第90話「承・インターバル」
今現在歴2030年4月8日〈月〉ドアの世界内部。
今はバックアップ編でプレイヤーが〈イベント準備編〉とか作っちゃって待たせてるかな? とか姫は思ったが。
「そもそも、アートの思念を文字化している小説勢に合わせているのがおかしい」
真城和季はそのように止める、ないし姫の心を落ち着かせる。
絵描きの思考を文字化されている時点で既に問題なのだが〈口頭の時もある〉、それが小説形式になっておりWEB小説として永遠に思考が垂れ流されて終わりがない。というのも凄く問題である、極論死ぬまで思考は止まらないので、イコールWEB小説は終わらない、となまじ保証されているようなものである。
なのに元ネタがそれに合わせようとしているのだ、どっちが頭の主導権があるのか解ったものじゃない。
「他のプレイヤーを楽しませたいエンタメ精神は立派だけど、まずお姉ちゃんが休まなきゃ、サブイベントはその後だよ」
咲も流石に、元ネタが自分達だと解ったら、自分達が休めば皆も休む、心が繋がってるからだと解る。
まずサブイベントを作るより前に必要なのはインターバルだ。
これは企画に参加したからこそ身に付いた経験値である。集団行動では「全員遊べ!」や「全員休め!」という号令指示は欠かせない。
2011年から心・脳波・概念で誰かに見られている、読み取られていると感じるせいでまともに休めていない。今、ここには1人しか居ないはずなのに誰かが居ると思っている。これでは休めない。まともに安心出来るのは睡眠中だけになっている、意識がないから。例外はいるが。
漫画家を志してからというもの、プロは休み無しというのが染みついている。皆と心が繋がって、どの世界も同じなら皆かなり休んでいない可能性がある。もしくは、仮に休日を作ったとしても心は急いでいるというか……。
なら物語中の全体論の命令でも良いから〈土日はゲームお休み〉とかにしないと心身が持たない、というかとっくに限界を超えている。
仮にオンラインゲームだとしても土日はプレイヤーも運営陣もサーバーの電源もオフ、お休み、皆休め。にしないと、とてもじゃないが心身がもう保たない。
まずは社会人としても、1人の人間としても〈土日は休む〉を念頭に置かないと皆病んでしまう、皆が休めば自分も休めるハズだ。本来は逆なのだが……集団的プレッシャーというのはやはりあるので……。
まずは公務員レベルの休日を身につけなければ……。
「じゃあ今までの疲れも貯まってるハズだし、どうせバックアップで何も動けないから4月8日から15日〈月〉までゲームお休みのインターバルにしとく?」
GM姫は確認をとる、当然、桃花はくったくただ。
「おねがい」
短くも思い呟き、声を振り絞るのもやっとと言った感じだった。
オーバーリミッツは一応桃花に確認を取る。
「じゃあ脳天は〈浮遊解除〉にしてたけど、〈誰も見てない〉にした方が桃花は安心出来るわけだね?」
「……そうだね、区切りが無いから、本当は見て無くても、見てるかも? って意識しちゃうし……」
そいうことでオーバーリミッツは手助けした。
姫としては飛空挺、宇宙船、次元船の素材集めをサブイベントにしようかな? とか思っていたが、まず集団行動におけるスケジューリングの方が大事なのでそっちに意識を向けつつ。でもバックアップはバックアップなのでどの道動けないので7日間休み、具体的にはゲームの方のプラネットコアサーバーはメンテナンスに入った。当然ログインも出来ないし、運営陣も仕事じゃなくてプライベートを優先する。つまり仕事場に居ない。
「え、もしかして物語のEW波の方でもイベントスケジュールを予め決めて進行したほうが良い?」
いつも行き当たりばったりでゲーム進行しているのでそう思った。個人で遊ぶ分にはそれで良いのだが。集団行動ないし集団イベントだと話は違ってくる。最近それが多い、今だったらバックアップ編、テイルズ編の道中で双子編。みたいな大まかな流れだ、本当はこれに予め決められた日程が付いておいたほうが皆もありがたい。バックアップ編1週間、テイルズ編1週間、双子編1週間、みたいな……。
「あ、で話変わるが不動武には地球種合唱を、真城和季には変身種トリプルメタを任せようと思う」
姫がそのように和季に言い、スライム型のモンスターを紹介する。
名前◇トリプルメタ
希少◇A
分類◇変身種_スライム_モンスター
解説◇目の前のものに〈何でも〉先手で変身する種族。その変身の幅は相手の血液型・体質・特性・能力・果ては量子元素や国家の体質の大小まで様々な変身能力を有してしてしまう。通常は1体のスライムだが、緊急時には3体まで分離して変身。変身したモンスター同士は基本喧嘩するので制御するのが大変。指示役が優秀でないと収拾がつかない。メタ本人の体力や年齢までは変身出来ない。真城和季が管理担当になった。
それを視た和季は。
「あ~、なるほど、下手したら国家戦力3カ国分と同時に対話しなきゃならないのか」
こりゃ普通の人間じゃ収集つかないな、と思った。
「なまじ大統領、国家首席、総理大臣に命令や決定権が上から言えないからな。どうしてもそうなる、ま、緊急時はそうなるって話で普段は無害じゃよ」
姫はそのへんの雑草でも食わせときゃ良い、という風な感じであった。
あと、インターバルに入ってしまったから調整中だが。船のプロットも少し出来上がっている。主にちゃんとしたマトリョシカ構造の船だ。今度はコントロール出来ることを願うばかりである。
名前◇飛空挺ノア
希少◇B
分類◇地球用_航行範囲地球_飛行機型
解説◇天上院咲が旅先で手に入れた飛空挺、主にオーケアノス大陸を移動する際に使用する陸海空用飛空挺。宇宙には宇宙船〇〇に乗船しなければならず。更に時空移動や多元世界へ行くには次元船〇〇へ乗船するマトリョシカ構造になっている。咲の旅ではこれで十分だったが、エレメンタルワールドの世界観に入ってから、宇宙船と次元船が必要になった。持ち主は天上院咲。
名前◇宇宙船アルデバラン
希少◇A
分類◇宇宙用_航行範囲宇宙_車型
解説◇宇宙活動を前提に作られた宇宙船。主にエレメンタルワールドの星々、惑星群を旅する時に用いる。あまりデカ過ぎると痛い目にあったので、気持ち小さめに設計した。持ち主は湘南桃花。アルデバランは牡牛座の一等星の名前。
名前◇次元船アルタイル
希少◇S
分類◇次元用_航行範囲時空と多元世界_電車型
解説◇過去や未来、多世界へ行き来するために設計された電車。車両は前・中・後車両の3車両分。現在は今現在歴、最古来歴、最未来歴、亜空間歴、虚裏闇歴、極神速歴の6線時間軸への航行が可能。タイムマシンとなっている。持ち主はミュウ。アルタイルはわし座一等星の七夕伝説の彦星である。




