マリアーナ・レイン
マリアーナは古い家柄の子爵の子どもだ。
兄上が2人いるらしくて、昔はおてんばだったんでは?と推測している。
燃えるよな赤い髪はサラサラで、いつも可愛く結ったりしている。
目もぱっちりとして目力もあるから見た目、気が強そうだ。
なんだけど、間延びした喋り方が可愛さをそそり、一緒にいてホッとする。
まぁ、見た目通り芯はしっかりとしていて強いけど!
私にとって学校に来て初めての女友達だった。
とてもカワイイ。
最近マリアーナはジーンが気になっているらしい。
あいつはいいやつだから絶賛応援中だ。
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エミリーはとてもおてんばさんで、正直に言うと「淑女」という枠組みから飛び出している。
いわゆる淑女としては落第者。
でもそんなこと、私やシルビアが伝えたり教えたりして、これから挽回すればなんてことはない。
ワタシはエミリーの中にある、ワタシがなくしてしまった純真さや天真爛漫さをいつまでも持っていてほしいと願ってる。
彼女と共にいると、とても心の中が温かくなる。
将来共にいる方は、彼女の純真さやおてんばさも許し包み込んで守ってくれるような方がいい。
エミリーはエミリーのまま、素直でいてほしいと思ってる。
そのためなら自分自身が多少泥をかぶっても構わないくらいワタシはエミリーを慈しんでいる。
寮へ帰る途中、面倒なメンバーを見つける。
エミリーへちょっかいを出している4人組だ。
「あらぁ皆さん、お揃いですねぇ」
「やぁ、マリアーナ嬢、ご機嫌麗しいようで。
エミリーは元気かい?」
以前シルビアと2人でロベルト様方4人にしっかり忠告させてもらった。
どうしたものかしら?と思案してみる。
「えぇお気遣い感謝いたしますわぁ。
エミリーも元気に勉学に励んでいますわよぉ。
こちらに来られるということは、あらかたお掃除がお済みといことかしらぁ?」
最近ロベルト様やレイモンド様がエミリーに接触しようと企んでいる様子だ。
首をかしげにこにこと微笑みながら『やることはしたのか?!』と言外に伝える。
「大変でしたけどね、最近は静かになったでしょう?」
レオン様が声をかけてくる。
「そうねぇ、エミリーもずいぶんゆっくりと教室にいられるようになりましたものねぇ。
ご努力伺えますわぁ」
「それはマリアーナ嬢が俺たちの邪魔をしないという意味にとっても?」
ロベルト様が底意地の悪そうな顔で聞いてくる。
なんでこの方がモテるのか、地位以外ではこれっぽちもわからない!
「そうですわねぇ、『助けて欲しい』とエミリー本人から言われません限り、わたしはお邪魔いたしませんわねぇ。
シルビアにも伝えておきますわよぉ」
「やったね!」と勝ち誇ったようにレイモンド様がはしゃぐ。
「ただ一つ、お忘れになりませんでねぇ。
ワタシの母の本家は隣国にありますのぉ。
いくらこちらであなた方のご実家にお力がありましても、エミリーに『助けて欲しい』と言われましたら国外に連れて行かせていただきますから、どうぞお忘れなきようよろしくお願いいたしますわねぇ?」
ゆっくりとした動作で挑発的に睨むと、ロベルト様がふぅん...と呟く。
「ま、いいや。
別に俺たちはエミリーを害する気持ちはこれっぽちもない。
君たちにとっても、俺たちにとっても、お互い大事なエミリーだからね。
それに、今日は「邪魔しない」って言葉を聞けて満足だよ」
そう言うと優雅に一礼して去っていく。
最後に残ったジーン様が「すまんな、こいつらも引けないものでな」と声をかけてくる。
「しょうがないですよぉ。
なにやら大事なものをエミリーから聞きたいようですものねぇ」
「そうだな...オレもあいつらも人生の半分以上一緒にいた大事なものだからな...」
寂しそうに呟くジーン様を見て、心がぎゅっとなる。
「じゃぁ、時間をとらせた」
「あの...ジーン様」
去っていこうとするジーンに声をかけると「うん?」と言いながらジーンが振り向く。
「お優しいジーン様だけに塩を贈りますわぁ。
今、エミリーとシルビアがダンスの特訓をなさっていますわよぉ」
「そうか...、ありがとう、マリアーナ嬢
あいつらに言っても?」
「お好きに」
「ありがとう」と去っていくジーン様はやっぱり良い方だ。
律儀なところも好ましい。
エミリー、ちょっぴり裏切ってごめんね。
彼のさみしい顔にワタシ勝てなかったわ...。
誤字脱字勘違いただの間違いあったらすんません




