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めいぷるどーる  作者: にゃー
3/13

2.なんであやのなの?



ー9月29日ー



今日は私の17回目の誕生日だ。

昨日まで普通に忘れていたよ私。

もしかしてのもしかしてだけど昨日あやのは私へのプレゼントを買いにいってくれたのかもしれない。

そんなことを考えながら朝から気分よく支度をしている午前6時半。


今日は遅刻しないですむや、と思っていると携帯電話がなり、警察からあやのが死んだことを聞かされた。



聞きたいことがあるから放課後、警察署のほうへ出向いてくれとのこと、今日私があやのにしようとしていた事情聴取だ。


私は学校に行かず隣町の公園に向かった。

警察の言っていたことを信じきれなかった。信じたくなかった。


それこそ学校に行けばわかることなのだがこの時の私は本当にいっぱいいっぱいだったのだ。そんなことにも気づけないくらいに。


隣町の公園は代々木公園並に広く入口からは池は見えないが数台のパトカーが公園の入口に止まっているのを見て血の気が引いた。

池の前に行ったときには崩れ落ちてしまった。


「そんな……」


池の周りにはテレビでしか見たことない黄色いテープや鑑識らしき人がいてそれを取り囲むように数人の野次馬がいた。


あやののそれを確認したわけじゃないけど、きっとそうなのだろうと私は思ってしまった。


なんで…なんであやのが…

なんであんないい子がこんなことに…

思い込みの強いほうである私はあやのが誰かに殺されたんだと決めつけた。

いじめられてた頃ならともかく今のあやのが自殺なんかするはずない。


殺してやる。

絶対私があやのを殺したやつを見つけて殺してやる。

終身刑だったとしても生温い…警察より先に見つけて絶対…



その日は学校には行かず家に帰った。

お母さんは何も言わず私を抱きしめてくれた。本当に優しい理解のある人だ。

「ありがとうお母さん…迷惑かけてごめん。」


きっとこの人は会社に無理を言って私を待っていてくれたのだろう。

午前11時半、お母さんは会社を休むと言ったが心配ないと言って無理矢理行ってもらった。


これ以上迷惑をかけれないことと、少し1人になりたかったから。



お母さんが作ってくれたカルボナーラを半分だけ食べて部屋に戻る。



なんでこんなことに…

少し落ち着きを取り戻した頭で考えた。


あやのは人に恨まれるような子じゃない。なら通り魔に襲われたとしか思えなかった。

どうしてあやのなの。

女子高生を狙ったとしても他にもいくらでもいるじゃないか………

そこまで考えてふと違和感を覚えた。


あの子はいいとこ育ちのいい子だ。

暗くなったら私と一緒でも人通りの少ない道などは怖いと言って避けて通る。


そんな子が夜の公園を帰り道に使うだろうか。

もし殺された場所が公園じゃなかったとしても人通りの多い道を好むあの子が襲われるだろうか。


知り合い…あやのを公園まで呼びよせることができるような誰かに…


やっぱりそんなことをするようなやつ私には思い浮かばなかった。

思い浮かばなかったかわりに私は自分を呪った。



17年前の今日に生まれたことを…

昨日あやのと一緒に帰らなかった私を…



「……あやの……ごめんっ……ごめんね…」



「うあぁああぁぁぁ」





大声をあげて泣いた私は何故かその後すぐにブラックアウトした。





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