恐ろしい悪夢の始まり
この日から悪夢は始まる。
私の心は壊れたかのように悪夢を見る事になる。
身体の悲鳴は日に日に強くなるけれども、それでも生きたいと思っていました。
いつかこの闇から抜け出せる事を信じて
恐ろしい悪夢を見ている。
今はすごい悪夢をみていて、
すぐこの状況から抜け出したい。
そう思うと目が覚めた。
上半身だけ、大量の汗をかいている。
髪はお風呂から上がったかのように濡れていて、
服も上の服だけが滴り落ちるほどの汗を吸収している。
恐ろしい悪夢だった。
かなりのダメージが心のに来ている事は明白だった。
寝汗は起きてからもダラダラと流れた。
運動もしていないのに、この汗、、
さっと着替えて私はまた水分がほしくてたまらなくなった。
何か飲みたい。
そう思うと台所でまたお茶を何杯ものんだ。
もう疲れたよ。
もう生きるのにつかれたよ。
泣き言がどんどん出てくる。
自分で選んで進んでいる道なのに、
上手くいかない事があるとここまで
おかしくなるものなんだ、、、
後だあとだ、、、
色んな事を考えて悩むのは後だ。
もうすぐ子供がかえってくる。
どうやって説明しようか、、、。
そんな事を考えても、
もう本当の事を子供に話すしかないか、、
子供に、もう嘘をついたところで、
色んな事を考える事ができる年齢になってるしな。
恥ずかしい。
親として、
恥ずかしい。
それでもこれからも、親子3人で生きていく為には話さないといけない。
話して、わかってもらっていかないと。
3人で生きていく為に。
子供が2人とも自宅にかえってから、
すぐに私は話し出した。
大切な話がある。
とても悲しい真実と、
これからの生活に大きな変化がある事だけれども聞いてください。
これから話す事は私とあなたたちには、
とてもつらい事だけれども、
私は君たちとこれからも一緒に生きていきたいと思っているから、
ママが決めた事を聞いてください。
お父さんは大好きなギャンブルで大金を借金して、
一緒にこれからは住めなくなりました。
自分のお名前でお金が借りれない事がわかると、
お母さんの名前を勝手に利用して、
また大金を借金していました。
ギャンブルがしたくて、沢山お金を借りたのはいいけれど、
それは借りたお金なので返さないといけません。
お父さんはお金をかえす為にもう一緒には住めません。
お母さんは家族を危険な目に合わせるお父さんが怖くなったので、
夫婦をやめる事にしました。
それは離婚といいます。
お父さんとは離婚をして、
これからはこの親子3人で暮らしたいと思います。
それに伴って引っ越しもしたいと思います。
この家にはお父さんが作った借金取りがくる恐れがあるので、
新しいお家に引っ越そうと思います。
今週末に新しい住む部屋を借りに行くので見に行こう。
これからは3人で生きる生活になるけれども、
ママについてきてください。
子供たちにもわかるように、
真実を子供たちに伝えました。
真実といっても言葉にするととっても簡単な事だなと、
なんだか、思っている自分もびっくりしました。
息子がぽつりいいました。
「母さんがいう事はよくわかったけど、お母さんの名前でお金を借りたのはこれからどうなるの。」
私も子供にわかるようにこたえました。
「それは大丈夫よ。お父さんが勝手にお母さんの名前でお金を借りたからお母さんには返済する義務はないの。大丈夫よ」
そういうと息子は安心したように言いました。
「わかったよ。母さん。」
そういうと娘も、
「分かったよ。お母さん」
といいました。
わかってくれてありがとう。
こんな事になってしまったのは悲しい事だけれども、
私はあなたたちが大人になって私のところから巣立っていくその日までは、
一緒にくらしていきたいと思っています。
巣立つっていうのは、社会人になって、
1人で生きていける力をつける事ができた、その日までの事よ。
それまでは、母さんはあなたたち2人を守っていきたいと思っています。
まあ、守っているのか、守られているのかは分からない部分もあるけどね。
お父さんがいなくなるのは悲しい事だけれども、
これからは3人でいきていこう。
そういうと又、
子供たちもわかったと、
いってくれました。
そうは言っても「分かった」としか言えない事もわかっている。
幼い子供たちには親が決めたことにしか従うしかない。
それがわかっているから、
私は、改めて自分がどれだけ両親として失格であるかをわかってしまう。
自分が親として、
子供の父親がどんなに人間失格だったかを改めて感じて、
そのうえで、父親を子供から奪ってしまう事に罪悪感を感じずにはいられなかった。
家族を危険に合わすかもしれない父親なんて、
いてはいけない。
そう思っては、
そんな父親と結婚した自分をも否定してしまいそうになる。
何もかもダメだったわけではないよ。
そう、子供だけはいい子が産まれた。
これからは、私が父親役もしていけばいい。
悪い事はもうこれで終わったんだと、、、
そう何度も自分で言い聞かせて言い聞かせて、
この夜は無理やり寝る事にしました。
この夜だけは子供たちと川の字になって眠りました。




