あれから1ヶ月です!
いきなり1ヶ月たちました!
あの戦いから1ヶ月。
僕と前切 アコの関係は…… ギクシャクしている。
理由はアコのやる気が全く無い事と無駄に僕を斬ろうとするようになった事にある。
今日も朝目が覚めるとアコが僕より先に頑張って起きていた。
起きているだけならいいんだ…… しかし僕の真横に立ったアコは何故かナイフを手にクルノに散々刺された脇腹目掛けて攻撃してきた、むしろ殺しに掛かったと言うべきだ。
流石にそんな生活が丸々1ヶ月、朝の結界が定番になり掛けている。
「アコ!いい加減にしろよ、流石に僕も怒るぞ」
「何よ!あの女には散々斬らせたじゃない、私だって、私だって!」
無茶苦茶だ…… アコの中で僕を同じ回数、いや、それ以上に殺さないといけないと言う恐ろしいルールが出来上がっている。
「あのな痛いんだぞ!マジに死ぬんだぞ!」
「復活するじゃない!傷痕すら残らないじゃない!」
「あーー!もう、アコのわからず屋!」
「何よ、何よ!西東のバカーー!浮気者ォォォ!」
「え?浮気者!ギャオォォォ」
一瞬、その言葉に驚いた僕は、久々に斬られました。
痛かったなぁ……
次に目覚めるとアコの膝の上だった。
「ごめんなさい、私…… おかしいの、西東が取られちゃうように感じたの…… でも西東をどうしたら取り戻せるか分からないんだもん」
そう言い大粒の涙を流すアコ。
その涙が西東の頬に落ちる。
「アコ、大丈夫だよ、ちゃんと此処に僕は居るんだからさ」
西東の言葉にアコは震えた。
そして、更に激しく涙を流した。
“ ゴホン ”
「御二人、そろそろ宜しいかしら?」
そう言われ声のする方に顔を向ける。
其処には正座をして御茶を飲み終えたケルルロッテの姿があった。
その微笑みの奥に何故か般若が見える。
慌てて西東は正座をする。
「あの、ケルルロッテさん、来てたんだね、気づかなかったよ、あはは」
「西東様が血だらけで転がっている時から居ましたわ」
ケルルロッテはアコに相談があると言われ朝からワザワザ西東の家に出向いていた。
そして、玄関の呼び鈴を鳴らそうとした瞬間に西東の声に鳴らない悲鳴を聞き駆け付けたのだ。
「わかりますか!朝から死体をみるわ!アコは私に泣きつくわ!大変でしたのよ」
目覚めて直ぐに正座からのケルルロッテからの御説教…… 流石に堪えるなぁ。
更にアコがケルルロッテに泣きつき油を注ぐ。
「ケルケル、西東はやっぱりあの鬼娘が好きなのよ、私……どうしたらいいの」
「その話!さっきの流れで解決じゃないの!」
その言葉にケルルロッテが立ち上がる。
「西東様!話の流れで解決って?其れは余りにいい加減な話ですわよ!」
そう言うとケルルロッテが西東に薙刀を構える!
西東の顔面すれすれに構えられた薙刀は嫌に光輝いている。
「ま、まって!落ち着いてケルルロッテ!」
「問答無用ーー!女の敵には、天誅ーー!」
その瞬間西東は目をぎゅっと瞑る。
しかし“ ガキン ”と言う金属音が部屋に鳴り響く。
ケルルロッテの薙刀が何かにぶつかる金属音。
そして、西東がそっと目をあける。
西東の目に驚きの光景が飛び込んできたのだった!
次回!まさかのバトルが!




