愛しい日々をあなたに 〜魔法省特務課の事件簿〜 誕生
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アパートの二部屋を一部屋にする改修が終わり、
リー家は三階から二階のその部屋へと移った。
子ども部屋が三部屋と夫婦の主寝室が一部屋。
楓はまだ幼いので部屋は必要ないが、蕾は自分の部屋を貰える事になった。
蕾だけのベッドも買って貰い、今日から蕾は一人で寝る事になる。
「……ちゅぼみ……怖い夢を見たらどうするんだ……」
今まで親子四人川の字で寝ていたので、レガルドは心配なのと寂しさから蕾にそう言った。
そんな父に蕾は言う。
「へいきよとうさま。もしこわいゆめをみたらちゃんととうさまをよぶわ。すぐにおへやにきてくれるのでしょう?」
「もちろんだっ、すぐに飛んで行ってやるからなっ!」
この男、典型的な子離れ出来ないタイプの親である。
そしてリー家が改修後の新しい部屋で住み出してすぐの頃に、ハルジオとミルルがアパートに越して来た。
二人は304号室の住人となった。
ちなみにリー家は202号室である。
ハルジオは今回の本省への移動で刑務部捜査一課の次長に昇進となった。
特務課の職員はその特殊な能力を活かした任務に就いている為に他部署への異動はなく、昇進という形も取られない。
(魔法省は階級制度は用いてないからだ)
魔法省の中でそれなりの地位と権限を与えられているため、特務課の職員というだけでステータスはあるらしい。
地方局にいた頃よりもハルジオは仕事が忙しくなり、帰宅時間が遅いのはもちろん休日出勤も時々ある。
しかしアパートにはリー家をはじめ大家のミス・ポワンフルがいる。
なのでミルルはハルジオが多忙を極め家を留守がちであったとしてもそれほど寂しくはなかった。
そしてミルルには心強くそして心休まる頼もしい用心棒が出来た。
菫の計らいで、魔法生物の炭ちゃんがハルジオの留守中はミルルを守る為にバイス家ですごす事になったのだ。
これでもしミルルに何かあったとしても炭ちゃんがすぐに知らせてくれるし、有事の際には番犬(猫?)としても役に立つ。
何より寂しくない。
ミルルが話しかけると炭ちゃんはじっ…と話を聞いて「きゅきゅ」と必ずお返事をしてくれるのだ。
可愛くて優しくて頼もしい、ミルルはすっかり炭ちゃんの虜となった。
そうやってミルルが王都での暮らしに慣れた頃、
菫とミルルは相次いで出産した。
レガルドと菫の第三子は女児で、隔世遺伝かレガルドの母親と同じくミルクティー色の髪に青い瞳を持って生まれてきた。
顔立ちは菫とレガルド、両方に似ているようだ。
レガルドは生まれた娘に「のばら」と名付けた。
そしてミルルとハルジオの第一子は男児であった。
ミルル譲りの黒髪にハルジオの深緑の瞳を受け継いで生まれた子。
ハルジオは嫡男となるその子に「リュート」と名付けた。
古代アデリオール語で“縁”という意味でらしい。
のばらとリュート。
きっと家族ぐるみの付き合いの中、双子の兄妹のように育ってゆく事だろう。
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付けてから気付く……リュートって名前二回目だ!
∑(゜Д゜)
国が違うから意味も違うという事で……




