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パンデミック2日目
青年は何人に止められ、軍人にも止められたが、青年は意思を変えなかった。
突如ゾンビの島と化した四国で生き残れる保証はない。
しかし…。
青年は家族の元に行くために、封鎖された来島海峡第三大橋のゲートを抜ける。
振り返らず真直ぐ進む姿からは、本州に未練などないかのように見える。
青年は走り、時に身を潜め、時にゾンビを殴り、何度も迂回しながら走り続けた。
走り続けたからか、極度の緊張からか、青年は息は激しい息切れを整えるためか、木洩れ日の滝の前にあるガードレールに座り、ぐっしょりで血で濡れた革のグローブとゴーグルを外す。
「ふぅぅ」
青年はおもむろにサイドポーチからスマホを取り出す。
その画面には現在位置から、高知の住宅街までの最短距離が映しだされている。
「ふぅ、ゾンビの密集度が分かる機能があると助かるんだが」
マップの画面を閉じ、メッセージ履歴を開く青年。
画面には【そっちで幸せに生きなさい】と表示され、送信者は青年の母親で日付は2日前になっている。その後に青年が送ったメッセージがいくつか並んでいるが既読はついていない。
「……」
青年はスマホをサイドポーチに入ると、グローブとゴーグルを付け再び走り出した。




