予想よりヤバイ天界
薄暗い会議室の中、西東とアコは、別々に神父と真武大帝の二人と他の神や軍神、武神達による尋問が行われていた。
「さぁ!知ってることを話せ、西東 大輝、何故?今のタイミングで天界に現れた!」
真武大帝がキツい口調うで西東に質問を開始する。
「こんな事に成ってる何て僕達は知らなかった!それに知ってたら、のこのこ来るわけないだろ!」
「悪いな西東?お前達がケルルロッテと繋がってる事は調べがついている 」
「え?なんの話ですか」
西東は身に覚えのないケルルロッテとの話に首を傾げる。
そこに顔を出してきたのはダンバルであった。
「よう、西東、お前がケルルロッテと繋がってる証拠だ!」
そう言い、ダンバルが写真を大量に持ってきた。
そこにはケルルロッテと駄菓子屋で話す西東とアコの姿が写っていた。
「それはこの前の?」
「そうだ!西東、お前とアコとケルルロッテが接触した証拠だ」
更にダンバルはケルルロッテが二人との接触を禁止させていたと口にした。
西東もアコも知らなかった事実であり、それを聞いた西東が神父の方に眼を向ける。
しかし、神父は俯いたままで、西東と眼を合わせようとしなかった。
「ええ、確かにケルルロッテと会いましたが直ぐにケルルロッテは帰っていった!僕とアコもケルルロッテの事が心配だから今此処にいるんだ!」
西東の言葉に会議室の中がどよめく。
そして、西東とアコは一時拘留と言う処分になってしまったのである。
拘留施設の中で項垂れる西東。
ーークソ、何でこうなったんだろ、アコは無事なのか、状況がわからなすぎる
悩む西東、そんな西東の元に静かに現れたのは神父であった。
「声を出さないで下さい、西東さん」と小さな声で囁くように言う神父。
西東は、頷き、神父の話を聞いた。
「今から西東さんとアコを解放します、解放後は捕まらないように祈ることしか出来ません」
「神父、何故?こんな事になったんですか、それにわざわざ強行策に出なくても、裁判をすれば無罪だとわかりますよ」
「裁判は行われません、残念ですが、西東さんとアコ、並びにケルルロッテは、先程、罪人として天界に登録されました。もう他に手がないのです、西東さん、短い間でしたがありがとうございました。とても有意義な時間でした」
そう言うと神父は西東を強制転移させたのである。
「神父、まだ話が終わってない!神父!」
「西東さん、天界は変わろうとしてます、御武運を……」
西東が強制転移される瞬間に部屋の中に兵隊達が次々に入ってきて神父を拘束する姿が見えた瞬間に西東は別の場所に飛ばされるのであった。
ーー
ーー意識が……凄く気分がわるい……
「……東……西東、起きてよ西東」
「ア……コ?……」
ボヤける意識の中、泣きそうなアコの顔が西東の目にはいる。
「なんで……それに此処はどこ?」
西東が眼を覚ましたのはアコの膝の上であり、起き上がり辺りを見渡したが、其処は、天界でも、地獄でも、下界でも、ないまったく見覚えのない世界が広がっていたのだった。
「アコ?此処は……」
「私にもさっぱり、目覚めたら此処だたのよ」
「この世界はいったい?」
謎だらけの世界で、西東とアコの名前を呼びながら、ふわふわと空を飛んでくる物体に西東とアコは気付いた。
「西東さん、アコちゃん、お久しぶりです!お元気でしたかぁ」
「鳴神さん……!」
西東とアコの前に巨大な最中に乗った雷公鳴神が姿を現し、西東に手を振っていたのであった。




