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淡々三国志  作者: ンバ
蜀書第九、董允伝
567/603

五・註四、董宏/董和と董允は…

5.

允孫宏,晉巴西太守。

(訳)

董允の孫の董宏とうこうは、晋の巴西はせい太守。


註4.

臣松之以為陳群子泰,陸遜子抗,傳皆以子系父,不別載姓,及王肅、杜恕、張承、顧劭之流,莫不皆然,惟董允獨否,未詳其意,當以允名位優重,事蹟逾父故邪?夏侯玄、陳表並有騂角之美,而亦如泰者,魏書總名此卷雲諸夏侯曹傳,故不復稍加品藻。陳武與表俱至偏將軍,以位不相過故也。

(訳)

わたくし松之が考えるに、

陳羣ちんぐんの子の陳泰ちんたい

陸遜りくそんの子の陸抗りくこうの伝は

いずれも子を以て

父に連系させる形をとっており

別に姓を載せていない。

(蜀書9巻は「董劉馬陳董呂伝」で、

董和と董允を分けて載せている)


及び王肅おうしゅく王朗おうろうの子)、杜恕とじょ杜畿ときの子)

張承ちょうしょう張昭ちょうしょうの子)、顧劭こしょう顧雍こようの子)

といった流輩も皆

そのようでない事はない。


董允(ひと)りが異なるのは、

その意を詳らかにはできないが

董允の名声、地位が際立って重く

事績が父をえていた

からであろうか?


夏侯玄かこうげん夏侯尚かこうしょうの子)、陳表ちんひょう陳武ちんぶの子)は

揃って騂角の美を有していたが

やはり陳泰の如くであり、

魏書はこの巻を総称して

「諸夏侯曹伝」といっている。

故に、また品藻(品評)を

加えなかったのであろう。


陳武と陳表は倶に偏将軍に至り

地位がお互いを超えていない(同じ)

だったからであろう。


(注釈)

騂角の美は、論語や

史記の仲尼弟子列伝にあります。


「仲弓父,賤人。孔子曰:『犁牛之子騂且角,雖欲勿用,山川其舍諸?』」

(訳)

仲弓の父は下賤な者であった。

孔子いわく、

「犁牛(耕牛、まだらな牛)の子も、

あかくて且つ角あらば

(祭礼に)用いないようにしようとしても

山川はこれを見捨てたりはしない」


史記集解に何晏かあんの解説が載ってます↓


何晏曰:「犂,雜文。騂,赤色也,角者,角周正,中犧牲,雖欲以其所生犂而不用,山川寧肯舍之乎?言父雖不善,不害於子之美。」

(訳)

「犁は雑文(乱雑な模様)、

騂は赤色のことである。

(牛は)角がしっかりしていれば

犠牲いけにえに中る。

その生ずる所が犁であって

用いようとされずとも

山川がどうして捨てる事を肯じよう。


父親が不善であると雖も

子供の美を害さぬ、と言っているのだ」



個人的な董允評。


戦闘 ★★★★★ 5

戦略 ★★★★★ 5

内政 ★★★★★★★ 7

人格 ★★★★★★★★ 8


顔色を変えて諫言する様は晏嬰、

宴会キャンセルして董恢に

付き合う様は周公旦の風がある。


陳祗評

戦闘 ★★★★ 4

戦略 ★★★★★ 5

内政 ★★★★★★ 6

人格 ★★★★★ 5


政治的立ち回りはめっちゃ上手い。


次の呂乂りょがい伝で蜀書の9巻は終わりです。


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