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心境の変化はよくあることさ



 放課後は宣言通りにひたすら声出しトレーニングをした。

 毎日滑舌の練習をするようにって言われたけど、俺はしない!絶対にしない。

 それをする時間があれば、ゲームのガチャ何回引けると思ってるんだ!


 

 「なんか声出すだけなのにつかれたね。でも楽しかった!」


 「そうだね」


 「ケラランもいい感じにできてたじゃん」


 「ありがと。先生の見本がよかったんだよ」


 「たしかに!熱井センセがあんなできるとは正直あたしも思ってなかったわ」



 そう。放課後の委員会が始まって、諸々の流れとか座学てきなのをさらっとした後、

 熱井先生によるトレーニングが開始された。


 普段は顔から想像できない熱血教師っぷりをみせてくれる先生だが、

 原稿を読む声は落ち着いていてとても聞きやすかった。


 いつも空気を読まなかったり、流れを作るのが上手い人だったけどさ。

 この先生、ただの熱血で脳筋なんじゃないかって思いこんでたけど、脳筋なわけではないのかもしれない。

 そう思わせてくれるだけのギャップを披露してくれた。


 熱苦しいのだけはなんとか何ないかなぁとは思うけど。



 「放送部の練習もこんな感じかな?だったらちょっと興味出てきたかも!

  明日先輩たちに聞いてみようかな!?ケラランどう思う?」


 「いいんじゃないか。でも、部活は柳さんも一緒なんだろ?大丈夫なのか」


 「うーん。見学は一緒にいくし、できた一緒の部活っていうのもたなしそうだけど……。

  こればっかりは、自分がどうしたいかだと思うんよね」


 

 思ったより大人な考えなんだ……。百瀬のことも勘違いしてたかもしれん。

 まだ出会ったばっかりなんだ。誰のこともわかるわけなかったよな。



 「たかが高校の部活かもしんないけど、そこで青春するわけじゃん。

  やっぱ自分が一生懸命にまれるとこに行くのが一番っしょ。

  それでも、部活はしたいけどやってみたいことが見つからないとかだったら、

  友だちいるからーとか、恋人と一緒にとか、あとは自分でも頑張ればできそうとかで決めたらいいけどさ」


 「たしかに。部活入っても辞めれるけど、できたら3年間いれたほうがいいよな」


 「そうそう。仲間できんの楽しいだろうし!

  でも、他のこと頑張ってみたいとかポジティブな理由でお別れするのは応援したくなるけど。

  まだあたしら1年だし、そこまで考えないでしょ」



 俺は友情とか根性とか無理なタイプだし、部活なんてどうでもいいんだよな。


 けど、委員会だってどうでもよかったはずなのに、ちょっと楽しいと思ってる自分もいる。

 こんな目立つこと絶対嫌なはずなんだがなぁ……。






 少しだけ、前向きになってやってもいい気はしてきた。



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