(34) 論功行賞①
(34) 論功行賞①
大変忙しい毎日だ。
朝起きて思ったのはそんな事だった。
周りの蟻達も次々と起床して来る。
「ギ、ギ?(今日は論功行賞だな。俺も昇進出来るかな?)」
「ギ?ギーイ(さあな?でも可能性はあるかもな。何せこの前の戦争で生き残った新兵は、少ないからな。あの様な激戦は上層では珍しいらしいからな)」
「ギ?ギイギ?(ん?上層では珍しいって事は、中層や下層では珍しくないのか?)」
「ギ、ギイ(知らんよ。先輩方の噂話を聞いただけだ。でも、上層と中層では一気に難易度が変わるのは本当らしいぞ)」
「ギ!?イギ(マジかよ!?この前の戦いでも散々で、命からがら生き延びたってのによ)」
「ギギ?ギーギイ?(落ち着けよ。俺達はまだ新兵だぜ?そんなひよっこが、いきなり中層や下層に派遣される訳ないだろ?)」
「ギ!ギ(確かに!そうだな。ふぅ〜。無駄に緊張したぜ)」
「ギー(それより、そろそろ時間だ。行くぞ)」
「ギー(おうよ)」
周りではこんな会話が、繰り広げられている。
同室の蟻達に続いて俺も部屋を出る。
最近は辟易とする毎日だったが、今日はマシだろうと思う。そうじゃ無いととても耐えられそうにない。
部屋から出て、論功行賞の会場に向かって居ると、前回の戦争に参加した蟻たちが、ウキウキした様子で向かって居る。
まあ、生き残りの割合が少なく、かつ長年の仇敵であった蜂を殲滅したのだ。期待しても良いだろう。
なので、全体的な雰囲気は明るい。
まあ、論功行賞自体よっぽど下手を打って居ない限り、楽しみなものだろう。
別働隊では、活躍して最後も貢献したが、それまでは殆ど一人で別行動して居たからな。
そう思いながら歩いて居ると、いつの間にか会場に到着していた。




