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ウキウキしすぎただけ!5

「エミリー!!

 どこに行ってましたの?!」

別荘の玄関から走り出したシルビアがガバッとしがみつく。

シルビアが走るなんて初めて見た。


踏ん張ってしっかり支える。


おっと、このくらいでよろめいてたら『私の嫁!』とか言えないし!

背中をそっと支えようとしたレオンが苦笑してる。


マリアーナもウルウルと目を潤ましていた。

ロベルトたちにはあまりも悪いとか思わなかったけど、さすがにシルビアとマリアーナに泣かれると反省しすぎて地にのめり込みそうだ。

「マリアーナもシルビアもごめんね。

 ちょっと興奮しすぎて散歩から迷子にバージ(ョ)ンアップしちゃった!」

「バカエミリー!!」

ホッとした顔のシルビアが呆れたように言う。


本日2度目の『バカエミリー』いただきました......。



「エミリーは今日は1日謹慎ですからね!」

シルビアの言葉に「おふぅ!」と地面に手をついて項垂れる。


なんてことだ......。


「自業自得だな」と言うジーン。

撃沈した私に「俺もいてやるから」とロベルトに言われた。

「ちょっと待て......嫌な予感がする。

 勉強はやりたくない」

「ん、マリアーナから夏の課題預かってるから」

「おに~~~~~っっ!」


てかなんでマリアーナが持っていて、なおかつロベルトの手元に私の課題が渡ってるの?!

確か寮の机にしまったはずだよ?

こんな夏休み入って早々にやるもんじゃないよ!


課題っていうのは夏休みの終わりに泣きべそかきながらやるのがお約束なんだあぁぁぁ!!



結局海へ遊びに行く予定から、一人お勉強タイムとなった。

「ぐぬぬぅぅ~~」

頭を抱えながら課題に向かう。

「どれ、なにわからないの?」

長椅子で優雅に足を組みながら、小難しい『政治経済のなんちゃら』って本を読んでいたロベルトは立ち上がって、上から覆いかぶさるように覗いてくる。

「違うよ、わからないわけじゃじゃないよ......。

 遊びに来たのに勉強っていうのは鬼畜だと思う」

「ふぅん、あんだけみんなに心配させといて、そう思っちゃう?」

耳元に口元を落として囁かれる。

「......いえ、思わないデス」

ロベルトに口で勝った記憶がない。

早々に白旗だ。


ムキになって舌戦をしたって、完膚なきまで叩き潰されるのがオチだ。



みんなは近くの街まで出かけて買い物を楽しんでるんだろうなぁ。

ベリー系アイスとかミルクアイスとか紅茶アイスとか食べたかったなぁ。


カナン地方はアイスの特産に強いのだ。


「こら、ボーッとしない」

ペチンとオデコを柔らかく叩かれて我に返る。

「だって、やる気がおきない」

「ほほう、じゃぁここまで半刻で終わらなければ、みんなの前で熱いキスをしてやるな?」

「わぁ~~~!

 すっこいやる気出ちゃった!!」



私はものすごい集中力を発揮した。

今年最大の。

もしかして生まれて初めて眠っていた集中力を発揮したかもしれない!


見世物になるようなキスなぞ冗談じゃないっ。

そんな冷めた目線したって、ちっともこわくもなんともや~~~ぃっ!!





今日もいつもありがとさんです!


なぜ「バージ(ョ)ンアップ」か.....。

感想に理由があります。

すみませんすみません。

ごめんなさい。

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