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救助
弘樹は手早く血振りをして刀を鞘に納めると、地面に両手をついて胃の中のものをもどし始めた。朱良が背中をさすった。
もどし終えると、弘樹は刀を刀袋に入れ、帯をほどき、脱いだ陣羽織とともに自分のリュックにしまった。そしてその場で、横になって目をつぶった。春子がそばに来て自分の上着を脱いで弘樹に掛けた。
朱良は広瀬と斉藤らとともに鬼の手首を検分した。それから、けが人の応急処置と本部への連絡で忙しく働いた。
先発隊は全員が死傷していた。やがて、白木があらかじめ手配していた山岳レスキュー隊のヘリが次々と到着し、参道脇の広場からけが人を運び出していった。
血まみれの境内で、弘樹は春子に体を起こされて水筒のお茶を飲ませてもらっていた。朱良が「春子さん、弘樹を宿に連れて帰って下さらないかしら」と頼んだ。
春子は「はい」と返事をすると、水筒を片付けて立ち上がった。弘樹の荷物を背中に担ぐと、弘樹を抱き上げた。朱良に一礼をすると、弘樹をお姫様抱っこをしたまま参道の階段を下りて行った。
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