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身から出た錆、錆から出た心
体に浮いた錆がぽろぽろと剥がれ落ちていく。
両親にさえ気味悪がられて、学校ではいじめられていた。
「やーい妖怪錆女」
「気持ち悪いんだよ!」
気持ち悪い。自分でもそう思う。
可哀そうと言って同情してくれた子が廊下に落ちた錆を拾った。
剥がれ落ちた錆は言葉に変わる。
拾い上げると、その人に対する私の本音が表れるのだ。
「私優しいですアピールかよ気色悪い」
困惑したその表情を、傷ついてく心のグラデーションを、私は一生夢に見るのだろう。
本心じゃないの。私はそんなこと思っていない。
叫びたい。信じて欲しい。全部ぜんぶ、嘘なんです。
でもじゃあ、それならいったい、私の心はどこにある?
涙さえ錆に変わって落ちていく。




