表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Norse Cosmology   作者: 宵闇蛍
第二章 -少年期編-
13/28

目覚め

少年期編スタートです!

 ──痛い。


 体の隅々が軋むように痛い。

 僕はこの痛みを知っている。

 同じ体勢で眠り続けた時の痛み。

 成長痛の痛み。


 意識が朦朧としてる。

 身体が上手く動かない。

 そうだ、この感覚は転生してき……転生…


 はっ!


 と僕は意識を取り戻した。

 目を閉じたままなのか、暗すぎるのか、あたりは何も見えない。

 ──僕は眠っていたのか?だとしたらどのくらい……。


 

 6つの火の玉によって辺りは明るくなる。


「痛っ!」

 急に明るいものを見たせいで目が痛む。


「ここは、あーそうか。祖父に連れて来られた場所か。ということは僕は眠らされてただけなのか。あれから一体何日経ったんだ?」


 僕は、軋む身体を引きずりながら、入り口へ向かった。

 扉が閉まっている。

 壊せるか?


広域空間把握ワイドエリア火属性魔法ブレイズマジック 局所爆発ブラスト


 扉は粉々に吹き飛んだ。

 あれ?威力上がってる?

 

 僕はなんとか外へ這い出ることが出来た。

 眩しいっ。

 目が潰れそうだ。

 しかしこの身体中の痛みはどうにかならないだろうか。

 一体何日寝ていたらこうなるんだ。


「あ、回復魔法とかないのかな」


 そう思って僕はステータスを開いた。

 開いてしまったのだ。

 開かなければよかったという後悔が襲うとも知らずに。

 とはいっても遅かれ早かれ開くことになるのだ、開いたことを後悔する運命は不変なのであるが。


「なに…これ……」


 愕然とした。

 己の目を疑った。

 正常に機能していない己の目を当然のように疑い尽くした。

 しかし擦っても擦っても、そこに表示されている数字群が消えることはなかった。


 ハルキ Lv.999 人族 村人


  HP:4002/4002  MP:17987/18452

  ATK:148.7

  MATK:2948.2

  SPD:173.5


   STR(1) INT(61) DEX(1) AGI(1) MND(1) VIT(1)

 残P:1938


 

 レベルが999。

 さっきまで30だったのに。

 言うまでもなく、異常だ。

 ひょっとしてこれはカンストしている可能性さえある。

 もしかして、さっきの魔法は成長を早める魔法なのか。

 

 ──睡眠学習。

 ふとその夢の四文字が頭をよぎった。

 いや、だがしかしbutこれは考えたくない。

 だって、もしそうだとしたら何年寝ていたことになるというのだ。

 1時間あたり2%の経験値、ざっと計算しても5年以上である。

 もしカンスとしてたとしたらそんなものじゃ済まないかもしれない。

 

 僕はステータスの下の方に目を向ける。

 とりあえず動けないことには何も始まらないのだから、なんとかこの状況を打破する糸口を見つけなければいけない。

 今魔族と遭遇してみろ、考えただけでゾッとする。

 

 残りSPは972。

 既存のスキルを全て取っても余るくらいだ。

「SPが余るなんてあり得ない話だろう」

 そう嘲笑するかのように下にはこんな文字列が浮かんでいた。


 『新たなスキルが開放されました。』

 

 開いてみると10個のスキルが表示される。


 レベル上限開放:999→9999 個性『超越者』獲得 (消費SP700)

 ATK上限開放:9999.9→99999.9 (消費SP350)

 MATK上限開放:9999.9→99999.9 (消費SP350)

 SPD上限開放:9999.9→99999.9 (消費SP350)

 種族覚醒Ⅰ:人族→???(消費SP1000)

 魔導を進みし者:ジョブ『魔導師』獲得(消費SP200)

 合成魔法 (消費SP700)

 転移魔法 (消費SP450)

 強化魔法 (消費SP300)

 回復魔法 (消費SP200)


 ──色々思うところはあるが、とりあえず回復魔法が追加されていることを今は喜ぶことにする。

 早速僕は回復魔法を取得した。


 回復魔法

  小回復プチヒール 1.00


 僕は自身に小回復プチヒールをかけ続けたが、一向に痛みは治らなかった。

 どうやらHP減少の伴うダメージだからではないらしい。

 どちらかといえば状態異常系なのかもしれない。

 それなら回復ではなく、この痛みを取り除くイメージをしてみればよいのではないか。

 体内の魔力を痛むところに当てて包み込む感じ、アロマセラピーのような心身ともに安らぐイメージだ。

 そうしていると、僕の身体は青白い光に包まれ始め、だんだんと痛みが和らいでいった。

 3分程して、僕の身体は正常に戻った。

 改めてスキルを確認すると『状態異常回復リカバリー』が増えていた。


 さっきから薄々気がついてはいたのだが、立ってみてそれは確信に変わってしまった。

 目線がさっきよりもずっと高い、つまり背が伸びていたのだ。

 鏡がないから確認できないが、恐らく10歳程度だと思われる。

 つまり長い間僕は眠り続けていたのだ。

 真相は魔法をかけた僕の家族に聞くのがいいだろう。

 僕はまず自分の家を目指すことにした。

 もしも彼らが僕の敵だったなら──。

 これ以上悪い方に考えるのはやめることにしよう。

 

 さっき──恐らく8年以上前に来た道を、僕は走るのだった。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ