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話し合いと休憩

「そんで、次はどうするの? すぐ賭ける?」

「い~や、1試合、見する」

「え~。まあ外れた人の意見はいいやぁ、ねえトニー」

「僕もサムの意見に賛成です。一回様子を見ましょう」


 そういうことで一回様子見。

 ついでに早めの昼食にする。


「あ、それなら私が出すよ」

「いいのか?」

「いいよいいよ」


 パラソル付きの4人掛けテーブル、よくある屋台飯を食うための場所がいくつもある。

 試合の実況は、やぐらから流れる拡声器からの音声でどうなってるかわかるようになっている。


「ビールに洋風お好み焼きに焼きとうもろこし。蒸しポテトにウインナーか」

「洋風ってなに?」

「俺たちの地域の外のやつはそう呼んでたんだ」

「へぇ、田舎育ちだったの?」

「まあそうだな」


 各自が1、2品ずつ買ってきた。

 なぜか日本の出店と大して変わらんメニューだった。


「2人のこと聞いてもいい?」

「別にそんな面白い経歴はねぇよ。同じ地元で逃げだしただけだ。お前はどうして俺たちに声かけたんだ?」

「え? お金ちょっと増やして帰れるかな~って」

「いや、そうなんだけどよ。そうじゃなくて、女一人で参加者でもないっていうところが気になったんだけども」


 プリモのように常連なら1人でくる奴もいるだろうが。もっともプリモも厳密にはお供がいるから1人でないしな。


「いやぁ、彼氏と来てたんだけども逃げられちゃって」

「ぷ」

「笑っちゃ悪いですよ。で、逃げられたってどういうことですか?」

「負けすぎたの」

「ぷくく。お前見かけどおりそういうやつなんだな」


 アリスは顔こそ整っているが、この異世界では目立つ、けっこう独特なファッションセンスをしていた。いくつもピアスをしているし、いかにも遊んでいる感じだ。


「愛想をつかされて逃走したってところなんですね」

「アレンが賭け事に臆病すぎたの! たった2000ゴールド使ったくらいで・・・・・・」


 2000ゴールドはこの世界で言うところの半月分の給料ってところだ。


「来たのはいつだ?」

「昨日よ昨日! そんな使い方されたらついていけないって言われた」

「まあ、うん。普段ギャンブルしない人の感覚ではそうですよね」

「私が悪いっていうの!?」

「声がでかいよ。お前は」

「お前お前って、あんたと年そんな変わらないでしょう? 名前で呼びなさいよ名前で!」


 面倒くさい女だった。

 俺も自分が30すぎなのを忘れられないんだな。体は20代くらいに見えるはずだからな。

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