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春子
翌朝朱良は、熱でふらふらと歩く弘樹を連れて玄関に出ると、宿の主人とその孫らしき人物が立っていた。大柄ながっしりとした女の子だった。
「この子が昨日話した孫の春子じゃ。女子じゃが牛よりも強いから遠慮せんでくれ」と爺さん。
確かに肩が盛り上がり、腕が太い。「春子、この人たちが鬼退治に来てくれた、弘樹君と朱良さんじゃ。」
春子は弘樹の熱で赤くなった顔をのぞきこんだ。「あんた、本当に鬼を退治できるのか?」と春子。
「うん」と言って弘樹は春子の顔を見た。
春子は弘樹に背中を向けて屈んだ。
「背中に乗れ」と春子。
「うん」と弘樹。
「荷物も私が運んでやる」と言って、リュックと刀袋を抱えた。
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