第23章 可憐な女性将軍(1)
かつての時代、俺 はテレビで現代の軍営と兵演 を見学した ことがある。
目の前の光景 は珍しくはなかった。
ただ俺 を興奮させ、感動させた のは――あの 胸を張る女兵たち の高くそびえる 豊かな胸 だった。
花月 の目 には 威厳 があった が、俺の心 には 艶やかな刺激 に変わっていた。
「旦那――あんまり 見ないで。スケベ と思われて 追い出されるよ 」
俺の目 がくるくる とあちこち を見回す のを見て、
花月 はもう 我慢できなくなっていた。
風間ひら は四大鳳将 でさえ 軽々しく 怒らせない 人物だ。
愛しい男 が余計な火種 を作らないか と心配した。
女皇の授権 はあった が、それは 危急の際の 一つの策略 に過ぎない。
これらの兵士たち の協力 を得られるか は、大部分 風間ひら の承認 にかかっている。
彼女 は旦那 に無駄なトラブル を起こさせたくなかった。
「幸将軍、到着――! 」
この高呼 は普段 はそれほど でもない が、今 の軍中 ではいくぶんかの 威厳 があった。
しかし集合している京統合軍 の兵士たち は目も 動かさなかった。
俺 というエロい狼 は面目を 丸つぶれ にした。
何しろ 俺は イケメン だというのに。
花月 が気まずそう にしている と、
どこからか 非常に 軽やかだが、絶対に はっきりと 聞こえる声 が響いた。
一瞬 でその場の全員 の耳 に届いた。
「整列――! 歓迎せよ! 」
たった四文字 で、その場の全員 が動いた。
整然と 並んでいた 大隊 がすぐに 左右に分かれ、一本の道 を作り出した――ちょうど 俺たちが 進める ように。
その大隊の向かい には、一頭の 神駿 が意気揚々と 嘶いていた。
さっき は気づかなかった が、まさか ここ に俺 という大将軍 よりも 傲慢な奴 がいる とは。
神駿、美人、絶艶、雅貴。
馬上 には 全身 玉の鎧 をまとった女 が悠然と 座っていた。
若く見え、澄んだ秀眸 は水晶のように 透き通り、その瞳 は人の肺腑 にまで 染み渡る。
微かに 動く 気配 から、この女 が確かに 剣豪 であること が分かる――少なくとも 花月 の及ぶところ ではない。
問うまでもなく、紹介 も不要 だ。
俺 が先頭 で進み、従者たち が後に続く。
あの女 が俺 が目の前 に来ても 馬を降りる気配 がない のを見て、
俺の自尊心 はかつてない 打撃 を受けた。
くそっ、まず 確かめてやる――お前は 美人かどうか。
もし 俺の好み に合えば、お前を ベッドに 連れ込んで 三百回合 の大戦 をやらずには すまない。
違う、違う――そうじゃない。俺は戦狼 だ。
「お前が 風間ひら か? 」
俺 は礼儀 もかまわず に尋ねた。
花月 が背後 で俺の腕 を引っ張って も無視 した。
今 の柔城 は危機 に満ちている――
遠く には四鳳将 の敗戦、近く には雲音奈の大軍 の脅威。
くそったれ、この小娘 が戦場 に出ずに、ここで 威張っている とは。
俺 はすぐにでも 彼女の服 を剥ぎ、その小さな尻 を叩いてやりたかった。
「末将・風間ひら――幸将軍に 拝謁いたします。
京統合軍二万、現在 すべて結集 しております。
幸将軍の ご視察を お待ちして おります 」
その声 は卑下もせず、傲慢もせず だ。
もし 今の俺の機嫌 が悪くなければ、その声 はなかなか 悩殺的 だと思っただろう。
俺 は彼女を じっと 見つめた。
うん、なかなか 目鼻立ち が整っている。
兜 に半分 は隠れている が、一瞥 でこの 天生のスケベな目 が彼女 を見抜いた。
この体型、この様子――美人 でない と言うほうが 無理 だ。
美人 なら話は 簡単 だ。俺 は心の中 であまり良くない 計画を練り始めた。
こういう女 は、征服 されてこそ の価値 がある。
「風将軍――お前は 俺の到着 をあまり 歓迎して いないようだな。
高座の馬上 に座り、本将軍 を無視 し、さらに 顔を隠す とは。
まさか 風将軍 には 人に見せられない ものが あるのか? 」
門前払い を食らわされた のなら、こちらも 遠慮はしない。
背後 の花月 がまた 俺の袖 を引っ張った が、今 の俺 は腹が立って いて無視 した。
問われた風間ひら は少しも 慌てず、大声で 答えた。
「幸将軍――申し訳ありません。
末将が 馬を降りない のは、女皇 の特別な恩許 によるものです。
大礼を 執る必要は ありません。
なお 末将の面具 について は――実は ずっと 外したい と思って おりました。
ただ 雲国の男たち は皆 紅粉の沫 で、その腕前 を持つ者 がいません 」
この女め――調子に乗りやがって。
花月 は人前 も構わず、俺のそば に駆け寄り、ささやいた。
「旦那――喧嘩 はやめて。風間ひら の言う通り だよ。
跪かない のは女皇の恩許 で、彼女の面具 は風家の伝統 なんだ。
結婚する日 にしか 外せない の。
誰かが 彼女に 勝てば、強引に 外すこと もできる けどね 」
「よし――ならば 本将軍が その願い を叶えてやろう 」
この女 が「天上天下唯我独尊」 の顔 をしている のを見て、俺 は腹が立った。
花月 が言い終わる と同時に、俺の体 は抑えきれず 怒り で動き、
大喝一声、三丈 の彼方 の風間ひら に向かって 飛びかかった。
俺 は彼女の面具 を強引に 奪い取ってやる。
彼女 が天女 か無塩女 か確かめて やる。
天下の男 を見下す など、彼らの仇 を討ってやる と思った。
だがこれには 花月 が慌てふためいた。
彼女 はこの愛しい男 の武芸 がどれほどか 知らない。
ただ彼女 と荷蓮 の合力 で重傷 を負わせ、危うく死にかけた ことだけ は知っている。
彼女 は旦那 にもう 何か あってはならない と願い、止めよう とした が間に合わず、立ち尽くして 呆然 としていた。
馬上の風間ひら は少しも 慌てなかった。
こういうことは よく ある。
風家の威信と権勢 により、雲国 には 無数の男 が婿入り を望み、
彼女の 夫だけに 見せる その顔 を暴こう としてきた。
もし 家訓 がなければ、彼女の名声 は四大鳳将 にも 劣らない と信じていた。
なぜなら彼女の美しさ は彼女たち に決して 劣らない と知っていた からだ。
誰にでも 秘密 はある。彼女にも あった。
少女の夢 の中 で、彼女 はずっと ある 永遠に 叶わないかもしれない 夢を見ていた。
夢の中 には、一人の 俊逸で 傲慢な男 が彼女の面具 を外し、彼女の美しい顔 にキス をし、温かく愛おしい抱擁 を与えていた。
「たとえ それが 現実 になっても、お前 はその男 ではない! ふん! ふん! 」
白光 が閃き、一振りの 水晶のように 透き通った長槍 が手 に握られていた。
俺の 無頼な攻撃 に対し、彼女は 完全に 無視 した。
彼女の印象 には、俺の昇進 はただ ちょっと 新しい 小男 に過ぎなかった。
ここ には 二万の精鋭・京統合軍 が佇んで いた。
彼女たち は風間ひら と長く 共に してきた ので、こういうことが 何度も あった ことを知っていた。
ある女兵 は心の中で こう想像していた――
このスケベな大将軍 はもっと 酷い目 に遭う だろう、と。
鼻青腫 で済む か、あるいは 腕や脚 を折る かもしれない。
彼女たち は精強な女兵 だったが、心の細やかさ は依然として 女の特性 だ。
誰 が見ても 分かる――この 艶やかな 雲国第一の剣士の達人 が、この 不真面目な 柔城幸将軍 を歯ぎしり するほど 憎んでいる と。
もちろん 女皇 が男色 に惑わされて、これほど 大きな責任 を一人の男 に任せた ことも 彼女 を苛立たせた。
皇殿 で体の玄功 に異変 が生じ、あの二人のジジイ のエネルギー がなんとか 一つ にまとまった。
何千万年 も生きていれば、死なずに 精 になる のも当然 だ。
ジジイ と呼ばずに 何と 呼ぶ?
創造主神? くそっ、きっと 不能 だ。
そうでなければ こんな ナンパ が俺の 役目 になる はずがない。
あのジジイ が特に 言っていた――
ここ は戀姫の国 だ。ナンパすればするほど いい。
それが この異世界 に来た 任務 だと。
任務 を果たせば、家 の二人の美人 のもと へ戻れる と言っていた。
この任務 は俺 にとって 愛の幸運 であり、果てしない 原動力 でもあった。
これらの 可憐な美女たち が刀を振り、槍を弄ぶ のを見て、
ベッド に抱きしめて 愛し てやれない のは、俺 には 本当に 心が痛んだ。




