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恋姫OROCHI(仮)  作者: DTK
73/107

肆章・幕間 ツンデレ超会議・後編

どうも、DTKです。

お目に留めて頂き、またご愛読頂き、ありがとうございますm(_ _)m

恋姫†無双と戦国†恋姫の世界観を合わせた恋姫OROCHI、73本目です。


募集をかけていた幕間の唯一のリクエストです。

その方のご意向に沿っているかは分かりませんが…^^;

恋姫OROCHIならではのクロストークにご期待?下さい!

今回はあまりクロスしてないかも…




「では、次は月ちゃんお願いしますー」

「はいっ♪」


嬉しそうに、元気よく返事をする月。

月は自分の使命を『詠が如何に一刀のことが好きなのか』を皆に分かってもらうことだと思っている。

これも詠ちゃんのため!と張り切っているのだ。


「月ぇ~…」


そんな様子の月に、詠はどうしても不安が拭いきれない。


「詠ちゃんは、ご主人様のことが大好きなんです!」

「ギャー!!ちょっと月!いきなりなに言ってんの!?」


開戦直後の奇襲に、さしもの名軍師も仰天する。


「本当は私と同じくらい…うぅん、私なんかよりずっとご主人様のことが好きなのに、いつも私に遠慮して一歩下がっちゃうんだよね?」

「そんなことない!ボクは月のことが一番大切で、月が…アイツのこと好きなのは知ってるから、だからボクは…」

「嘘。私知ってるよ。詠ちゃん、一人でご主人様のお部屋をお掃除するとき、ご主人様の服、ギュってしてるよね?」

「ちょおっ!!?」


月の爆弾発言投下で、詠の顔も爆発寸前だ。


「私もたまにやるんだけど、ご主人様の服をギュってするとご主人様の匂いがして、ご主人様にギュってしてもらってる気持ちになれるんだよね」

「ご主人様に…」「ギュッ…」


月に幸せそうな語りに、思わず翠と蓮華が息を飲む。


「あれは……違う…そう、違うのよ!あいつ、いつもあの服だから洗った方がいいんじゃないかなぁ~って、臭いを確かめてただけなのよ!」

「やっぱ嗅いでんじゃねぇかよ」

「うぐぅ……」


小夜叉のツッコミに弁解の口が止まる。


「詠ちゃんが私のこと大切にしてくれるのは分かってるよ。でも、そのせいで詠ちゃんが自分の気持ちを抑えちゃうのはイヤ。詠ちゃんの幸せは、私の幸せなんだよ?」

「月…」


嬉しいやら恥ずかしいやら、もはや完全に涙目の詠。


「美しき友情なのです…詠ちゃんは思春ちゃんと似た型のようですね~。それに、軍師特有のムッツリが加わった感じでしょうか~」


と、風はいい感じをいい感じでまとめる。


「さて、お次は柘榴さんと松葉さんにお話を伺いましょう」

「っす~」「ん」

「お二人には、美空さんと愛菜ちゃんのことをお聞きしたいのですが~?」

「柘榴…松葉…アンタたち、分かってんでしょうね…?」


溢れる殺気を隠すことなく、厳しい目つきで二人を威嚇する。

が、二人も名うての武将。

どこ吹く風とばかりに受け流す。


「御大将は、つんでれ…」

「間違いないっす!」

「ふんっ!」


不機嫌そうに顔を背けるが、以前に美空自身も剣丞から言われていたこともあり、これに特別異議は無いようだ。


「ただ、御大将は他の人よりデレが薄いように思うっす」

「甘え方を知らない。だからツンツン」

「うっさいわねっ!」

「御大将は感情が大きい。怒りも悲しみも、愛も憎も、深い」

「もしかしたら、甘え方が分からないあまり、スケベさんの首を絞めて殺りそうになってたり…」

「なんでアンタが知ってんのよ!?」


声を出してすぐにハッとなる、が時既に遅し。


「え~~……」

「さすがに、引く…」

「う、うるさいうるさいうるさいっ!アンタたち、洛陽の城壁に吊るしてやるからねっ!!」


捨て台詞を残すと、脱兎の如く部屋を飛び出した。


「あーあっす」

「起伏、激しい」

「ちょ、ちょっと…あれは大丈夫なのか?」


さすがに翠が心配する。


「あぁ、大丈夫っす」

「…寝たら忘れる」

「いや…さすがに、それは……」


思春も冷や汗を一筋垂らす。


「では、愛菜ちゃんはどうでしょうか?」

「愛菜は…」

「……どやぁ?」


事の成り行きが全く分からなかったので、足をプラプラさせながらも、珍しく大人しく座っていた愛菜が、話が自分に及んで首を傾げる。


「…子ども」

「あー……いるわよね~。素直になれない子どもって」

「でも、そういうお子さんも可愛いですよね」


松葉の答えに雪蓮は苦笑い、月は少々焦点がずれているが、満面の笑み。


「愛菜ちゃん。剣丞さんの事はどう思っていますか~?」


風が愛菜に尋ねてみる。


「スケベ殿は美空さまの良人なのです。空さまの恩人でもあるので、この越後きっての義侠人樋口愛菜も一目置いておるのです。どやぁ?別に愛菜がどうこう思ってるわけじゃないんだからね!」

「おぉ~」


愛菜の物言いに風がパチパチと拍手を送る。

釣られて何人かも手を叩く。


「これぞ、つんでれ…愛菜ちゃんの今後の成長に期待しましょ~」

「どやっ!」


期待、という言葉にだけ反応してドヤ顔になる愛菜。


「それでは最後に、各務さんにお話をお伺いしましょー」

「はい」


一人の女性が所作優雅に立ち上がると、


「皆さまご機嫌麗しゅう存じます。お嬢の下、森家の副将を務めております、各務元正と申します。お歴々の方々におかれましては、お引き立てのほど、よろしくお願い致します」


滑らかに一度お辞儀をする。

ほぅ、と誰かが感嘆の息を漏らす。

その楚々とした立ち振る舞いは、礼法を修めているとはこういうことだ、と体現しているような女性だ。


「おい、各務よ」


一方、礼って旨いのか?とばかりの態度の小夜叉。


「オレに今まで連中みてぇな甘っちょろい話なんざ、ありゃしねぇよな?」

「甘っ…!」


思春がギロリと睨むが、小夜叉には通じない。


「だいたいなんでオレが…つんでれ?の集まりに呼ばれたんだって話だ」

「さぁ…そればかりは剣丞さまの御心のみぞ知る、ということでしょうけれど…」


各務は困ったように、はにかんだ。


「チッ…ったく、帰ぇるぞ」


一応、義理を立てて付き合っていた小夜叉だが、これ以上は付き合いきれんと立ち上がる。


「一つだけ…」

「あ?」

「一つだけ、お話できることが御座います」

「んなっ!?」


目を見開き驚愕の表情。


「んだ各務テメェ!オレぁ知らねぇぞ!?」

「いえ、お嬢はご存知のはずですよ?私は先代からの又聞きですが」

「ぁんだと…?」


母の名を出され、それがハッタリではないことを知る。

母の名を騙ってまで座興をする人物でない事は、小夜叉が一番良く知っていた。

しかし、目を瞬かせて考えを巡らすが、心当たりはないようだ。


「それは先代、お嬢、そして剣丞さまの三人でいらっしゃった時のことでした」

「…?」


どの時だ?あの鬼の巣か?それともこっちの……と小夜叉は記憶を総ざらいする。

基本的に、その三人でいる時は鬼の巣を潰しに行ってる時だからだ。


「先代が戯れに、剣丞さまを小夜叉の婿にというお話になり…」

「あっ!」


小夜叉もようやく合点がいったようだ。


「以前に剣丞さまを良人に、との段では照れなど微塵も見せなかったお嬢ですが、祝言を上げるという段になった途端、女を見せ始めたそうで…」

「テメェ!やめろ各務ィ!」

「先代は私に笑いながら話してくれました。まったく、クソガキが色気づきやがって!テメェは生娘か!?……生娘か!わっはっはっ、と…」


ドゴーーンと音を立てて、戦国側の机が消し飛ぶ。


「コロスっ!」


小夜叉が、文字通り夜叉の顔をして各務に襲い掛かる。

手には人間無骨が握られていた。


「お嬢とガチも久しぶりですね…」


各務は冷静に微笑むと、


「かかってこいやオラァア゛ア゛ア゛!!ナメてっとテメェの首が消し飛ぶぜや!」


一瞬で豹変した各務は、どこから取り出したのか、大身の刀で小夜叉の一撃を受け止める。

その風圧で各務たちの机も大破した。


「止めんか!小夜叉!各務!」


小夜叉の動きをすんでで察し、愛菜を救出した壬月は二人を大喝する。

が、殺り合いを始めた二人に届こうはずもない。


「これは新しい型ですね~。やんでれ、というものがあるとお兄さんに聞きましたが、小夜叉ちゃんの場合は、殺るでれ、とでも名付けましょうかー」

「そんな事はどうでもいいですから!風さま、早くこちらへ!」


何事も無いように話をまとめる風を、避難誘導をしている凪が促す。


「朝まで生討論、そろそろお別れのお時間ですー。今日は、つんでれについてのお話でした~」






閉会の言葉の後ろには開会を告げた音ではなく、激しく鳴り渡る剣戟が鳴り響いていた。







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