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第19話 いざ合戦へ

「おい!ライアン起きてくれ!」

「zzz、、ん?どうしたタクミ?」

 急に揺さぶり起こしたのにも関わらずライアンは素早く目を開ける。俺より圧倒的に寝起きが良い。


「大変なことが分かったんだ!早くみんなに知らせないと」

「何のことだかよくわからないが、とりあえず女子グループを起こしに行こう」


 俺たちは急いで隣の部屋へ向かう。


「みんな!大変だ!起きてくれ!」

「うーん、まだ朝食には早すぎるよ、、、zzz」

「そんなこと言ってないで早く起きろ!!」


 俺と同レベルな寝起きの悪さのルーシーを引っ張り起こすと、その横にいた他の三人も眠そうな目をこすって俺に顔を向けた。


「で、大変なことって?」

 ステラが欠伸をしながら俺に質問する。


「100体以上のゴブリンがこっちに向かってきてる。」

「は!?」

「とにかく詳細は後だ、みんな着替えてすぐに下に降りてこい。俺は村長達を起こしてくる」


 その15分後、一昨日村長と話をした部屋に全員が集合した。

「ひゃ、100体以上のゴブリンがマーチに向かってきてるってどういうことじゃ?」


 早速村長が驚きつつも聞いてくる。俺は昨晩見たすべての光景を事細かにはなした。もちろんアカリのことはごまかして喋ったけどね。


「その様子だと今日の正午までにはここに着くわ!」

 現在午前6時30分。5時間ちょっとしかない。


「ということは僕たちがやらなければならないことは2つ。この村の人々の避難を完了させることと何とかしてこの村に被害を及ぼす前に倒すということだ」

 ライアンが状況をまとめてくれる。


「まずは避難から始めよう。村長!どこか避難ができる場所はありますか?」

「隣村のソンなら歩いて1時間ぐらいのところにある。そこに避難させるべきじゃ」


 日ごろから物々交換や祭りのときなど交流があるようで一時的な避難なら受け入れてくれるだろうということだ。


「了解です。急いで村人にそのことを伝えましょう」


 それから俺たちは70人ほどいる村人に急いで知らせて回る。拡声器やテレビ、ラジオがあるわけではないので1軒1軒訪問していくしかない。


 始めは説明しても信じてくれなかったが村長達の協力もあって午前9時までには避難の準備が整った。結構時間がかかったな。


 村人は荷物を背負ったりしながら不安げに村長の屋敷の前に待機している。


「それでは村人全員を連れて避難してください」

「あいわかりました。この村を頼みまするぞ」


 その言葉を残して村長達は隣村へ去っていった。村長はたった20歳かそこらの新米冒険者6人にこの村の命運を託してくれた。なんとしても期待に応えよう。


「さて、何とか無事に避難は完了したことだし、どうやって戦うかを考えよう」

 屋敷に戻って会議を始める。俺たちにとってはここからが本番だ。冒険者は危険があったとしても立ち向かっていくお仕事だからな。


「その前に敵の居場所を把握することが大事ですわ!今から飛んで確認してきますわ!」

 そう言ってオリビアは飛んで行った。


「どこで戦う?森の中か?それとも畑か?」

「私は森の中がいいと思うわ、平地に出られたら人海戦術にやられると思うし」

 ソフィアの言う通り森の中なら個別の戦闘に持っていきやすそうだな。


「あたしも森の中がいい!そしたら魔法いろいろ使えるし!」

「ルーシーはどんな魔法を使えるんだ?」

「えーっとね、植物を生えさせる系の魔法なら得意だよ。」


 植物か、、、昨日槍作ってたもんな。そうだ!面白いこと考えた!

「ルーシーこんなことできるか?」

 俺はルーシーの耳元で作戦を伝える。

「出来るよ!」

 よし、これで行けそうだ!ちょうどその時、


「確認してきましたわ!ここから北西の方角5キロールのところにいますわ!」

 オリビアが窓から帰ってきた。


「ありがとう!これで居場所が分かったから先制攻撃が仕掛けられる。」

 作戦も考え付いたことだし倒しに行くぞ!


 ーーーーー


 俺たちは装備を整えると森の中に入る。今回はオリビアを先頭に進んで行くと。


「見つけましたわ!あれですわ!」

 目を凝らすと確かにゴブリンが前の方から歩いてくるのが見える。


「このままいくと隊列に真正面からぶつかることになる。横に回ろう」


 俺たちは気づかれないように草の茂みを掻い潜りながら移動する。こちらの姿が見られない場所を発見すると屈んで様子を観察することにした。


「昨日のゴブリンより強そうな奴もいるね」

 ステラが小声でつぶやく。確かに昨日のゴブリンは全部小柄なうえにやせ細っていたのに対し、今回のゴブリンには大柄で筋骨隆々なやつまで混じっている。


【あれはプラスゴブリンですね。ゴブリンが進化するとそうなります。ランクはⅮランクに匹敵します】


 ゴブリンの上位種か、ジャイアントイノースよりランクは低いとはいえ何匹も同時となるとそう上手くはいかないだろう。


 ちなみに隊列は縦に2列で並んでいるためかなり細長い。最後まで行進を見届けつつ数えてみると総数120匹、うち40匹がプラスゴブリンだ。


「みんな準備と覚悟はいいか?」

 俺は5人の顔を見回す。全員意を決した顔でうなづいた。


「作戦開始だ!!」

 6人がバラバラの方向へ動き出す。俺は再びゴブリンたちを追跡し先頭に追い付く。そして隊列をふさぐような形で目の前に自分の姿をさらした。

 ゴブリンたちは行進を止め武器を構える。


「やあやあゴブリンさんたち。これから俺たちと命を懸けた勝負をしない?」

 そういって俺は先頭のゴブリン2匹に炎魔法をぶち込んだ。

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