第三話 登録完了!
俺は、あの熊のモンスターに襲われたところから俺の体内時計で約2~3時間かけて歩き、この街、シラクの街に着いた。
道中には、運よく(奇跡的に)モンスターに出会うことはなかった。
あぁ、後になって彼女アリア=ローラントさんに聞いたんだけど、あのモンスターは、ベアーと呼ばれるC級モンスターで、C級モンスターの中でもかなり上位に位置するモンスターらしい。
いやぁ、よくそんなモンスターを倒せたなぁ~俺。
・・・・・・
えぇ、分かってますよ。私の力ではなく、スキルと強化魔法のおかげですよ。
でも、それを使ったのは俺だからね!
ちなみに、俺があの時使ったのは、一刀両断のスキルと、パワーアップという魔法を使った。
一刀両断のスキルは、相手をまさに一刀両断する(自身の力が足りていればの話だが)スキルなのだ。
パワーアップの魔法は、自身の力を底上げする効果がある魔法なのだ。(そのままだね)
たぶん一刀両断のスキルだけでも十分だと思ったのだが、保険としてパワーアップの魔法をかけたのだ。
すごい判断力だ、俺。
え?
自画自賛しすぎ?
べ、別にいいじゃん。
初めての戦闘だったんだし。
ベアーの硬さもわかんなかったし。
いろいろ含めたら、あの判断が一番よかったんだよ。
うん、きっとそうだ。
ん?
そこは、どうでもいい?
わーったよ。
まずは、このシラクの街の見た目を説明する。
いきなり上から目線だな?
そこらはどーでもいいんだ。
この街は、まず言えるのは・・・
キレイ!!
きちんと道路が整備されていて、家も1つ1つ石造りで、その石がこれまた白い。
表面もきれいに削ってあり、少し豪華なところは細かな装飾までついている。
時々木造の家もあるが、そこは気にしない方向で行きます。
シラクの街の外門を潜り抜けたらすぐに道が開き、横には露店が開かれており、店主が威勢のよい声を張り上げている。
もう少し進むと、しっかりとした家になっており、武器屋や、防具屋が店を構えている。
ここでも、元気のいい店主は外に出て声を張り上げている。
武器は最低変えたいと思っているので、後でここに寄ろうと思う。
さらに進むと、周りより一際大きい建物があった。
おそらくここが、冒険者ギルド。冒険者が集う建物である。
なぜか、ものすごく長い階段を上り、一歩ギルドの中に入れば中にあるのは、喧騒とその中心人物ばかりである。
中の空気は、酒と、料理のいい香り、むさ苦しい冒険者たちのにおいが広がっている。
人海の中をくぐり抜け、やっと目的地に着いた。
「こんにちわ」
ギルドの従業員が、元気よくかつ笑顔で声をかけてくれる。
「ギルドに新しく登録ですか?」
「はい!そうなんです」
「では、こちらの紙に必要事項を書き込んでください」
そういって、彼女は机の下から数枚の紙を取り出した。
早過ぎないか?
自分が来たのは今さっきですよ。
あぁ、分かった。いつもそこに置いてあるんだ。
うん、きっとそうだ。
そういえば、字が書けるか聞いてこなかったな。
この世界では、文字がちゃんと普及しているのかな?
どうしよ。字が書けん。
「すいません。自分字がかけないんですよ」
「え!そうなんですか?
すいません。服装がいいので、貴族の方かと思っていて。見た目で判断してはいけませんね。誰に対しても、書けるかは確認しないといけませんね」
この世界での、文字の普及率はそんなに高くないようだ。
貴族のほうでは、文字はかけないといけなさそうだ。
「では、代筆をするので、質問に答えてください。
別に、嘘を答えてもらってもかまいませんが、それで後々困ることになるのは、あなたですのでご注意してください。では、得意な武器は
~~~ピポピポピポ~~~約10分経過~~~
それではこれで終わりですね」
質問は、10個位あった。
得意な武器とか、近接系か、魔術系か、またはその両方かとか、いろいろ戦いにかかわる質問をされた。
最後に、なんかよく分からん水晶に手を当てて能力値を調べて、自分で名前を書いて終わった。
能力値だけは、俺は以上に高いので、虚無幻影のスキルを使って、能力値を隠しておいた。
虚無幻影のスキルは、名前はかっこいいが、能力はそれほどではない。
本当はないものを、幻として見せる。
自身の能力値を、上書きして消す能力。
消すといっても、本当の能力値が見えないだけで、消えているわけではないのだが。
本当は、姿も変えれるけど、後々困るので、スキル制御のスキルを使って、抑えておいた。
これを使って、自分を強敵に見せたり、雑魚に見せたりすることが出来る。
俺はもっぱら、弱く見せて、自分を狙ってきたやつを返り討ちにして楽しんでいた。
ちなみに、能力値の平均が、カードに載るみたいなので、俺は平均をEにしておいた。
初心者ってこんなもんでしょ?
隠していないときは、平均はS
最高がSSだから、かなり強いことが分かる。
ちなみに、平均がSSの人なんか現在はいないらしい。
その内なってやろうか?
そして最後に、ギルドについてのルールを言われた。
「等ギルドでは、主に市民などから寄せられた依頼を、あなたたち冒険者に紹介、仲介をしているところです。ですので、こちらからはあなた方に一切の援助は出来ません。出来ても、アドバイス程度ですね。そして、あなた方の起こしたことについては、一切責任を持ちませんのでそのつもりで。もちろん罪を犯した場合、その罪にもよりますがここでの除名、近隣のすべての国、街、村への指名手配になります。その代わり、冒険者は、国への税の納金免除があります。また、ギルドで高ランクになった場合、ギルドからの特権、特権の内容の詳しくはその紙を見ていただければ分かるかと思います。を与えられます。これで説明は終わりです。何か質問はありますか?」
「つまり冒険者が何かを起こしてしまった場合、自分で何とかしろという意味ですよね。
そして、そんなマイナスがある代わり、ギルドで高ランクになったら、ギルドから援助してもらえるという事ですね。あと、ランクは何段階あるのでしょうか?」
「すいません。大事なところを説明するのを忘れていましたね。現在は、F~SSまであります。依頼はランクごとに分かれており、F~Eは、主に雑務系の依頼ですね。Dランクから、少し狩猟系の依頼が入ってきます。そしてCランクからは、狩猟系の依頼が主となります。また、Sランクからは、ほとんど国からの名指しの依頼ばかりですね。国からの直接の依頼なので、報酬金はかなりの額になりますよ。なので、皆さんSランクを目指して日に頑張っていらっしゃいますね。これ以上詳しく知りたいと思いになられるのなら、等ギルドに置いてある、本をお読みになられたほうがよろしいかと思います」
「なるほど。
ご丁寧にありがとうございました」
「いえ、仕事ですので。お構いなく」
そんなこんなで、ギルドに登録することが出来た。
次は、初めての依頼。の前に、ベアーの素材の換金ッと。
「あの、ここで素材の換金って出来ますか?」
「えぇ、もちろん出来ますよ」
「それじゃぁ、この素材の換金をお願いします」
俺は、机の上にアイテムポーチに入っている、素材を取り出した。
「え!?
これ全部ですか?」
「えぇ、そうですが?」
やっぱり驚いている。
「失礼ですが、これをすべてあなたが?」
やっぱり聞いていた。
「いえ、さすがに僕一人では無理ですよ。
近くにたまたまいた冒険者さんと一緒に倒したんですよ」
「それじゃぁ、ありえるかも…」
従業員さんは、小さく少し失礼なことを言いながら、どんどん計算していく。
「それじゃあ、すべて買取なら、300000G、銀貨30枚で買い取るわね」
確か、1Gが、銅貨1枚
銅貨50枚で、半銀貨1枚。
半銀貨20枚で、銀貨1枚。
銀貨50枚で、半金貨1枚。
半金貨20枚で、金貨1枚。
金貨100枚で水晶金貨1枚。
銅貨1枚が日本円に換算すると10円程度なので(今さっき、露店等で計算)こういうことになる。
日本硬貨と紙幣に変えると。
銅貨 10円硬貨
半銀貨 500円札
銀貨 10,000円札
半銀貨 50,000円
金貨 1,000,000円
水晶金貨 10,000,000円
ちなみに、水晶金貨にまで行くと、ほとんどお目にかかることはない。
なんせ
つまり素材の買い取り価格は万円になるみたいだ。
きっと、これがベアーの価格相場なのだろう。
さすがCランクモンスター
「じゃあ、それでお願いします」
俺は、銀貨30枚をもらいギルドを出て行った。
あ!!
依頼受けんの忘れてた。
明日でいいっか。
んじゃあ、新しい剣のめぼしいのをチェックしますかぁ。
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