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淡々三国志  作者: ンバ
魏書第九、夏侯惇伝
417/603

二、大将軍の夏侯惇です

2.

太祖自徐州還,惇從征吕布,爲流矢所中,傷左目。復領陳留、濟陰太守,加建武將軍,封高安鄉侯。時大旱,蝗蟲起,惇乃斷太壽水作陂,身自負土,率將士勸種稻,民賴其利。轉領河南尹。太祖平河北,爲大將軍後拒。鄴破,遷伏波將軍,領尹如故,使得以便宜從事,不拘科制。建安十二年,錄惇前後功,增封邑千八百户,并前二千五百户。二十一年,從征孫權還,使惇都督二十六軍,留居巢。賜伎樂名倡,令曰:「魏絳以和戎之功,猶受金石之樂,況將軍乎!」二十四年,太祖軍於摩陂,召惇常與同載,特見親重,出入臥内,諸將莫得比也。拜前將軍,督諸軍還壽春,徙屯召陵。文帝即王位,拜惇大將軍,數月薨。

(訳)

太祖が自ら徐州へ帰還すると

夏侯惇は呂布征伐に従い、

流れ矢にあたって左目を負傷した。


また陳留ちんりゅう済陰せいいん太守を拝領し

建武けんむ将軍を加えられ、

高安こうあん郷侯に封じられた。


この時は大層なひでりで、蝗蟲いなごが発生した。

夏侯惇はそこで

太寿水を断ってつつみを作り、

その身自らに土を背負って将士を率い、

稲をえる事を奨励したため、

民衆はその利を頼みとした。


転じて河南尹かなんいんを拝領した。


太祖が河北を平定すると、

大将軍(?)のために後方を拒いだ。


鄴を破ると伏波ふくは将軍に遷り、

(河南)尹は元通り兼領し、

従事の際には科制に拘らずに

便宜を得させしめた。


建安十二年(207)、

夏侯惇の前後の功績を記録して

封土千八百戸が加増され

以前と併せて二千五百戸となった。


二十一年(216)、

孫権征伐に従軍し、帰還の際に

夏侯惇に二十六軍を都督させ

居巣きょそうに留めさせた。


伎楽ぎがく名倡めいしょうを下賜された。


命じて曰く、


魏絳ぎこうは戎と和睦した功績を以て

なお金石の楽を受けている。

況してや、将軍であれば尚更だ」


二十四年(219)、

太祖は摩陂まはに布陣すると

夏侯惇を召してともに同乗し、

特別な親交を重ねて

臥内(寝室)に出入りさせ、

諸将に比肩し得る者が

いないほど(親密な様子)であった。


前将軍に拝され、

諸軍を監督して寿春じゅしゅんへ帰還し

召陵しょうりょうへ移駐した。


文帝(曹丕そうひ)が王位に即くと

夏侯惇は大将軍に拝されたが

数ヶ月で薨じてしまった。



(註釈)

夏侯惇が隻眼になったのは

正史では濮陽呂布戦(195)だが

演義では第18回の

下邳呂布戦(198)まで延びている。

曹操が兗州で呂布と戦うのは

演義だと11・12回なので

実に7話分もずれ込んでる。



特に戦功あるわけでもないのに

夏侯惇の出世のペースは早い。


かなり早い段階で

侯の地位を得てるし、

「爲大將軍後拒」は

大将軍となって……

に見えるけど、

その後「伏波将軍に遷って」

とあるから、ここで大将軍になると

前後関係がおかしくなる。


ちくま訳だと「将」は衍字としている。

「大将軍の為に」か、

「大軍の為に」って事になる。


また、呂布伝だと

広陵太守の陳登ちんとう

伏波将軍だって書いてあるから、

陳登がこの前後に死んだものと

見ることができる。


李典伝にある博望はくぼうの戦いは

この辺りの時期の筈なんだけど

夏侯惇伝に記述はない。

大した戦果上げられなかったからかね。


馬超ばちょう張魯ちょうろとの戦はわからないけど

孫権との戦には参加したくさい。

216年時点で食邑が2500戸、

曹操が魏王になるのに合わせて

功臣の改封も行われた感じなのかな。


夏侯淵はちなみに同時期に800戸。

夏侯惇のが3倍は多い。


曹丕が魏王になった時

曹仁そうじんが車騎将軍となって3500戸。

張遼ちょうりょうが晋陽侯となって2600戸。

曹洪そうこうが驃騎将軍となって2100戸。


大将軍の夏侯惇は5000付近だったと思うけど

直後に死んじゃったから記録されてない。


戦果が書かれてないから

モヤっとするけど、曹操にとっては

替えのきかない存在だったのは確かです。

寝室に入るのを許されてたみたいだし。


曹操の死後、後を追うように

夏侯惇も天へ旅立った。

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