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ep24 2人の戸惑い

『アリス、あとはルファだけだよ』

 ナインの通信が耳をかすめる。頭まで届かない。ただ呆然と、目の前の景色を見ていた。

 メテオは構造上、かなり遠くから見てもコックピットハッチが開いているか分かるし、中に乗り込んでいないとハッチは閉めることができない。だが、目の前のメテオはハッチが閉まっているにもかかわらず肝心のルファがいないのだ。もちろん、必要最低限の広さであるコックピットに隠れる場所なんてない。

 返事のないアリスにナインが声をかけた。

『なにか、あったの?』

「……ルファが……いない……。ハッチは閉まっているのに…… 画面に映ってない……」

 震える声を何とかして抑えた力ない声だった。ナインはアリスの声を聞き、顔を曇らせた。

『……画面が壊れてるだけかもしれないし、メテオと一緒に帰ってきて。……ううん。画面が壊れてるんだよ。ハッチ閉まってるんだもん、絶対そうだって。大丈夫!』

 ナインはできるだけ明るい声をつくって、そう返した。アリスもそう信じたかったが、画面はしっかり表示されているし、メテオ内部の機械音も通信音に混じっている。その状況が“壊れてはいない”ことを示していた。

「わかった。今から帰る」

 それだけ返し、こちらから通信をきった。

「通信が壊れてるだけ。だから、ルファは中にいる。絶対に!」

 自分に言い聞かせるように言葉を発した。

 教えてもらったとおりにワープの準備をし、ワープを始める。自分の言葉を信じながら、自機とメテオのワープが終わるのをまつ。

「絶対帰るっていってたもん…… 大丈夫……」

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