引き篭り師弟と、吹雪の夜1
ドアが開く音が響いた瞬間、凍りつくような風が舞い込んできた。窓に近づくと、やはり冷たい空気に体が震えた。
昨日までは春の陽気に包まれていたのに、今日は一転、猛吹雪だ。
「ししょー、おかえりなさい」
「おぅ」
二階の階段を駆け足で降りると、真っ黒なコートを脱いでいる師匠がいた。
室内外の温度差で溶けた雪の雫で、髪がへちゃんとなってしまっていて、ちょっと可愛い。いつもは結構、跳ねているもんね。
「はい。タオル、どうぞ」
頭を拭こうとして、はたと手が止まってよかった。
いつもなら、師匠も頭を倒してされるがままになってくれる。けれど、さすがに今日は来客なので、「悪いな」と一言だけ発してタオルを受け取った。
「暖かい飲み物も用意してくれていたのか。ありがとな」
甘いココアの香りが流れてきたからだろう。師匠は奥の調理場を覗き込んだ。
「寒い時、暖かくて、甘いもの、いい。調理場のは、フィーニスたちの。お客さんのは、談話室、あるよ。飲みやすいよう、ちょっと、冷まし中。熱いの、ふーふーさます、飲めない、目の前、吊るされた、ニンジン。にゃんこ、わんこ、もふれない、同じ。しょぼん」
「吊るされたニンジンも子猫を撫でられないってのもよくわからねぇが。さすが俺の弟子。気が利くじゃないか」
おぉ。穏やかな笑顔の師匠、珍しい! いや。師匠がほめてくれること自体は珍しくはない。ただ、にかりを歯を見せてとか、意地悪気だったりするし、今のは弟子と関係ない気がする。
じゃなくて。肝心なお客さんはどこだろう。
「ねぇ、ししょー。お客さんたち、どこ?」
「あいつらなら家の前で喧嘩を始めたから、先に入ってきた」
それはつまり、置いてきたということじゃないでしょうかね。お客さんを。
ジト目で師匠を見上げた直後、重い金属製の扉が豪快ごうかいに開かれた。
「あーあったけぇ! 親父のうるさい説教で凍え死ぬところだったわー!」
入ってきたのは、雪まみれの青年だった。フードから見えている毛先はダークブラウンで、瞳はグリーン。真っ青な顔で、もこもこに着ぶくれた腕をさすっている。
前にいた師匠のおかげで雪まみれにならずにすんだけど……当の師匠は何とも言えない顔で雪を被っている。せめてもと、髪と肩の雪は払っておいた。
「ばかもん! きちんと雪を払ってからあがれ! そもそもお前が――」
青年の頭を叩いたのは、顎あごにひげを蓄えた逞たくましい中年男性。髪も瞳も青年と同じだ。四十後半ぐらいの、上腕二頭筋じょうわんにとうきんがまぶしいおヒゲの男性だ。
あっけにとられている私と、その横で呆れた笑いを浮かべている師匠を捉えた瞬間、ぴんと背筋が伸びた。
「突然の訪問、申し訳ございませぬ。先程、魔法映像でご挨拶致しましたが、改めてご挨拶申し上げます。自分はグラビスと申します」
「はい。グラビスさんとアラケルさん、いらっしゃいませ。私、アニムと、言います。よろしく、お願い、します」
失敗しないようにして、なんだかおかしなアクセントになってしまった。
グラビスさんは変に思った様子もなく、父性あふれる笑みを返してくださった。くすぐったくなるくらい、素敵な微笑みだ。おじさま万歳。
「挨拶はいい。入って右側の部屋に暖炉がある。それに飲み物も用意してあるから、早く温まれ」
師匠の肘にこっそり突っつかれ、我に返る。見惚れていました、すいません。
ごめんなさいと上目で捉えた師匠は、むすりとご機嫌斜めだった。ぼやっとした弟子ですいません。
「あたたかい飲み物、用意してます。どうぞ」
「やった!」
案内するより早く、アラケルさんはコートを着たまま走って行ってしまった。
「まったく、アラケルの奴め。先に礼を述べるべきだろうに。我が息子ながら情けない」
コートハンガーにマントを掛けていたグラビスさんの声は、悲壮感ひそうかんが半端ない。
「んだよー凍えすぎて、舌がまわらないんだからしょーがねーって」
談話室から玄関先に聞こえる大きな声が出せてますよ、アラケルさん。
「お恥ずかしい限りです。傭兵生活の忙しさにかまけてろくに躾しつけができておりませんで」
「いいから。グラビスも行ってこい。俺もすぐに行くから」
「いや、でも――では、お言葉に甘えさせていただきます」
最後は師匠の目力に気おされたグラビスさん。大きな背を丸めながら申し訳なさ感めいいっぱいに歩いていかれた。彼の人柄がにじみ出ているようだ。
まぁ、いっか。それよりも、師匠だ。師匠のコートを受け取ろうとすると「いい」と断られた。
「ししょー?」
「雪と水でぬれているから、アニムが冷える」
表情はいつもと同じ、瞼を落としたそっけないもの。
なのに……師匠ってば。戸惑った私にふっと微笑みなおしてくれて、喉がぐっと詰まる。なななんだか、くすぐったいよ。いつもより穏やかな師匠は、居心地が悪い。
手持ち無沙汰に、無意味に両手を絡み合わせてしまう。
「私、ずっと暖炉の傍、いたです。あついから、別に、いいのに」
「こんな冷たい手して、何があついだ」
ひぇぇ! 師匠、ぎゅむって! ぎゅむって、手を握ってこないで! しかも、わざわざ手袋をはずして!
じと目で睨んでくる師匠にも、きょどることしか出来ない。助けて、フィーニスにフィーネ!
あばばと視界が回った瞬間、ぱっと離れてしまったぬくもり。
「ほれ。俺たちも行くぞ」
「はっはい!」
混乱はしたけど、いざ離れてしまうと残念に思えるのはなぜだろう。
師匠の背を追いかけながら見つめた手。どんなに寒くても、さっきの師匠の感触を忘れたくなくて、握ることは出来なかった。
談話室に入ると、大きなハイバックのソファーにアラケルさんが座り、小さなスツールにグラビスさんが腰かけているという。なんだかアンバランスな光景が広がっていた。
「おい、アラケル。そちらにはウィータ様とアニム殿が座られる。こちらへこい」
グラビスさんは私たちの方が談話室に移動してきたのを見て、アラケルさんの耳を引っ張った。アラケルさんは渋々ながら、スツールに移動していく。
お客さんだからいいのに、師匠に気を使ったのだろうか。
「改めまして。本日は急にお邪魔してしまい失礼しました」
ソファーに腰を落とす私たちとは反対、グラビスさんはすっと立ち上がり一礼した。すぐに師匠に「いいから座れ」と手を振られてしまったのだけど。
「グラビスに会うのは三年ぶりだったか」
「はい。あの時も大変お世話になりました。傭兵の仕事が落ち着きましたので、ようやくご挨拶に伺えました。ウィータ様がお元気そうでなによりです。自分はすっかり年をとりましたが」
「俺にとったら、お前は実直なガキのまんまだよ」
そうだ。師匠って不老不死なのだ。普段、二百六十歳のおじいちゃんなんてからかっているし、見た目が私と同じくらいだから、うっかり忘れちゃうけど。
思わず師匠とグラビスさんを交互に見てしまう。目が合ったグラビスさんは、やはり、あったかい眼差しを向けてくださった。ナイスミドル、万歳!
「ウィータ様には、自分が子供であった頃から、魔術――多くの国では魔法と称されていますね。魔法や体術諸々のご指導を頂いております。自分が魔法剣士として生活できているのも、ウィータ様のおかげです」
大型の男性が、ぐっと拳を握って力説だ。良い笑顔で。
「ししょーが、体術も剣も、ですか」
「はい。ウィータ様は他分野に長けていらっしゃいますので」
力強く頷いたグラビスさんは、まるで少年みたいなきらきらとした目を師匠に向けている。隣のアラケルさんは素知らぬ顔でココアを飲み続けている。なんだか対照的な親子だなぁ。
「アニムにも、護身術程度には教えてやってるだろうが」
疑問口調の私にか、はたまた熱弁するグラビスさんに対してか。どちらかはわからないが、師匠は苦笑している。
「ししょーが、すごいは、ちゃんと知ってるです。でも、剣、使ってるの、見たことない、ですから」
素直だと言って頂きたい。
そもそも、そういう私にしたのは師匠じゃないか。召喚当初は遠慮がちだった私に、とにかく思いついたことを言えと額を突っついてきた師匠。それが言葉を使って覚えることになるのだからと。
「だから、アニムはさらりと誉めるな」
だからってのは私のセリフだ。そのため息、納得いきません。
「まぁ、アニムのことはさておき。剣技じゃ、当の昔にグラビスにはかなわねぇからな。グラビスは、今や大陸一の魔法剣士だからな」
むっとしかけたが、グラビスさんのすごさを語る師匠がとても誇らしげだったので、同じくほぅっと尊敬の眼差しを向けていた。
「ウィータ様にそのようなお言葉を頂けるとは……! グラビス、何物にも変えがたい幸福です!」
師匠に向けられているのは、尊敬の眼差し。
思わず私も熱を入れて耳を傾けてしまう。師匠、本当に凄い人だったんだね。ただの中二病魔法使いじゃなかった!
「大げさなのも相変わらずだな、お前」
「これは失礼しました。自分、つい熱が入ると語ってしまって。それよりも、アニム殿への謝罪がまだでしたな」
「へっ? 私、ですか?」
突然、話を振られすっとんきょんな声があがってしまった。私には謝られる理由が思い当たらない。
もしかして、アラケルさんのことだろうか。いや、それなら先ほどから恐縮されているし、違うか。首を傾げるしかない。
「いえ、その」
グラビスさんが言いにくそうに、頭を掻いた。おまけにと、隣からは師匠の深い、それは深いふかいため息が聞こえたきた。
横目に見える師匠は腕を組み、思いっきり私を睨んでいる。なっなんで私、謝罪されたり、視線で怒られたりしているの⁉
「夜分遅くに男二人で押しかけてしまい、申し訳ないです。女性がいらっしゃるというのに……」
おぉ! 久しぶりに女性扱いされた。
謎の感動に震えていると、ぽんと頭上を押さえつけられた。見上げた先には、にしっと意地悪に笑った師匠がいる。
「アニム、よかったな。赤ん坊から女性扱いだ。一気に昇格したじゃねぇか」
恐縮しっぱなしのグラビスさんを見習って下さい、師匠。とは言えなかった。髪を乱暴に撫でてきた師匠は、どこか怒っているみたいなんだもの。いや、どこかじゃない。自覚しておらず、なおかつ警戒心皆無けいかいしんかいむな私をすこぶる怒ってらっしゃるのだろう。
「グラビスさん、お気遣い、ありがとう、ございます。ししょーとって、大切な人、聞いているです。遠慮しないで、くださると、私も、嬉しいです」
師匠の腕を掴み下ろしつつ、グラビスさんには笑顔を向ける。
初対面の方を目の前に悪態をつくわけにもいかない。ので、その後、こっそり師匠を睨み上げるだけにしておいた。
「お伺いしていた通り、愛らしいお方で」
かっこよい皺が刻まれた頬を緩ませたグラビスさん。逞しさなんか、全然違うのに、優しい眼差しがお父さんを思い出させる。自然と目じりが下がってしまう。と同時に、ふっと思考を過ぎった暗い影。
心なしか、頭上に師匠の掌が重くなった気がした。
「ウィータ様の大切な方とお会いできて、光栄です」
「え?」
笑みを深めたグラビスさんに、瞬きを繰り返してしまう。
私は師匠の弟子だし、師匠は身内を大切にする人なのは知っている。けれど、旧友さんはともかく、初対面の方に「大切」と称されるのは不思議で――自信もなくて。
「アニム殿のお話は、日ごろより、魔法通信や手紙で伺っておりましたので」
「手がかかるとか、です?」
「いえ、先ほど言いました通り、愛らしい方だと」
えぇ?! 伺ってたって、師匠が私のことをそう言ってたの?
「だってよ。お世辞満載でも嬉しいよな、小娘なりに。オレが言ってたかは別としても」
師匠は動じた様子もなく、にしりと口の端をあげた。
師匠ってば、どうしても一言多く付け足さないと気が済まないようだ。
グラビスさんがココアのお代わりをねだってきたアラケルさんの首根っこを掴んで大声で説教している隙に、師匠の袖を引っ張って耳打ちをしてやる。
「ししょーの、ばか。私、精一杯、ししょーの弟子、恥ずかしくないよう、頑張ったのに。ししょー以外には、小娘とか赤ちゃんとか、思われるは、関係ないよ。弟子として、恥ずかしくなければ、いいですよ」
小声で愚痴れば。目と鼻の先にいる師匠は、苦虫をつぶした様な表情になった。
うっすらと、師匠の耳元が染まっていくのは寒さのせいだろうか。目をそらさずにいると、
「そりゃ、悪うございました」
うなだれながら愉快に謝られて、嬉しくなっちゃう。
違う、違う。師匠として、弟子をからかったのを反省してくださいませ。
「では、アニム殿のお言葉に甘えてお世話になります」
「親父、何回目だよ。いい加減、うざってえー」
グラビスさんの至極丁寧な態度に渋い顔をしたのは、アラケルさんだった。
先ほどはフードに隠れていた顔を改めて見ると、私と同じ歳くらいの印象だ。顎あたりまでの長い髪をかきあげる様子は、はっきり言って、ちゃらい。仕草がナルシストっぽい。
「アラケル! そもそもお前が同行の馬車にいた女性にうつつを抜かしていたせいなのだぞ。本来なら昼前に伺って、夕刻には出るはずだったのに。それに、いい年して、ウィータ様とアニム殿にまともに挨拶も出来んのか!」
師匠は無礼なアラケルさんを気にした様子もなく、柔らかく微笑みました。
「それぐらいにしておけ、グラビス。狭い家だが、くつろいでくれ。寝室も離れの方を用意してあるから、気にするな」
おぉ。師匠が年長者っぽい。師匠の眠たそうに半分閉じた瞼も、今は慈しみを滲ませている。
とはいえ。外見だけだと、二十前後の男子に、四十後半の恐面なグラビスさんが萎縮しているのは違和感がある。
「おふたり、お疲れですよね。夜食、作ってあるです。私、とってきますので、ちょっとだけ、待ってて、ください」
「恐れいります」
「お腹いたいなったら、すぐ、呼んでください」
あまりに恐縮し続けるグラビスさんが気の毒になり、冗談めかして項垂れてみる。
案の定、あわあわと両手をさまよわせて立ち上がったグラビスさん。
「グラビスさん、おにぎり好き、聞きました。私も、おにぎり、知ってます。体あったまる、生姜おにぎり、作りました。珍しい言われる、甘い芋の、味噌汁も! とどめは、たくあんも、あるですよ! なので、食べてくださる、嬉しいです。あっ、苦手なら、ごめんなさい、です」
かなり長身のグラビスさんを自慢げに見上げて笑うと、彼は頭の後ろを撫でた。なおもじっと見上げ続けると、照れくさそうに「大好物です」とぼそりと返してくれた。知っています、あらかじめ師匠から聞いていたから。
可愛すぎか。年上男性に失礼だけど、頬を掻くグラビスさんに萌えすぎて新境地しんきょうちを開きそうだ。
「俺はバンズの方が好きだけどね」
「アラケル!」
「じゃあ、ちょうど、パン生地、寝かせてるので。明日の朝食、バンズ、しますね」
とにかく、一刻も早く素敵ナイスミドルなグラビスさんに安らぎを。そう思って、アラケルさんにも笑いかけた。これ以上、かっこかわいいお父様の血管を刺激しないで!
そこで初めて、それまで私を視界に入れていなかったアラケルさんが、ちらりと瞳を転がした。途端、目を見開いて体を乗り出してきた。
「なになに、キミ、めっちゃ可愛いじゃん! 魔力持ちで黒髪黒目なんて、神秘的じゃね? 希少種? 二百才以上の魔法使いの一番弟子っつーから、期待してなかったけどさぁ。いいよ、キミ。アニムだっけ、すんげぇ俺好み! ねぇ、幾つ? あっ、でも、俺的には見た目が若くて可愛ければ、なんでもいいんだけどさぁーむしろ、見た目が幼いのにあっちが大人って、ちょーやべぇっ!」
失礼ながら、頭大丈夫だろうか。彼の言葉を借りるなら、この人まさにちょうやべぇ。それが正直な感想だ。
何が良いのか理解不能だし、何より馴れ馴れし過ぎませんか。言葉だけなら我慢出来るけど、両手で私の右手を抱え不躾に撫でつけてくる。虫が這いずり上がってくるような手つきに、寒気が走るよ。
「愚か者がっ! ウィータ様の弟子であらせられるアニム殿になんたる無礼!」
「いっで!! あにすんだよ、クソ親父!」
流石の師匠も、私と同じ様子で石化している。いえ、もっとひどい状態だ。あんぐりと口を開けて固まっている。
「アラケルさん、バンズ、よっぽど好きですね」
そんな話でないのは重々承知だ。が、この場を収めるには、出来ればこれで流したい。くそう。こんなことなら、モテる幼馴染の千沙ちさにナンパのかわし方とか教えてもらっておくんだった!
「おい、アラケル。いい加減にしておけ」
師匠もアラケルさんとは初対面なんだろう。師匠のことだから、アラケルさんの性格を知っていたら私に会わせないと思う。自惚れかもしれないけど、師匠が私を色んなことから守ってくれているのは知っているから。
「たどたどしい言葉が、たまんねぇ。大魔法使いの弟子なんだから、あんたも相当な使い手? 俺、もう媚薬飲まされたカンジに全身熱いんだけどさー」
「えっと。私、魔法使えません。と言いますか、手、離して、下さいです」
「へぇー大魔法使いの弟子なのにぃー?」
痛いところをつかれた。アラケルさんの言葉が、現実を突きつけてくる。
というか、やだやだ。手を握られたまま顔を近づけられて、背に嫌な汗が流れる。一生懸命引き剥がそうとするが、力の差は歴然で、フライパンのコゲのように剥がれない。
嫌悪の気持ちが爆発する寸前、触られている部分に電流が走った。
「いっでぇ!! 静電気かぁ?」
アラケルさんから悲痛な声があがった瞬間。気が付けば、私は師匠の背に庇われていた。
アラケルさんは、流れた電気で痛む手をぶらぶら振っている。師匠の魔法かな。
「この愚息め!」
グラビスさんの拳骨がアラケルさんの頭頂部に落ちた。これこそ、雷親父の鉄拳という感じだ。
凄い音がしたが、痛がるアラケルさんにお構いなく、グラビスさんは説教を始めた。




