西東に襲いくる悪夢、スサノヲの罠
「やあ、前切アコ? だったかな、最近よく名前を耳にする一人だね」
余裕に満ちた口ぶりで話しかけてきたスサノヲにアコは警戒しながらゆっくりと歩みを進めた。
「それ以上来ない方がいいよ? それ以上来たら君を殺しちゃいそうだ」
その言葉に歩みを止める。アコの額からは、知らぬまに汗が溢れていた。
無意識に感じていた威圧感にアコは気付かされた。
「そんなに怖がらないでくれないか? 私は、使えない部下を引き取りにきたんだ、序でにお仕置きもしているがね」
そう言うとスサノヲの元に全身に黒を纏った数人の物達が姿を現した。
その手には、サトラセとサトラレの姿もあり、アコは直ぐに身構えたがスサノヲ達は直ぐに姿を消したのであった。
「そうだ、西東君を一人にしてて、いいのかな? 彼一人だとあぶないよねぇ?」
去り際の一言にアコは慌てて西東の待つ自宅に戻る。
「西東ぉぉぉ!」
家の中にいた、西東が焦るアコの顔を見て首を傾げた。
「アコ、いきなり居なくなたから心配したよ? あれ、神父さんはどうしたの」
西東の無事がわかり、スサノヲに遊ばれた事実にアコは悔しさと苛立ちに顔を歪めた。
直ぐに西東を連れて、神父のと天御中主神の元を直ぐに訪ねた。
アコはサトリ達の事とスサノヲの事をを報告すると直ぐに天界神軍が警戒を強めるのであった。
西東とアコは、スサノヲのターゲットにされている事実があり、行動が完全に制限される事になる。
西東はこの時、気づいていなかった、スサノヲがアコと西東を離した理由、それを近い未来西東とアコは知ることになる。
西東の体に仕込まれた『魔樹の種』を開花させる為にスサノヲは姿を現したのだった。
そして、西東の心臓や脳を目指し、ゆっくりと成長し始めるのであった。
魔樹の種が西東の体を確実に蝕み始めると体調の変化が現れだした。
アコは日に日に体調が悪化していく西東を目の前に苦悩した。
精密検査を受けることになり、現れた真実は、余りに残酷な物であった。
『西東さんの手足、臓器等は既に侵食されています、更に最悪なのは、この植物が細胞の一部に変化していると言うことです』
そう天界の医師に告げられたアコは、絶望した。
細胞の変化、それは西東を何千回切り刻もうが一緒に再生すると言う事に他ならなかった。




