シラリアはいずこへ
「どこにもいないだと?それは本当か?」
「ああ、まぎれもない事実だ。」
「人物認証システムは使ったんだろうな。」
「勿論だ、AIに確認させたがどこにも映ってないんだよ。」
ずっと冷ややかな表情しかしていなかった未来が明らかに焦っている。
「何かあったのかな~?」
「そうね、何かトラブルでも?」
「大変です!シラリアさんがここから消えてしまったんです!」
マシルも顔を青ざめていてまるでブルーベリージャムを顔に塗りたくったように見える。
「消えたって言うのはどういう意味なのよ。」
「私から説明しよう、ここは死角が一切できないようにいたるところに監視カメラを置いてあるんだがそれに映らないということは……あんまり考えたくないが地下に行ったんだと推測される。」
(何やら地下というありきたりな言葉を言うのに躊躇してる感じね)
「地下に何か良くないものでもあるの?」
「うーん……」
二人とも伏し目がちになって説明することすらも憚られる様だ。
こちらに顔も合わせずに沈黙の時間が流れる。
「時間がもったいないからさっさと教えなさいよ。」
「…………こうなってしまった以上教えるしかないか。」
(やっと話す決心をしたのね)
「ここには地下の空間も存在していて………そこにはここで問題を起こした問題児たちを閉じ込めてあるんだ。」
「おかしな話じゃないの?本来そういう人を監視するために監視カメラを設置するべきじゃないの?」
「確かにそう思うだろうけど、彼らは悪い方での天才集団でね……」
「なるほどね……監視カメラなんて簡単に壊せる、または取り外せるってことでしょ。」
「そう、私たちの監視カメラは何処にあるかもわからないようなミクロ単位のもので絶対に取り外せないし絶対に壊れないと思っていたんだが……正直へこんだよ。」
「つまりはその問題児どもによってリアが誘拐されたってことね。」
「恐らくな。」
「あまり考えられないんだけどね、あのリアが誘拐されるなんて。」
「私もそう思う、あの力は唯一無二の剛力だ。」
(それでも未来にはそれしか心当たりがないってことね)
「大体理解できたわ、ならどこから地下に行くのか教えてよ。」
「……分かった、マシルもついてきて。」
「勿論だ、何かあったらこの力でひねりつぶしてやる!」
(パワーもありそうだし良い壁になってくれそうね、にしてもあの二人まるで兄姉みたいね)




