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第1話 よし。がんばるぞ。

 冷たい冬の海の上にあるとがった島の空がうまく飛べなくていつも傷だらけの美しい白と青の鳥ラブの子どものホロ。


 よし。がんばるぞ。


 冷たい冬の海の上にある、冷たくて強い風の吹いているとがった島には、世界でもっとも美しい鳥といわれる青と白の鳥ラブが隠れるようにして暮らしていました。(とがった島はラブたちの故郷でした。とってもきびしいところだったけど、怖い生きものがどこにもいなかったのです)

 激しい波の打ち寄せる、大きなとがった岩がたくさんある崖なようなところに多くのラブが集まり群れをつくって暮らしています。

 そんなラブたちの群れの中に空がうまく飛べない子どものホロがいました。

 風にうまくのれないし、空を飛ぶスピードもうまくコントロールすることができませんでした。

 空を飛ぶ姿勢も位置も安定せずに、危なっかしい飛びかたをしていて、集団で飛ぶときのルールを守ることがうまくできなくて、よく仲間のラブとぶつかったりしていました。

 ホロは何度も何度もうまく空を飛ぶための練習をしました。

 そんなホロの体はあちこちのとがった岩にぶつかって、どこも傷だらけでした。

 飛ぶことがへたなせいで、(みんなから嫌われてしまって)ラブの群れから仲間外れにされるようにして暮らしていたホロはいつもひとりぼっちでした。

 ホロはいつものように、とがった島のみんなからは少し離れたところにある誰もいない寂しいところでひとりで空を飛ぶ練習をしていました。

 いつものようにとても冷たくて、とても強い風が世界には吹いていて、氷のように冷たい海の波も、とても激しく大きなうねりながら、何度も何度も強く、強く、とがった島に打ち寄せていました。

 少しの休憩のときにおなかがすごく減っていたホロは(空がうまく飛べないので、魚を捕まえるのも大変でした)空に浮かんでいるもこもこしている白い雲を見て、なんだかとってもおいしそうだなって思いながら、ひとりでにこにこしながら、たくさんある傷跡をなめて、怪我の手当てをしていました。

 ラブは渡り鳥でした。

 とがった島で子育てをして、子どもたちが飛べるようになると、みんなで食べものがたくさんある、楽園みたいなあたたかい島に飛んでいくのです。(それからまたとがった島に戻ってきて、怖い生きもののいないこのとがった島で、子どもたちを育てるのでした)

 ホロは上手にみんなと空が飛べるようにならないと、群れのみんながとがった島から飛び去っていくときに、(それはとっても美しい光景でした)とがった島にひとりぼっちで取り残されてしまうことになるのでした。(それは群れを守るための厳しい掟でした)

 ホロは強い子でした。

 ずっとホロのことを愛してくれたお母さんがいなくなってしまっても大丈夫です。だって天国に旅立っていってしまったお母さんに絶対にみんなと一緒に空が飛べるようになるって、泣きながら何度も何度も約束したのですから。

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