神父は…… 悪魔?
神父様の強さを紐解く話です!
最近、少し分かったことがある。
神父はアコに対して他のお仕置き人よりも遥かに激甘な態様をしている。
この前のいきなりの試験もそうだ。
かなり問題になったが神父は笑いながら他の者達に「理由は?」そう言い、他の者が一瞬悩むと「悩むって事は理由、無いよね?」その瞬間、全ては終わった。
神父は力と言葉で全てを捩じ伏せた。
其れを西東の天使昇格祝いに現れた、ケルルロッテから聞いた際には耳を疑った。
「其れは本当の話なの?ケルル」
「本当ですわ、あまりに無礼だと他の幹部は、怒り心頭でしたが、神父様に逆らう勇気は無かったみたいです。因みに西東様、私はケルルロッテです!」
神父の実力は試験の時に経験した。
明らかに遊んでいる様子の神父にすらやっとの思いで小石をぶつけたが、話を聞く限り、実際、わざと当たりに来たのではないかとすら感じる。
天界のランクにおいて、神を名乗る事の出来る人材は稀にいる。
しかし天界の神となると話は別である。
そんな中、ケルルロッテが恐ろしい話を西東に聞かせた。
「噂ですが、神父様の前に天界の神であった方が居たそうです。神父様は、ある罪で前天界神に呼び出され、御叱りを受けたそうです」
そこから先のケルルロッテの話は衝撃的だった。
神父は前天界神と口論の末に争いにまで発展し、神父は前天界神を八つ裂きにし、再生する度に切り刻み続けた。
やがて細胞は再生を諦めるのを笑って待っていたと言うのだ。
実際に神父と神の座を賭けて戦った者達は一人も生きていない。
不老不死を無視する程に相手を切り裂く神父の戦い方に初めは非難もあった、しかし今では、文句を言う者すら居なくなったのが現状だ。
そんな話をケルルロッテとしていると後ろから急に西東とケルルロッテの方に手が触れられた。
「ひゃあーー!」
二人は一瞬心臓が飛び出るかと思った。
そして二人は後ろを振り向く……
「何の話ですか?ケルベルトさん……」
神父が其処には立っていた。
ケルルロッテは、神父の顔を見た瞬間、血の気が一気に無くなり、黙っていた。
そんな中、西東が大声でアコを呼んだ。
「アコーー!神父さんが来てくれてるよ!」
その瞬間、階段を一気に掛け降りてくるアコ。
其れを見た神父がいつもの雰囲気に戻る。
「西東さん、人には色々と秘密があるものです、それは神とて一緒です」
そう言うと神父はニッコリと笑みを作り、西東に祝いの品を渡した。
何故か其処から、皆でパーティーになり、西東は今、ピザの注文を電話でしている。
飲み物は、自分達で買うことにしてケルルロッテに、ピザの代を渡し西東と神父が飲み物を買いに行く。
因みに神父の服装は神父のクセに黒いロングコートに金ネックレス、見るからに危ない人であり、西東と並んで歩けば、悪人と被害者の様にしか見えない。
「どうしました、西東さん?」
「いや、なんでもないです、其れより神父が天界を空けていいんですか?」
「大丈夫ですよ。たまには、私無しで仕事をした方が彼等も私の苦労がわかるでしょうしね」
「そうなんですね…… 」
「あ、これにサインを御願いします西東さん。此処です」
言われるがままに西東は神父の出した書類にサインをした。
其れを確認した神父は、不適な笑みを浮かべ、西東に少し待つように言うと姿を消した。
次の瞬間にお仕置きリストが光り、一斉に中に書かれていた名前が消えていく。
神父が戻ると一斉にお仕置きリストの面々は天界に飛んでいった。
「これでよし!」
「よくないですよ!流石に何をしたか僕でも、わかりますよ!」
「西東さん、何故お仕置き人が必要かわかりますか?」
「わからないです、悪い奴を懲らしめるためですか?」
「今、私は、150人程を一気に天界送りにしました。その結果、人々はいきなり日常に150人の死を見たことになります、ですが、人々は変わらない!だが西東さん、これが1万人だったらどうしますか?」
神父の質問にゾッとした。
神父の顔は余裕に満ちたあの顔付きであった。
西東の顔を見た神父は笑いながら言った。
「お仕置きリストを扱うものは、その力を制御せねばなりません。だから西東さんの様な方が必要なんです」
そう言うと神父はまた姿を消してしまった。
仕方なく飲み物を買い、急ぎ西東は帰宅した。
丁度ピザが届いた様でケルルロッテが受け取っていた。
そして、神父が再度姿を現した。
「西東さん、はい、これを受け取ってね!」
神父から1枚の紙を受け取ると紙は一瞬で消えた。
そして、神父に「残高を見てみて!さあ」と言われ確認する。
西東の眼鏡が手と共に震えていた。
神父がお仕置きした人数の報酬が西東の口座に送られていた。神父が其れを自動更新にして西東に見せたのだ。
パーティーは楽しく終わったが、西東はその日の晩まったく眠れなかった。
神父半端無い伝説!
そして、アコの出番がない!




