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磯の香り、ショコラの香り

モモの回

死にたい。いつからかそう思うようになった。

その思いは、仕事をすればするほど膨らんだ。

大好きな仕事だったはずなのに。もう仕事はしたくない。

治癒師という職業は、過酷だった。


モモは国境を越えて旅をする治癒師である。重い流行り病などが起こったときに派遣されて、人々に治癒魔法を施す。老衰でなければ、大概の病気は治すことができる。つい昨日、終息が発表されたばかりの流行り病は酷かった。どの村でも、治癒師団が着いた時には既にたくさんの人々が亡くなっていた。たくさんの人々を治癒したが、感謝されることよりも来るのが遅いと泣き叫ばれることの方が多かった。精神がどんどん削られていった。でも何より辛かったのは、大量の食事だった。治癒魔法を施すには、対価がいる。それは、体内のエネルギーだ。たくさんの人を治癒するには、大量の食事が必要になる。とにかくとにかくお腹にごはんを詰め込んで、味が分からなくなった。甘いのか辛いのか。はたまた苦いのかしょっぱいのか。モモには分からなくなった。


死ぬなら、誰にも探されずに海に飛び込んで死にたい。なんとなく、そう思って、海を目指して歩いていた。


海辺の街を歩いていると、ふっと、いい香りがした。ふらふら~っと、引き寄せられるようにそちらに向かう。


すると、人が倒れたのが見えた。本能的にその人の元へ向かい、気付けば治癒魔法をかけていた。



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