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フレンの状態

ペラとともに扉の前に到着しアイコンタクトでまずはおとなしくここで待っているかの確認をする。


気付かれないようにそっと扉を少し開け中の様子を確認すると出て行った時と全く同じ位置にフレンは座っている。


ペラにOKのサインを出すと皿を持っていない方の手で扉を開ける。


「フレン!よかった目を覚ましたんだね、体は大丈夫?なんともない?」


「まぁ…今のところは、それよりお腹が空いてたのをシチューの匂いで思い出しちゃった。」


「そうだよね、今温めてきたばっかりだからきっとおいしいと思うんだけど…あ!スプーン持ってくるの忘れちゃった…」


全く、ペラは一つのことに注目しすぎて他のことに頭が回らなくなるタイプなのよね。


「ほら、ちゃんと持ってきたわよ。」


ペラがシチューだけを持って行ったのに気づいて急いで手に掴んだスプーンをシチューにそっと添えた。


「ありがとうシラリア、焦りすぎて忘れてたよ。」


フレンはシチューを受け取り、一掬いしてからあっという間にすべて食べていた。


「とても美味しかったわ、ありがとう。」


純粋な感謝の言葉を浴びせられる。


「フレンの口に合ってほっとしたぁ、いろいろ聞きたいこともあるけど今日はもう夜遅いし眠いし明日にしましょう、シラリアそれでいい?」


「ええ、私は全然構わないけど、フレンはこの部屋で寝てていいわ。」


私はまだ完全にフレンを信用なんてするはずがない、もしかしたら私たちが寝静まったころに行動を起こすかもしれないし、逃げられたらあの牢門の向こうで何があったのか気になるからね。


部屋を出た後に鍵でもかけておこうか。


さすがにそこまではしないでおくか。


「じゃあフレンぐっすり寝て体力回復してね。」


私たちは部屋を出ると廊下で少し話す。


「シラリアはフレンのこと警戒してるの?」


「ええ、当然でしょ、あんなに私に対して好き勝手やってたのに警戒しない方が可笑しな話。」


「私はそんなに悪い子に見えないのよね。」


歴史で見てもそういうのが裏切ったり悪事を働いてた何てこと、ざらにあるからね。


「私は信じることも大切だと思うけどな~、もう本当に眠たくなってきたから部屋に戻るね。」


「ええ、了解。」


私たちは分かれそれぞれの部屋へ戻っていく。






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