表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄をされたら騎士様に彼女のフリをして欲しいと言われました  作者: 屋月 トム伽


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/52

気分上昇中!

あれから何日も経ち、やっとクロード様のご両親にお会いできた。

お二人とも、顔が整っている。

明らかにこのご両親の産物がクロード様だ、と納得する。


「遅くなってごめんなさいね。お会いできて嬉しいわ」


お義母様は、まだ若く見えクロード様のお姉様でも通りそうだった。


「ラケル、母上は若作りだ」


クロード様は私が思っていることがわかるようで、一言呟いた。

お義母様は無言の笑顔で、クロード様を睨んでいた。


お互い挨拶を交わすと、クロード様はいきなり本題に入った。


「父上、母上。すぐにラケルと結婚しようと思っています」


すぐに結婚していいのか、とドキドキしながら隣に座っているクロード様に手を握られていると、ご両親はあっさりしていた。


「いいんじゃないか。すぐに結婚しても反対なんかしないぞ」


お義父様の返事にクロード様を見ると、両親は放任主義だからこんなもんだ。と普通だった。


テンションが上がったのはマーカスさんだった。


「旦那様!ご英断です!やりましたね!クロード様!」


マーカスさんはお茶を持ってきたトレイを持ったまま、ガッツポーズをしていた。


マーカスさん、テンションが上がりすぎです。


「そうだな…クロードが初めて女性を紹介したのだから、待ちきれないのだろうな」

「そうなのです!この間なんかは二人で廊下で抱き合っていました。早く結婚しないと、色々順番がずれたのがバレてしまいます」


止めて下さい、マーカスさん。

何を言っているのですか。


それは、子供ができた時、もしくは出産時に、あれっ、結婚した日と、子供のできた時期を遡ったらおかしくない?と暗に言ってますか。

そう言うことですか!?


まだですからね!

まだキスしかしてませんからね!


どうしてこの家族は動揺しないんですか?

お義父様は、やるな、とでも言いたいかの様にクロード様を見てるし、お義母様は、あらあら、と微笑ましい。

クロード様は、ハァーとため息をついている。


「…クロード様…」


一人恥ずかしくなり、クロード様の腕を引っ張ると、気づいてくれた。


「…マーカス、落ち着け。順番は守っている。ラケルを困らせないでくれ」

「すみません、気分が上昇してしまいました」


そうですね!

邸を突き抜けるほど、気分上昇中でしたね!


すると、お義母様が、ふふふ、と話し出した。


「マーカスは、クロードが子供の時から甘やかしたくて昔から構いたかったのよ」

「クロード様…甘やかされてましたか?」

「どうかな…」


クロード様がそう言うと、マーカスさんは力一杯話し出した。

この人は年の割にはいつも元気だ。


「ラケル様、クロード様は全く甘えませんでした。甘やかそうとしたのに、全くなびかないのです。でも、大丈夫です!今度こそ、ラケル様とクロード様のお子様はしっかり甘やかします!」

「ほ、ほどほどにして下さいね」

「お任せ下さい!」


なびかないって…。

結婚して、クロード様の子供が出来たら本当に甘やかしそうだわ。

メイベルみたいにならなければいいけど、でも、クロード様の子供なら、何となく大丈夫な気がするわ…。


そして、1ヶ月後にはクロード様と正式に結婚をした。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ