第7話 大量ゲット
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本から出た魔法陣は5人の上空を飛び、みんなの目の中に入った。
「うおっ」「うわっ」「きゃっ」
驚いているようだが痛みとかはなさそうだ。俺はアカリから聞いた識別魔法の使い方をみんなに教える。
「よく聞いてくれ。みんなの目にはヒール草には赤いオーラ、ヒール草モドキには青いオーラ、偽ヒール草には黄色いオーラ、が見えるようになっているはずだ。それを頼りにして採取を続けてくれ」
5人が恐る恐る目を開け、周囲の平原を見た途端驚嘆の声をあげた。
「これは驚いたな。本当に色がついて見える。それに識別も正確なようだ」
ライアンが両手に草を持ちつつ、そう言った。
「5人同時に、それも五感に対して干渉するなんて。無詠唱であることも凄すぎるわ」
ソフィアもすでに両手いっぱいのヒール草を持っている。
他のメンバーもそれぞれたくさんのヒール草を集め始めた。
これだと置き場所に困るな。
【それでしたら収納魔法を使いましょう。本に草を触れさせるだけで、私だけの異空間に転送させることができます。収納量も無制限なのでご心配なさらずに】
なるほど、それならばありがたく使わせてもらおう。
「ヒール草がいっぱいになったら俺にくれ、まとめて管理するから」
そう言いつつ、俺は自分で取ったヒール草を本の上に置く。するとまるで本に溶けていくかのように草が消えていった。
「えーっ!!!ち、ちょっとそれどうなってるの!?」
「本を媒介とした収納魔法なんて聞いたことありませんわ!?」
あ、これもとてつもない魔法なんですね。
「まあ俺にとっては当たり前な魔法だ。気にしないようにしてくれ」
これから行動するたびに驚かれたら面倒だからね。納得してもらうしかない。
「はぁ、さすが異例のCランク冒険者だわ。驚いてたらキリがなさそうだね」
ステラがあきれた目でこっちを見てくる。その視線を向けるのはルーシーだけにしてくれ。
こうして俺たちは平原中のヒール草を集めまくった。収納魔法を使っていることからどれだけの量を採取したのかいまいちピンと来ないが相当な量ではあるだろう。結果が楽しみだ。
ーーーーー
「、、、、、、」
レインは積み上げられたヒール草の山を見て言葉が出ないようだ。
「これ本当に全部ヒール草か?ほかの草も混じってるんじゃないのか?」
あろうことか俺たちに疑いの目をかけてくる。
「本当だよ。先生も元Aランクなんだからすぐ見わけはつくでしょ?」
ステラが自分でもあきれながらそう答えた。
これは競争開始から4時間後、ギルドに戻りヒール草の集計作業の際の光景である。
結果は言わなくてもわかると思うが、俺たちの圧勝だった。集めた草の量はもちろん正確率も100%。ほかのパーティーの方を見ると精々籠3杯分の草。それも三割は間違えているところからしても明らかだった。
「この量があればこの街に必要な回復薬1週間分は作れそうだな」
地方中心都市の1週間分なのだから相当な量であることがわかるだろう。これを回復薬にして加工すればいくらになるのだろうか。
「えー、それじゃあ結果を発表する。それぞれのパーティーでヒール草を一本以上採取すればクエストは合格だから、その点についてはみんなクリアだ!成功報酬は1パーティーあたり銀貨6枚。まあ、一人銀貨1枚だ」
レインは声を張り上げた。
えっ!!安すぎない?これだけやって銀貨一枚とかブラックすぎるだろ。
「はいはい、早とちりしすぎ。っておい!ルーシー!話は最後まで聞け!」
今にもレインにとびかかりそうなルーシーをステラがしっかりと羽交い絞めにするのを見届けてからレインは続きを話し始めた。
「今の銀貨一枚はクエストに対する成功報酬という意味だ。採取系クエストの場合それに採取した素材の価格がプラスされる。ヒール草は採取物の中でも安いほうではあるがそれでも1本あたり銅貨5枚が買い取り価格となる」
「まずCパーティー。ヒール草は60本あった。つまりは金貨3枚、一人銀貨5枚だ。初めてにしては上出来だ。次にBパーティー。ヒール草は84本。金貨4枚と銀貨2枚で一人銀貨7枚だ」
ここでレインが息を整える。
「そして最後!Aパーティー。ヒール草は882本で金貨44枚と銀貨1枚。一人当たり金貨7枚と銀貨3枚だ!もちろん優勝で金貨2枚の賞金を与えるわけだが報酬が高すぎて賞金がショボくなってしまったな」
と言って一人一人に麻袋を配っていった。中を見ると確かに金貨7枚と銀貨が入っている。
俺たち6人は金貨7枚という大金を手にして呆然となってしまった。まあ他の5人は「なんでタクミまで驚いているんだ。お前のせいだぞ」という目で俺を見てきたが、俺にだって金貨7枚は大金なんだよ!
「よし、今日はここまで!まったくタクミがいると別の意味で疲れるな」
この言葉で今日の授業は終了した。明日も同じ時刻に教室に来るように言われた後解散となった。
俺もみんなに別れの挨拶をして宿に帰ろうとすると
「ちょっと待ってくれ、話があるんだ」
とライアンに呼び止められた。なぜか他のみんなも同じように残っている。
「話ってなんだ?」
俺なんか悪いことってしたっけ?
「タクミ以外の5人で相談したんだが、それぞれの活躍からしてどう考えても金貨7枚は多すぎる。多く見積もったとしても俺たちの取り分は金貨2枚が妥当だ。それより多い分はタクミがもらってほしい」
そういって金貨の入った袋を俺に渡そうとしてきた。
「いやいや、それは受け取れないよ。同じパーティーの仲間なんだからみんな平等に行きたい」
それに厳密に言うと俺ではなくアカリのおかげだからね。それで俺の取り分が多くなるのは何か違う気がする。
「本当にそれでいいのか?」
となかなかライアン達は納得してくれなかったけど、俺が頑として受け取りを拒否したから渋々了承してくれた。
最後にはみんなありがとうと言ってくれたしいいことができたかなと思う。これからもみんなの力になれるように頑張っていこう。
俺にとって初めての収入だったこともあり、宿に戻ると奮発して銀貨2枚の贅沢な夕食を食べた。
出てきたのは魚介がたっぷりのスパゲッティと温泉卵が乗ったサラダで最高に美味かった!
ちなみにこの世界では酒の飲める年齢は18歳からで俺も飲むことができたが明日も朝早くからなのでやめておく。
そして夕食後、この世界に来て初めて風呂に入ることができた。異世界に来て丸3日、タオルで体を拭くことしかできなかったから生き返る思いだ。
これから稼ぎを安定させて毎日風呂に入れるようにしたい!
俺は身も心も満足した状態で眠りについた。




