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西東とアコが試験官2

試験当日になり、西東とアコは天界に創られた試験会場に向かっていた。


各試験官には、東京ドーム五個分の広さの試験会場が与えられる。


試験官は全部で30人ほどで、各々に150人程度を担当する。


西東とアコは、初回であり、担当は50人ほどであった。


「それじゃあ、アコやり過ぎないでね」


自分の試験会場に向かう西東。


「私より西東の方がやり過ぎないようにね!」


手を降り西東を見送るアコ。


試験会場に到着すると既に西東の会場には、長い列が出来ていた。


「可笑しいな? 50人って聞いてたけど、絶対に100人くらいはいるよな、会場間違えたかな?」


西東がそんな事を口走るとダンバルが西東に声を掛けてきた。


「西東、間違えてないから安心しろよ、それより人気だなぁ?」


先に到着していたダンバルが西東に声を掛けてきた。


「おはよう、どう言うこと? 僕の担当は50人くらいのはずだけど」


「試験官を一度だけ選べることに急遽決まったらしいんだ」


ダンバルの言葉に驚く西東の元には次々に希望者が列を成していく。


西東とダンバルが話を終え、会場に希望者を入れる。


西東の試験を受けようと集まった天使や天鬼が次々に入ってくる。

その殆んどが結界師であり、西東を見るなり眼を輝かせていた。


そんな、西東は試験内容を説明する。


ーー


試験ルールと説明。


西東とダンバルの用意したダンジョンをクリアした時点で合格。



ルール。


1、10人までを一組として試験を行う。


2、怪我など試験が無理だと判断された場合は速やかに指示に従い試験を中断する事。


3、人任せ、手を抜いたと判断されたら失格とする。


4、仲間割れをした時点で失格。話し合うの際には、話し合いと告知しなければならない。


5、10人の内、誰か1人がクリアした時点で全員合格とする。


6、ダンジョンないは、結界により、入った時と出た時に最初の状態に勝手に戻る為、何をしても構わないが、故意に壊すことを禁止する。

ーー


「以上が説明になりますので、何か質問はあります?」


西東の問いに希望者が顔を見合わせる中で一人の希望者が手をあげて質問をする。


「10人じゃなくても構わないですか? 少数で行きたいと思うんでくが」


「構いませんよ、あくまでも、10人以上でなければ構いません」


西東の言葉に何組かが三人や四人等と別れていく。


ーーーーーー


ーーーー


ーー


ダンバルの力を使いダンジョンが姿を現す。

更に西東の結界がダンジョン内の至る所に貼られていった。

そんなダンジョンが全部で三つ創られ、一つのダンジョンに五組ずつ挑んでいく事になる。


「さあ、試験開始」


西東の声に一斉に総勢137名の試験が開始された。


全員が中に入ったのを確認した西東とダンバル。


「しかし、西東は、優しい顔して、やり方がえげつないよな?」


「そうかな?」


ダンバルと西東の会話。


西東の作ったダンジョンは、最初の薄暗い道を抜けると三方向に別れたドアの部屋にぶつかる。


挿絵(By みてみん)

右に行くと上り坂。

左に行くと下り坂。

真ん中へ行くと、そのまま真っ直ぐ続く道になっている。



挿絵(By みてみん)


どの方向に向かっても、同じように三方向にぶつかる部屋になっている。


ダンジョン事態は、単純でひたすらに真っ直ぐ進めばクリアが出来るようになっている。

しかし、それ事態が罠である。


ひたすらに真っ直ぐ同じ部屋が何時までも繰り返し現れる、何処までもひたすらに変わらない景色、そんなダンジョンをひたすらに真っ直ぐ進む事を決断するのは難しい事なのだ。


西東は、力よりも心理を軸においた試験を考えていた。

その結果が団体によるダンジョンである。


仲間割れも出来ず他人任せにも出来ない状況で問われるのは、即席のチームからチームワークを作れるかと、リーダーシップを誰がとり、それに対しての反応と結果を見る為であった。


ダンバルに、えげつないとまで言わせたダンジョン試験が今始まるのであった。

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