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淡々三国志  作者: ンバ
魏書第十五、賈逵伝
360/603

三、真の刺史

3.

文帝即王位,以鄴縣户數萬在都下,多不法,乃以逵爲鄴令。月餘,遷魏郡太守。大軍出征,復爲丞相主簿祭酒。逵尝坐人爲罪,王曰:「叔向猶十世宥之,况逵功德親在其身乎?」從至黎陽,津渡者亂行,逵斩之,乃整。至谯,以逵爲豫州刺史。是時天下初復,州郡多不摄。逵曰:「州本以御史出監諸郡,以六条詔書察長吏二千石已下,故其狀皆言严能鹰扬有督察之才,不言安静寬仁有恺悌之德也。今長吏慢法,盗贼公行,州知而不纠,天下復何取正乎?」兵曹從事受前刺史假,逵到官數月,乃還;考竟其二千石以下阿縱不如法者,皆舉奏免之。帝曰:「逵真刺史矣。」布告天下,當以豫州爲法。赐爵關内侯。

(訳)

文帝が王位に即いた際

鄴の県は数万戸を以て

都の下にあったが

多くの者が法に従わなかった。

そこで、賈逵がぎょうの令となった。


一月余りで魏郡太守に遷った。


大軍が出征すると

また丞相じょうしょう主簿祭酒しゅぼさいしゅとなった。


賈逵は嘗て人に連座して

罪に問われた事があったが

王は言った。


叔向しゅくこうはなお十世の後もこれを宥された。

況してや賈逵の功徳は自ら、

その身におけるものなのだから尚更だ」


従軍して黎陽れいようへ至ると、

津を渡ろうとして

行軍を乱した者が有り、

賈逵はかの者を斬って

これ(隊列)を整えた。


譙まで至ったところで

賈逵は豫州よしゅう刺史となった。


この時、天下が復興し始めたばかりで

州郡の多くは取締られていなかった。


賈逵は言った。


「州は本来、御史が出でて

諸郡を監督していました。


(漢武帝の時代)六条の詔書により

長史や二千石以下の官吏が査察されたため

その実状は、みな厳格・有能・鷹揚で

督察の才があると言われ、

安静・寛仁で愷悌の徳があるとは

言われませんでした。


今、長史は法に怠慢で

盗賊が公然と行き交い

州は知りながら糾弾できていません。

天下がまたどうして

正しきを選び取れましょう」


兵曹従事が前任の豫州刺史から

休暇を貰っていたが、

賈逵は官に就いてから数ヶ月して

ようやく帰ってきた。


二千石以下で、阿諛追従して

法に従わぬ者を徹底的に尋問し、

全員を挙げて免官にするよう上奏した。


帝は言った。


「賈逵はまことの刺史だ」


天下に布告して

豫州の行う方法に倣うべきとした。


関内侯の爵位を賜った。


(註釈)

たまった膿を出してくれる賈逵。


まことの長官というのは

優しいやつのことを言うのではない

(この俺のような)

厳格なやつのことを言うんだよぉお!!


と力説。


曹操にしても曹丕にしても

大変重宝する存在だ、と書かれる。

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