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影介覚醒?解決!

 喫茶シャドウに戻ると

「お兄ちゃん、そこのカップでマンデリンちょうだい。」彩は早速珈琲を注文。

「これ、飾りで置いているカップなんだけど。神戸で買った伊万里焼のマグ。俺だって1回しか飲んでない。」

「飲んだんならいいじゃない。かわいい妹が御所望なんだから。」

「はいはい、まあいいよ。マンデリン、豆の煎り方変えたんだ。感想を聞かせてくれ。」

「え-?そんなのカップで見立て変わっちゃうよ。

じゃあ普通のカップで今回はいいよ。」

「助かるよ。ちょい待ち。」

普段より丁寧にいれて出す。

彩は真剣な顔で一口飲むと、

「へ-,こんな感じになるんだ。うん、いいよ、これ。」

影介はホッとしたようで

「コメット珈琲に刺激されたんだ。俺もいろいろ工夫しないとな。」

彩はじっくり飲んだ後、「じゃあ今度は伊万里焼で!」と催促、影介はもう一度マンデリンを出す。」

彩はまた真剣な顔で味わうと「どっちでも美味しいわ。ただ伊万里焼は気分が上がるけど。」

影介は急にしばらく黙り込む。そして

「彩、笹塚さんが盗まれたものだけど、、」

影介が浮かんだことを彩に話すと

「お兄ちゃん、蘭さんに連絡しよう!」


その夜、事件は解決した。蘭さんに県警にいる彼女のお兄さんに連絡をしてシャドウに連絡をもらい、

影介は自分の推理を伝えた。警察もすぐに動いてくれ、盗まれたものを再確認してもらった。盗まれたもの、犯人の狙いはバックの中身でなく、バック、そのものだったのだ。笹塚さんが使っていたバックは10年前に有名な劇場のオペラが来た時に買ったもので来日記念バックだった。まだ小学生だった笹塚さんがねだって買ってもらったドンジョバンニのイラストのもの。今ではもちろんレアものだ。


 喫茶シャドウで笹塚さん、蘭さんと一休みしながら彩はことの顛末を整理して影介に伝える。

「影介さん、ありがとうございます。まさかバックが狙いだったなんて。イラストが気に入って母に買ってもらったものですが、狙われるなんて思ってませんでした。」笹塚さんは影介に感謝した。

「公園で手入れをしていた整備員、キッチンカーの店員、コメット珈琲の店員に聞き込みするとキッチンカーのおじさんが大のオペラファンということをつかみ警察が取り調べるとあっさり白状したらしいわ。中身もまだ保管されていて被害はなかった。笹塚さんも盗まれたものが戻れば良かったし、キッチンカーが無くなると困るので被害届けは出さないことにしたそうよ。」彩は警察で取材した内容を報告する。

「影介さんすごいわ。大学側もホッとしたらしいし、良かったわ。大学取材記事も出せそうだし。」蘭さんもうれしそうだ。

「まさか、お兄ちゃんが解決するとはね。」

彩は、シャドウでなく、と言いそうになるのを抑えた。でも影介の中でシャドウがどう関わっているのかはよくわからないこともあり彩からすればどうでもいいのだ。あと公演のチラシはキッチンカーのおじさんがお詫びに買い取り、キッチンカ-の客に配布してくれたので笹塚さんも助かったとのこと。

「今後ともノルマのチラシを頼もうと思ったけど気の毒なのでやめたよ。」と笹塚さんが言うと彩は苦笑いして

「何が気の毒よ、まあ許してあげたのはいいけど、公演のチケットはあくまで公演する人が配るべきよ。」

「はいはい、でも彩さんは買ってくれるよね?」

「アタシとお兄ちゃんは買うよね?」

影介は笑いながら「あ-.地元の応援はしないとね。ポスターも貼ってるし。」

大学のサ-クル活動の発表会のポスターはシャドウは結構受け入れて飾っている。実際、ポスター貼る際にはよく影介はその公演や演奏会のチケットを2枚買って蘭さんと見に行ったりしているのだ。

「笹塚さんの低音ボイスいいよね。」と影介が言うと

笹塚さんは大きく息を吸い、

「オ-,フロイデ!」と第九のソロを歌い出した。

「フィガロ役の歌じゃないの?」と影介が聞くと

「それは公演で聞いて。そもそもフィガロ役はテノ-ルだし。」と笹塚さん。

皆が歓声を上げ、影丸も吠え出す。しばらくシャドウ内は騒がしかった。

 そして、そんな店の外には中を覗く紳士がいた。

とりあえず完結します。続編書きますので待っていただきたく!

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