調味料と副作用
「そうか!」
赤・紫・緑という事は!
「何か思い出したのですか?」
戸小谷さんが不思議そうな顔をしている。
「いや、俺の記憶が正しければあの調味料の組み合わせだと、間違いなく死ぬはずだ!」
「……はい」
「俺は、直接食べているのを確認したから間違いない。あれが体内に入れば間違いなく死ぬだろうが、この3つの調味料には副作用があるんだ!」
「ふくさよう?…ですか?」
「あぁ!この赤、紫、緑の3つの調味料には一時的に視覚、聴覚、声帯に影響を及ぼす副作用があるんだ! とは言ってもほとんどの人は死んじゃうからすっかり忘れていたよ!」
「はぁ……」
戸小谷さんはまだピンと来ていない様子。
「おそらくターゲットは今、視覚、聴覚、声帯になんらかの異常が見られるはずだ」
そう確信し、戸小谷さんに話す。
「と言う事は……見猿、言わ猿、聞か猿的な人を探せばいいのですね……まだ生きていればの話ですが」
さすが戸小谷さん。
解釈は独特だが話が早い。
これでターゲットにまた一歩前進。
この特徴のターゲットを探せば見つけ出せるはず。
すると、突然戸小谷さんの携帯が鳴る。
電話に出る戸小谷さん。
「はい。えー、はい。分かりました。すぐ行きます」
雰囲気からすると美容室からだ。
「すいません……美容室のお客さんが私に処方箋をと……」
仕事(殺し)の依頼だ。
「わかった。ありがとう戸小谷さん!何かあったら連絡して」
「あ…はい…お役に立てるなら…」
そう言うと俺たちは公園を後にした。
正直あの戸小谷さんがこの仕事をしているなんて想像できない。
まぁ戸小谷ウラがしているのだろうけど。
想像できないと言うと、あのチビ助もだが……。
しかし、戸小谷さんのおかげで重要な事を思い出せた。
公園の時計が視界に入る。
とっくに出勤時間を超えている。
「やべっ遅刻!」
俺は慌てて仕事場に向かった。




