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恋姫OROCHI(仮)  作者: DTK
44/107

弐章・参ノ壱 ~剣丞と一刀~

どうも、DTKです。

お目に留めて頂き、またご愛読頂き、ありがとうございますm(_ _)m

恋姫†無双と戦国†恋姫の世界観を合わせた恋姫OROCHI、44本目です。


今回はいよいよ、二人の対面となります!!

まだあまり絡みませんが!


なお、実際の地形や距離とは異なった表現があります。

その辺、お含み置き頂ければと思いますm(_ _)m





「到着、っと」


洛陽の中庭に降り立った剣丞たち。

剣丞が時を越えるのも早数回目。

なので慣れたもの、なのだが…


「…………」

「ぴぃ!…あ、あわあわ……」


他のものはそうではない。

呆然と立ち尽くす詩乃。

そして、一番超常現象に耐性の無いひよなどは、防衛本能から近くの植え込みに身を隠そうと飛び込む始末…


「きゃっ!」

「なんや!?」

「ひぃぃいぃ~~~~!!!!」


と、植え込みから悲鳴が三つ聞こえてきた。

一つはひよのものだが、あとの二つは…?


「大丈夫か、ひよっ!?」


小夜叉が植え込みに駆け寄る。と、


「誰だテメェらっ!?」


ひよの下敷きになっていた見知らぬ二人組に槍を突きつける。


「ひっ!」

「ちょお!いきなりなんやねん!?てか、アンタこそ誰やねん!!?」


突きつけられた方はたまらない。

ひよを跳ね除けながら中腰で身構える。


「あ…」

「不審者に名乗る名なんざぁ持ち合わせてねぇってんだ!テメェらに残された道は…」

「ストップストップ!小夜叉ストッ~~プ!!」


何かに気付いた剣丞は、慌てて小夜叉を後ろから抱え上げる。

戦闘態勢の小夜叉にこんな真似が出来るのは、恐らく剣丞くらいだろう。


「お、おいコラ剣丞!テメェ、何しやがんだっ!」


完全に後ろから抱きつかれた状態なので、顔を真っ赤にする小夜叉。

剣丞の腕の中でジタバタと抵抗する。


「いたっ!ちょ…落ち着けって、小夜叉!」

「うるせぇ!バカやめろ!ち、近けぇって…」

「この人たちは仲間なんだよ!」

「…はぁ?」

「あ、沙和さんと真桜さんです」

「こんなところで何やってんだ?」

「明命ちゃんに翠ちゃんなの!良かったの~」


三国仲間の明命と翠が二人の潔白を証明する。


「んだよ。だったら最初っからそう言えってんだ」

「いや、有無を言わさず槍ぃ突きつけてきたんはアンタの方やろ…」

「んだと!?」

「小夜叉」


突っかかりそうになる小夜叉を剣丞が制す。


「う……わぁったよ!オレが悪かった!それでいいんだろ!?」

「それはそうと、二人とも植え込みの中でいったい何やってたんだ?」


翠が植え込みの中の二人を不思議そうに見つめながら、再び尋ねた。

髪の毛や服に葉っぱがついた状態は、少し間抜けにも見える。


「それは…」

「ウ、ウチらにも色々あってん…」

「見つけたぞ……沙和、真桜っ…!!」

「「ひぃっ!!」」


腹の底に響くようなドスの利いた声に、震え上がる二人。


「凪姉ちゃん!」

「ん?あぁ、剣丞か。…そうか、無事、仲間を助けられたのだな」


鬼の形相から一転、仏の顔に変わった凪。

剣丞の周りにいる知らない顔を見て、全て理解したようだ。


「うん、そうなんだ。ところで、その…二人は何したの?」

「……その事か」


再び仏から鬼へ。


「隊長がせっかく、警邏に出ないか、と私たちを誘って下さったのに、この二人はあろうことか逃げ出したのだ」

「に、逃げ出したっていうのは人聞きが悪いの!」

「せや!ウチらはちょいと休憩がしたいな~って思っただけで…」

「っ!(キッ)」

「「ひっ!!」」


言い訳をする二人を一睨みで黙らせる。


「そ!そういえばぁ~!?この男の人が~?」

「う、ウワサの隊長の!?」


話を逸らすしか生き残る術はない!

と、全力で剣丞に食いつく二人。

話題が剣丞では、凪も無碍には出来ず、


「あ、あぁ…そうだ。こちらが隊長の……」

「おーい、凪!二人は見つかったか?」

「……あ」


凪の言葉を遮るような声を出しながら近付いてくる、一人の男。




見間違えるはずが無い。

ただ、俺が知ってる顔より少し若い…


「一刀、伯父さん……」






――――――

――――

――




「まったく……沙和も真桜もどこ行ったんだ?」


洛陽の街を見て回りたいと、三羽烏に声をかけておいたんだけど…


「仕事って言うより、みんなで街をブラつこう、くらいの感じだったんだけどなぁ~」


まぁ、この面子だとどうしても警邏ってイメージがあるか。

それにしたって逃げ出すことも無いとは思うが…

凪と小波にも探してもらってるから、すぐに見つかるとは思うけど。


「――――っ!!」


と、遠くから凪のものと思われる雷が聞こえる。


「こっちは…中庭の方かな?」


俺もそちらへと足を向けた。




…………

……




凪は…いたいた。


「おーい、凪!二人は見つかったか?」


凪が振り返る。

と同時に、多くの目が俺に向く。

気付かなかったけど、周りには多くの人が居た。

中には見知った顔もいる。

知らない顔は、もしかして…


「……あ」

「うん?」


男の声がした。

凪の影にいて分からなかったけど、見慣れた服、俺と同じフランチェスカの制服を着た、俺と同じ年くらいの青年。

もしかして、彼が…


「一刀、伯父さん……」


俺の甥っ子だった。






――――――

――――

――




「…と言うことで、俺たちからの報告を終わります」


剣丞くんが着席する。

玉座の間での顔合わせも兼ねた報告会。

駿河、今の静岡あたりでの出来事は少なからず、みなに衝撃を与えたようだ。


鬼、そして白装束の男たち。この二勢力が組織的に攻めてきた。

洛陽に入った後、みんなにこの世界に事をレクチャーしてもらったが、まだどちらとも対面したことの無い俺には、その深刻さは分からなかった。

白装束に関しては、どこかで見た事があるような記憶はあるんだけど…


「それじゃあ、今後の方針を話し合いたいんだけど…」


進行役の詠が珍しく言葉を濁しながら、キョロキョロと視線を巡らせる。


「ん?」


心なしか、こっちに目配せしてるような?

俺と…あぁ、そういうことか。


「俺に構わず、剣丞…くん主導で、今まで通り進めていいよ」

「え…いえ、その…一刀…伯父さんに来てもらったのは、知恵をお借りするためですので、是非、伯父さんに仕切って頂ければ…」

「でもほら、俺はそこまで事情に明るいわけでもないし…」

「いや――……」

「でも――……」


お互いに譲らない、不毛なやりとりが続く。

と、突然、


「そうでした!」


パンッと手を叩く小さな音と共に、月が可愛いらしく声をあげた。


「ご主人様と剣丞さんがお揃いになったお祝いの席を明日開こうと言う話になっていたんでした」

「え?…ちょっと、月?」


なんとなく説明くさいセリフを並べる月。

詠も驚いたのか、少し眼鏡がずれ落ちている。


「おーそう言えばそうでしたなー。我々は準備に忙殺されてしまうでしょうなー」

「え?え?幽?」


わざとらしい棒読みの幽に、?マークを浮かべる隣の双葉。


「…じゃあ、俺も何か手伝おうか?」

「一刀はえぇねん。全部『ウチら』でやっとくさかい。暇ヒマな一刀は、同じく暇ヒマな剣丞と酒でも呑んどったらえぇんとちゃう?」

「あ……」


霞に言われてようやく気付いた。

俺たちのぎこちない雰囲気を感じ取って、二人で話す機会を作ってくれようとしてるのか。


「……分かった。それじゃあこの後は、二人でのんびりさせてもらうよ。剣丞くんも、それでいいね?」

「あ、はい……分かりました」

「ふふっ、それじゃあお天気も良いことですし、東屋でお食事などいかがでしょう?」

「うん、それは名案だね」

「それなら、あとでお食事とお酒をお持ちしますね」

「よろしく月。あ、あと…お祝いの席の準備も、よろしくね?」

「はぅあ……ご主人様、意地悪です…」


赤くなった月が可愛かった。






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