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淡々三国志  作者: ンバ
魏書第十、荀攸伝
306/603

二、刺客荀攸

2.

何進秉政,徴海内名士攸等二十餘人。攸到,拜黃門侍郎。董卓之亂,關東兵起,卓徙都長安。攸與議郎鄭泰、何顒、侍中种輯、越騎校尉伍瓊等謀曰:「董卓無道,甚於桀紂,天下皆怨之,雖資彊兵,實一匹夫耳。今直刺殺之以謝百姓,然後據殽、函,輔王命,以號令天下,此桓文之舉也。」事垂就而覺,收顒、攸繫獄,顒憂懼自殺,攸言語飲食自若,會卓死得免。棄官歸,復辟公府,舉髙第,遷任城相,不行。攸以蜀漢險固,人民殷盛,乃求爲蜀郡太守,道絶不得至,駐荊州。


(訳)

何進かしんは政権を掌握すると

海内の名士として

荀攸ら二十人余りを徴し出した。


荀攸は(洛陽へ)至ると

黄門侍郎こうもんじろうに拝された。


董卓とうたくの乱が起こると、

関東にて挙兵が起こり、

董卓は都を長安へ遷した。


荀攸は議郎の鄭泰ていたい何顒かぎょう

侍中じちゅう种輯ちゅうしゅう越騎校尉えっきこうい伍瓊ごけいらと

共謀して、こう述べた。


「董卓の無道ぶりは

夏の桀王・殷の紂王よりも甚だしく、

天下は皆、やつを怨んでいる。


強兵を拠り所にしているとはいえ

実際には一匹の男に過ぎない。


今、直接やつを刺し殺して

百姓(天下)に謝罪し、然る後に

殽山こうざん函谷関かんこくかんに拠りて

王命を輔翼し、天下に号令を下さば、

これこそ桓・文の義挙と申せよう」


事が今にも成就せんというところで

発覚してしまい、何顒と荀攸は

獄に繋がれてしまった。


何顒は憂悶と恐怖で自殺してしまったが、

荀攸は語る言葉、

飲食の様子とも自若としており、

ちょうど董卓が(呂布に)殺されたために

免れる事ができた。


官職を棄てて帰郷し、

ふたたび公府に招辟され、

次第に高官に挙げられて

任城じんじょうの相に遷るも、履行しなかった。


荀攸は蜀漢しょっかんが堅固であり

人民がゆたかで栄えていたため、

かくて、しょく郡太守となる事を求めたが、

道が絶えていたために到着はかなわず、

荊州に駐留することになった。



(註釈)

あの董卓を刺し殺すつもりだったとは

見上げたクソ度胸です。


事が露見して投獄されても

全く臆する様子もなし。不思議な人ですね。


折しも董卓が呂布に殺されたため

刑罰を免れた荀攸は、そのまま帰郷し

恐らく李傕りかくあたりから

出仕要請が来ていたのでしょうが

拒否していたようです。


中原は荒れ果てているので

蜀の方に目を向けるというのは

劉焉りゅうえんに似た考え方です。


荀攸が蜀に割拠する群雄に付いてたら

ちょっとどうなるか見てみたいですね。

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