからね~?今回勝てたのは、天和ちゃんたちの護衛さんたちが今まで戦ってくれたのと、こっちの数の方が多かったからですよ」


実際、楽な戦いではなかった。

硬い皮膚はなかなか槍を通さない上、矢が刺さっても怯まない。

数人で足止めをしながら、手練が少しずつ体力を奪っていく、という方法が一番確実だったのでそれを採用したが、それも数の力あってこそである。

この均衡が少しでも崩れれば、痛手を受けるのはこちらだろう。


「それよりも、なんでこんなに鬼さんが湧いたんでしょうねぇ~?」


穏は今までの戦の報告書を思い返していた。

鬼が出てきた例は、意外と少ない。

涼州の件は、人間が鬼に変化したのではないかと推測されている。

山城の件も、かつて相対した勢力の人間が鬼になって攻めてきたものだ。

野良の(?)鬼も、元々魔を呼び寄せやすい土地だったことから集まったものと思われる。

三河の件は、敵の本隊と思しき白装束と鬼が共に攻めて来た例だ。

これは人間から変化したものか、はたまた自然の鬼かは分からないが、この二勢力が協力関係にあることが分かった。


「はい。それは私も考えていました」


これまでの例から言える事は、三国側で自然に鬼が湧いた、という例はないということだ。

もちろん、まだ観測されていないだけかもしれないが。

そんな事を穏と、もう一人、雫が考えているうちに、掃討戦は完了した。




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