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神の領域の鑑定スキルを得た俺は、関わったすべての人を幸せにするつもりが、なぜか最狂のハーレムを作り上げてしまう  作者: 爆進王


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第11話 わしもアレグリアに投資するぞ!!

 しばらくしてブロディが、三本の槍を持って工房の奥から戻って来た。





「…ほら。この三本の中から選べ。でも槍は高いぞ!!アレグリア、お前に払えるのか?」





 ブロディは無愛想にアレグリアに言う…が





「…なまくら…だな」





 俺のつぶやきにブロディが反応する。





「なんだと!?」





 怒りと驚きの入り混じった顔をして俺の顔を見た。




 アレグリアも『えっ』という顔をして、一本の槍を持ち『これなんか…凄く良さそうに見えるけど…』と、俺に言う。




 


「良さそうに見えるだけで質は悪い。典型的な初心者用の槍だ。俺は『この工房で一番質の良い槍を持ってきてくれ』と言ったはずなんだがな。まあ、このレベルの槍がこの工房の一番質の良い物なのかもしれないが…だとしたらこの工房に用は無い」





 俺は挑発するように、ブロディを見ながら言い放った。鑑定で能力は分かっている。もっと質の良い槍があるに違いなかった。




 俺の言葉を聞いたブロディは顔を真っ赤にして『ちょっと待ってろ!!』と言い、再び工房の奥へ下がっていった。





「ねぇ、ハヤト。最初は初心者用でよくない?」




「う~ん。でもアレグリアの槍の能力はS級だから、初心者用ではすぐにダメになってしまうと思うんだ。初めから質の良い物が欲しい。…この工房にあればの話だが…」





 俺とアレグリアが話をしていると、ブロディが五本の槍を持ってきて、テーブルの上に並べた。





「この五本の槍は…」





 槍の説明を始めようとするが、俺は瞬時にアレグリアに適した槍を見つけ手に取った。





「これだ!!これ以外にない!!ちゃんと質の良い槍があるじゃないか!!」





 俺の言葉にブロディが驚く。





「い、いや…この五本の槍にはそれぞれ特徴が有ってだな…」




「店主、悪いが説明は要らない。この槍には氷属性が付与してある。アレグリアは氷属性だから相性が他の槍とは桁違いに良い。この槍以外にはあり得ないんだよ!!」




「………ちょ、ちょっと待て!!何で見ただけで分かるんだ!?」





 ブロディは目を見開いて、驚きの声をあげる。





「…まあ、何と無くだな」




「そんなわけがあるか!!」





 絶妙なツッコミ!!俺はしばらく考えて、ブロディには俺が異世界人で鑑定スキルを持っている事を話しておく事にした。鑑定結果を見ると『信用』の数字が90と、非常に高いレベルなので、俺にとっては、かなり信用できるという事になるからだ。





「あんたは秘密を守る事の出来る男か?」




「!?…当たり前だ!!自分を信用してくれる奴を陥れるような事はしねぇ」




「ふふふっ、鑑定通りの男だな」




「か、鑑定…鑑定スキル持ちか!?」




「あぁ、俺は異世界人で鑑定スキル持ち。アレグリアとは昨日、知り合ったんだ」





 アレグリアが何回も頷く。




 


「ドワーフのブロディさん。今年で236歳か…。人間とは寿命が違うんだな。…国に家族を残しているのか…娘さんや孫にも会いたいだろう」




「!?」





 俺の言葉に驚きを隠せないブロディ。





「そ、そんな事まで鑑定できるのか!?」




「まあな。どこまで鑑定できるかは…秘密にしておくが、鑑定した情報は決して漏らさないと約束する。あなたの腕を信頼して、これから仕事を依頼する事もあると思うが、その時は受けてもらえないか?ブロディさん」





 俺は『スッ』と右手を差し出す。





「………あぁ、わかった。お前の名前は?」




「ハヤトだ」




「よろしくな。ハヤト」





 俺とブロディさんはがっちりと握手を交わした。





★☆★





 俺とアレグリアは応接室に移動して、話の続きをする事となった。





「こんな部屋があったんだ…」





 アレグリアが思わず本音を漏らした。





「当たり前だ!!わしの作る剣や槍を欲しがる奴は多い。それに防具類もな。まあ、アレグリアは金が無いのはわかってたんで、まったく客という意識は無かったがな」




「…ひどい」





 ブロディさんの言葉を聞いて落ち込むアレグリア。





「じゃあ聞くが。お前、金は払えるのか?この槍は五百万エンだぞ」




「ご、五百万エン…」





 もう自分の槍だと言わんばかりに持っているが、金額を聞いて固まるアレグリア。





「…どうしよう、ハヤト。そんなに高価な物とは…」





 泣きそうな顔をして俺のほうを見る。





「お金は俺が払うから、心配をしなくてもいいよ」





 俺がアレグリアをなだめるのを見て『ハヤト、出会って早々、色仕掛けにでもあったか?』と、ブロディさんが俺とアレグリアの様子を見て『ニヤリッ』と笑いながら言った。





「まさか。アレグリアはそんな女の子じゃないよ。これは投資だ。今ここで500万エンを俺が払って、アレグリアが稼げるようになったら10倍の5000万エンにして返してもらう約束だ」




「…ほう、おもしろい!!もうハヤトがアレグリアを鑑定済みなんだろう。わしも一口かませてもらえないか?ハヤトが払う金額は250万エンでいい。わしが残りの250万エンを投資しようじゃねぇか」




「俺は構わないが…」




「がははは。アレグリア!!稼げるようになったら、わしに2500万エン払えよ」





 ブロディさんは豪快に笑いながらアレグリアに言った。





「ひゃい。が、頑張ります!!」





 俺とブロディさんは笑っていたが、アレグリアだけは『とんでもない事になってしまった』という顔をして真っ青になっていたのだった。








【アレグリア視点】




 ハヤトがブロディさんにケンカを売るように挑発をしている。




 ブロディさんの打った槍を『なまくら』と言ったのだ。





(ど、どうしよう…。ブロディさんが凄く怒っているのが分かる。ハヤトに何か考えがあるとは思うんだけど…大丈夫かなぁ)





 ブロディさんが新たに5本の槍を持ってきて説明をしようとするが、ハヤトは説明も聞かずに『これだ!!』と言い、槍をつかんだ。





(早っ!!)





 私は余りの早さに唖然としてしまったが、私以上にブロディさんが驚いていた。当たり前ですよ…一瞬で槍の性能…『氷属性付与』なんて見抜いたら…。





 そしてハヤトとブロディさんがなぜか意気投合して、二人で私に250万エンずつ、合わせて500万エンの投資をする事になっていた。





(どうしよう…胃が痛くなってきた…)





 私は本当にSランクの冒険者になり、槍の代金が支払えるのか、不安になってしまうのでした。

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