シルビア・ローゼン
シルビアは古くから伝わる伯爵家のお嬢様だ。
妹弟がいるおねぇさん気質なんだけど、ピンクゴールドのゆるふわな髪をもつ、見た目ほんわか少女だ。
でも曲がったことが嫌いで、淑女としても誇りと威厳を持ちビシッとしてるご令嬢だ。
マリアーナの紹介で出会い、一緒にずっと仲良くしてる。
でも知ってるんだ。
シルビアは実は涙もろくて、恥ずかしがり屋だってこと。
恥ずかしくてすぐに反対なこと言って、素直になれない。
やってしまった!ってチラ見する顔がめっちゃくちゃカワイイ!
もうそのギャップで何人男性を篭絡してんだかわかんないのに!
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「エミリー、下を向きすぎですわ!
背筋を伸ばしてあごを上げて、そうです
右、左、前に出て...」
「...シシシルビアぁあ~」
「ほら休まないで、エミリー」
「もう1時間もしてるし...休憩を...」
情けない顔のエミリーを見て、どうも庇護欲をそそられる。
どうもこの子にわたくしは弱い。
「しょうがないですわねぇ、休憩いたします?」
「やったぁ!シルビア大好き!!」
飛び跳ねて喜ぶエミリーに「そんな元気があるならもう1回...」と言いたくなるが、そこは大人げないのでやめておく。
エミリーはマリアーナから紹介された友達だ。
最初はひょろっとして、髪は肩より少し長い程度だし、何だこの子?って印象だった。
ところどころ敬語は抜けるし、淑女のマナーもハリボテ!と言わざる得ない令嬢。
でもわりと内面を見抜くマリアーナが気に入ってるし、よくよく観察してみるとどうやら少年のような令嬢な気がした。
失敗しても「マナーは努力すればつくものだから焦らないでいいわよぅ」と優しく諭してるのを見ると、本気なんだなって分かった。
マリアーナが優しくするなら、わたくしは厳しく指導することに決めた。
嬉しいことにエミリーは嫌がらず一生懸命ついてきてくれる。
わたくしはふわふわした見た目と違い、性格もキツくかなり天邪鬼だ。
おかげで性格が悪いとよく言われる。
でもエミリーは「シルビアってカワイイなぁ!」と言ってくれた。
眩しいほどの笑顔で本当にカワイイ!と言ってくれた。
内面を褒めてくれたのはエミリーとマリアーナだけ。
それは一生の宝物。
エミリー、わたくし絶対にあなたを淑女にして、社交界の花にしてみせますわ。
「シルビア嬢!」
突然見知らぬ男性にこえをかけられて我に返る。
「探しましたよ!
今日こそ返事をいただきたい。
どうぞボクのパートナーとして、歓迎会に出ていただけないか?
ゆくゆくは結婚も視野に...」
私のことなんて全く知らないのに、この人は何を言ってるのだろう。
どうせ家名で誘ってきてるくせに...。
たしかこの方は...、頭の中で人物照会をする。
あらまぁ、エミリーが男性に向かって「うげえl」って顔をしてる。
......あとでお説教ね!
「申し訳ございません、エスターク様。
わたくし、今取り込んでおりますし、それに、その件は以前お断りしましたはずです。
これ以上お話することはございません。
それでは、ごきげんよう」
ついっと顔をそらすと突然「このっ!つけあがるなよ」と腕を掴まれる。
「いたっ」
思わず声が出る。
だからあんたはイヤなのよ!!
言うことを聞かない女性に乱暴をするって、あんた有名なのよ!!
「あ!お前!
シルビアに何すんだ!!」
殴りかかろうとするエミリーを見てびっくりする。
「もう!エミリー!
その言葉使い、あとでお説教確定ですからねっっ!
あと殴りかかるのはおやめなさい!!
女性が乱暴はだめよっ」
「え~~~!私ぃぃ~~~!?
お説教はいやぁ~~!!」
わぁわぁやってると、無視されてると思ったのか「おいっ」なんて言いながら掴んでる腕をより強く握ってきた。
「...痛い!」と言った瞬間「あっ!」と、エミリーの小さい叫び声が聞こえ同時に、誰かが私を抱きすくめる。
続けざまに「いてぇっっ」と声が聞こえ、腕が放される。
「誰の許可があって、シルビア嬢の腕を掴んで、あまつさえこんな痕をつけているんですか?」
声の主は乱暴者(もう名前を出すのもイヤッッ)の腕を鷲掴みにしている。
恐る恐る見上げると、半端ない怒気をビリビリ出しているレオン様がいた。
エミリー、そっと後ずさりしないでここにいなさいよっっ!!
まいどありがとうです~




